2022年10月01日

執筆者廣瀬大

写真

一瞬を永遠へと変える写真。

カメラが捉えた一瞬は、   
フィルムに定着され、永遠となり、    
時代を超えて人々の目に触れる。

世界初の写真は、
フランスのジョセフ=ニセフォール・ニエプスによる
ヘリオグラフィーと言われている。

「太陽が描いた」という意味を持つ
ヘリオグラフィー。

いま見ると、ぼんやりとした
暗い残像のようでしかないが、
ここから写真の歴史は始まっている。

2022年10月01日

執筆者廣瀬大

写真

ブーツを履いて、遠くを見て立つ坂本龍馬。

坂本龍馬と言われるとみなが思い出すこの写真は、
長崎で写真館を開いていた上野彦馬が撮影した。

蘭学者の父を持ち、
化学の教科書を執筆するほど専門知識を持っていた上野彦馬。
当時の写真は化学の知見が必要不可欠だった。

彼の写真館には高杉晋作、桂小五郎など
維新の志士の姿があったと言う。

2022年10月01日

執筆者廣瀬大

写真

「勝利のキス」と名付けられた写真がある。

第二次世界大戦が終わった喜びにわくタイムズスクエアで
若い兵士が看護師にキスをするモノクロームの写真。

アルフレット・アイゼンスタットによるこの写真は、
雑誌「LIFE」に掲載され、有名になった。

この二人、恋人同士ではなく、
偶然、この場ですれ違った二人であり、
お互いに名前も知らなかったという。

2022年10月01日

執筆者廣瀬大

写真

パリのサンラザール駅で水たまりをジャンプする男。
いま、まさに彼のかかとは水たまりに触れようとしている。

日常の中に生まれた美しい瞬間をとらえたモノクローム写真は
アンリ・カルティエ=ブレッソンによるもの。

奇跡のような構図が訪れるそのときを、
卓越した能力で切り取るブレッソン。

1952年の写真集の英語版タイトルが
日本語で「決定的瞬間」と訳されたことから、
この言葉が世に広まったと言われている。

2022年10月01日

執筆者廣瀬大

写真

強い視線でじっと何かを凝視するチェ・ゲバラの顔のアップ。

「英雄的ゲリラ」と題され、彼のアイコンとなった写真は
キューバのカメラマン、アルベルト・コルダによって撮影された。

撮影の前日、キューバの港では
テロ攻撃によって弾薬を積んだ船が爆発炎上し
数百人の死傷者が出る大惨事が起きた。
写真はその翌日の追悼式のときのものだった。

撮影をしたコルダによると
シャッターチャンスは30秒、撮った写真は2枚。
ゲバラのまなざしには強さと深さ、
そして怒りが満ちていたという。

2022年10月01日

執筆者廣瀬大

Photo by Brecht Bug

写真

いたずらな表情を浮かべ舌を出す
アインシュタイン。

この写真は
アインシュタインの72歳の誕生日に撮影された。

パーティーから帰ろうとしてタクシーに乗ったとき
報道陣に笑顔を求められ
照れ隠しに舌を出したというのが真相らしい。

普段はもの静かだったと言われる
アインシュタイン。
実は本人もこの写真を大変気に入り、
人に配っていたそうだ。

このチャーミングな写真のおかげで
我々は天才物理学者を身近に感じることができる。

2022年10月01日

執筆者廣瀬大

photo by Olatz eta Leire

写真

一瞬を永遠へと変える写真。

カメラが捉えた一瞬は
フィルムに定着され、永遠となり
時代を超えて人々の目に触れる。

365日、毎朝、同じ時間に同じ場所から撮影された街の写真。

これは映画「スモーク」に出てくるエピソード。
映画の舞台となる小さなたばこ屋の主人は、
毎日、同じ時間に同じ場所から同じアングルで街角を撮影し続ける。

映画の主人公の一人である小説家が、
たばこ屋の主人にこの写真を見せてもらうシーンがある。
無数にある写真アルバムをどんどんめくっていく小説家。
たばこ屋の主人はをゆっくり写真を見ろと言う。

ウィークデー、週末、
よく晴れた日、曇りの日、雨の日、
春の、夏の、秋の、冬の日差し、
その日、その日によって天候も光も違えば、歩く人々も違う。
季節が移り変わり、街を歩く人々の服装も変わる。
よく見る顔、一度しか見ない顔。
新しい顔がよく登場するようになり、古い顔が次第に消えていく。
同じようでいて一枚として同じ写真はない。

ふと、小説家の手がとまる。そこには一枚の写真が。
その写真には小説家の亡くなった奥さんが
職場に向かって歩いている姿が写っている。

なぜ、たばこ屋の主人はこのカメラで街を毎日撮影
するようになったのか。
そこに至るまでのエピソードは、映画を観てのお楽しみ。

2022年09月25日

執筆者櫻井瞭

Photo by Oregon State University

モッタイナイ話「4つのR」

「MOTTAINAI」という言葉には、
環境に大切な4つのRが含まれているという。

“Reduce”、”Reuse”、”Recycle”、
そして、”Respect”。

そう提唱したのは、ワンガリ・マータイさん。
2004年にノーベル平和賞を受賞し、
「MOTTAINAI」を世界に広めた人物。

11年前の今日、彼女は天国へと旅立った。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by Ninara

モッタイナイ話「かごに乗って」

「MOTTAINAI」という日本語を、
世界共通語として広めたワンガリ・マータイさん。
37歳のときに始めた植樹活動を、生涯貫いた女性でもある。

そんな彼女は、
「棺に木を使わないでほしい」
という遺言を残していた。

11年前の今日、ナイロビで行われた彼女の葬儀では、
ヒヤシンスやパピルスで編まれた「かご」に乗って
天国へと旅立った。

71歳。植えられた苗木は、5000万本を超えていた。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by Frank Hamm

モッタイナイ話「アロハシャツ」

「もったいない精神」が生み出したものの一つに、
「アロハシャツ」がある。

今から150年ほど前、多くの日本人がハワイに移住し、
着物姿でサトウキビ畑の開拓に勤しんでいた。

徐々に擦り切れる、裾や袖口。
でも着物を捨てるのはもったいない。
そう考えた人々は、破れた部分を裁ち落とし、
襟付きのシャツに仕立て直して、子供たちに着せていた。

着物や浴衣のような、大胆な柄の入ったシャツ。
ミックスカルチャーの象徴として、アメリカで大ヒット。
「もったいない」から生まれたリメイクシャツが、
今ではハワイの正装として扱われている。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。