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佐藤日登美 20年9月13日放送


sorarium
再会  ぐりとぐら

親になると、子どもの頃好きだった絵本に再会することがある。
例えば、『ぐりとぐら』

ふたごの野ねずみ、ぐりとぐらは料理するのが大好き。
ある日森のなかで大きな卵を見つけ、カステラを作ることにする。

よく知っていると思っていた絵本でも、
新たな発見があったり、見えかたが変わったりして、
自分が大人になったことに気づく。

それでも、どんなに年を重ねても、
ぐりとぐらの作った大きなカステラには胸がときめくことだろう。

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佐藤日登美 20年9月13日放送



再会  こまったさん

親になると、子どもの頃夢中になった本に再会することがある。
例えば、『こまったさん』。

「こまった こまった」が口ぐせの、花屋の奥さん。
不思議な世界に迷い込み、困りながらもおいしそうな料理を作る。

 オイルは たっぷり トクトク 入れて
 たまねぎ いためて あまみを 出して
 セロリや パセリの かおりを たてて
 ひきにく 入れたら ゆっくり にこむ

このリズム、聞き覚えがある。
大好きだった本は、大人になっても自分の中に生きている。

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佐藤日登美 20年8月9日放送


daigooliva
映画音楽  「I don’t want to miss a thing」

地球を救うため、
決死の覚悟で宇宙へ飛び立つ男たち。
映画『アルマゲドン』のクライマックスでは、
エアロスミスの「I don’t want to miss a thing」が流れる。

実はエアロスミスのボーカル、スティーヴン・タイラーは
『アルマゲドン』でヒロインを演じたリヴ・タイラーの実の父親。
父と娘の愛を描く映画ゆえに、歌がより力強く感じる。

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佐藤日登美 20年8月9日放送


nauleyco
映画音楽  ひこうき雲

ジブリ映画、『風立ちぬ』。
大正時代の日本、堀越二郎は美しい飛行機をつくることを夢見ていた。
やがて国は戦争へと突入し、彼は戦闘機・零戦を設計することとなる…。

映画制作中、宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデュサーが集う部屋に、
ある曲が流れてきた。
絵コンテに追い込まれていた監督は、
その歌を聴いて人知れず涙を流したという。

それが、松任谷由実の「ひこうき雲」。
『風立ちぬ』の主題歌となる曲である。

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星合摩美 20年8月9日放送



映画音楽  星に願いを

ディズニー史上初の、アカデミー歌曲賞を受賞した映画「ピノキオ」。
主題歌「星に願いを」は、しっとりとしたロマンチックな名曲だ。

劇中でこの歌を歌うのは、
ピノキオを良い行いに導くコウロギ、ジミニークリケット。

ジミニー役のクリフ・エドワーズは、
ウクレレ奏者として活躍していたが、
この映画を機に、ディズニーを代表する人気声優となった。

星に願いをかけるとき
君が誰でも関係ないさ
心に願うことはなんでも叶うはず

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佐藤日登美 20年7月12日放送


ちぃこ
涼をたのしむ そうめん

暑い夏に食べるなら、そうめんがいい。
つるりとしたのどごしに、ひんやりとしたつゆ。
食欲がないときもするすると食べられるのがありがたい。

いつもの食べかたに飽きたら、
日本各地のそうめんアレンジを試すのはどうだろう。
例えば愛知や静岡ではそうめんの上に酢味噌を乗せ、
かき混ぜて食べる地域がある。
鹿児島ではスイカやみかんなど、フルーツを入れて楽しむ。
沖縄のそうめんチャンプルーも忘れてはならない。

旅行が難しい夏でも、
各地の味を家に運んでくることはできる。
蒸し暑い毎日、そうめんで涼をたのしむのはいかがですか。

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佐藤日登美 20年7月12日放送



涼をたのしむ 天然氷

自然の中で凍らせた、天然氷。
山陰に池をつくり、水を張って凍らせて作る。
簡単そうに聞こえるが、手間と根気が必要な仕事だ。
池に木の葉やごみが入らないよう掃除するところから始まり、
氷づくりに適した気温になるまでは、
中途半端な氷が張らないように何度も水をかき混ぜる。
氷が張ったあとも雪かきや箒はきが欠かせない。

2週間から20日間ほどかけて凍らせた氷は硬く溶けにくいが、
削り出すとふわふわ。
そこに甘い蜜をかければ幸せな一皿ができあがる。

暑い夏、涼をたのしむにはやっぱりかき氷が欠かせない。

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佐藤日登美 20年6月14日放送



危機一髪  愛知ドビー

名古屋の老舗鋳造メーカー、愛知ドビー。
いわゆる町工場として大企業の下請けを担っていたが、
時代が変わり、ピンチに陥った。
そこで下請けから脱するために目をつけたのが鋳物ホーロー鍋。

鋳造技術と精密加工技術を発揮できると製品の開発に
三年もかかったが、
素材のうまみを引き出し、最高の一品を作る鍋。
「バーミキュラ」が完成。

いまや大人気となった鍋は、
どっしりとした風貌でおうち時間をおいしくしてくれる。

危機一髪は乗り越えるためにある。

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佐藤日登美 20年6月14日放送



危機一髪  龍角散

明治4年から続くのど薬メーカー、龍角散。
藤井隆太が8代目社長に就任したとき、
会社は倒産秒読みの段階だったという。

役員たちが新たなプロジェクトを立ち上げようとするなかで、藤井は決断する。
のど関係の商品だけに力を注ぐことを決断。
猛反対にあいながらも、45年続いた類似商品を廃止し、
龍角散の顆粒タイプやのど飴を発表。
めまぐるしいV字回復をなし遂げた。

危機に面したとき、藤井は
「自分たちにしかできないことは何か」を考え続けた。
古臭いと思われているけれど、いいところもたくさんある。
彼は、龍角散と、それを選んでくれるお客さんのことを信じていた。

危機一髪は乗り越えるためにある。

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佐藤日登美 20年5月10日放送



ナイチンゲール

看護教育の母ナイチンゲール。

「白衣の天使」としてのイメージが強い彼女だが、
実は統計学に精通した人物だった。

看護団のリーダーとしてクリミア戦争に派遣されたあと、
彼女はイギリス軍の死傷者のデータを分析。
病院の不衛生な環境が兵士たちの死を招いていたことを明らかにした。

統計に馴染みのない女王や役人にこの事実を訴えるため、
鶏のとさかの形をした独自の円グラフを作り上げた。

ナイチンゲールは言う。

 病人を救うのは、宗教者の愛よりも衛生環境である。

医療従事者への感謝を込めて。

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