中山佐知子(31)
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新年の歌 祈り
2023年01月01日
万葉集の編纂に関わった大伴家持は自らの新年の歌をいちばん最後に置いた。 あらたまの 年のはじめの初春の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと) 新しい年の初めの今日、豊年を告げる雪が降っ… 続きを読む
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新年の歌 千年の繁栄
2023年01月01日
新しき 年のはじめに かくしこそ 千歳をかねて 楽しきを積め 古今和歌集の詠み人知らずの歌である。 年のはじめには千年の繁栄を思い描いて楽しいことを積み重ねて行こうと歌っている。 … 続きを読む
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新年の歌 クギ
2023年01月01日
あらたまの 年の経ぬれば 今しはと夢よ我が背子(せこ) 我が名のらすな あれから新しい年を何度も迎えていまなら大丈夫だろうなんて思わないでね。私たちの関係を誰かに喋ったら承知しないわよ。 … 続きを読む
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新年の歌 正月気分
2023年01月01日
お正月気分って、どんな気分なのだろう。その問いに、樋口一葉の歌が答えてくれる。 あらたまの年の若水 汲む今朝は そぞろにものの うれしかりけり 「若水」は元日の朝に初めて汲む水のことだ… 続きを読む
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新年の歌 チクリ
2023年01月01日
新年を喜ぶ人々に紀貫之の歌はチクリと刺さる。 行く年の 惜しくもあるかな ます鏡 見る影さえに暮れぬと思えば 暮れてゆく年は名残惜しいではありませんか。年が明けると鏡に映る自分の姿も晩… 続きを読む
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新年の歌 お天気
2023年01月01日
昨日こそ 年は果てしか 春霞 春日の山に はや立ちにけり きのう年が暮れたばかりだというのに春日山には早くも霞が立って春めいた景色になっている… これは万葉集の詠み人知らずの歌である。… 続きを読む
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新年の歌 雪
2023年01月01日
756年の1月、元正天皇が宴を催し、若手の貴族たちに歌を詠むように命じた。そのとき、葛井諸会(ふじいのもりあい)はこんな歌を詠んだ。 あたらしき 年のはじめに 豊(とよ)の年 しるすとならし… 続きを読む
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美星天文台 岡山
2022年12月17日
美しい星の町を書いて美星町(びせいちょう)そんな名前の町だからもちろん天文台がある。 美星天文台には101センチの大望遠鏡、デッキや中庭に設置された小型望遠鏡、スマホで本格的な天体写真が撮れる… 続きを読む
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温泉つきの星空(清里高原ホテル)
2022年12月17日
標高1470メートル。八ヶ岳南麓の清里高原に一軒のホテルがある。 昼は八ヶ岳ブルーの青空。夜には満天の星空になる。星の光はいつもより大きく、溢れて落ちてきそうな星の数である。 このホテル… 続きを読む
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南十字星の天文台
2022年12月17日
石垣島に冬が来ると南十字星とカノープスが見えはじめる。どちらも北半球ではなかなか見られない星であり、昔、カヌーで海を渡った南の島の船乗りたちの目印にもなった。 南十字星もカノープス も石垣島天… 続きを読む