2022年11月05日中山佐知子 Photo by koizumiお好きな服は? 女郎花「お好きな服は」の七文字で秋の七草の名前が覚えられる。その最初の「お」は女郎花。平安時代にはとくに愛された花で、色の名前にも女郎花という名前があった。明るい黄色にわずかに緑が混ざったような繊細な色だ。鎌倉時代のことになるが、ある親王がお出かけの際の服装が記録されている。「二藍の直衣に女郎花の指貫」つまり、青紫色の上着に女郎花色のズボンだ。なんと若々しく美しい衣装だろう。ひと目見たら忘れられなくなりそうだ。