Team MOMENT

2023年08月19日

執筆者仲澤南

Photo by Σ64

俳句の季語 『季語の価値』

たった十七音の俳句に、
季語を入れなければならない。
窮屈にも思えるが、それは逆だ。
たった十七音で作られた詩の意味を読み解くために
季語はある。

人は季節に、
思い出や喜怒哀楽を結びつける。
季語は共有できるイメージであり、
説明を尽くす以上に
情緒や情景を語ってくれるのだ。

それ故、俳句の世界における
言葉の解像度は非常に高い。

たとえば、花の季語。

お花畑は一見、
春の季語に思われるが、夏の季語だ。
ワタスゲやコマクサなど、
高山植物が夏の山に花を咲かせる。
その様子を、お花畑と呼ぶ。

一方、花畑は秋の季語だ。
お花畑から「お」をとると、
夏から秋になってしまうのだ。

「花」という漢字がつく季語だけでも、
その数は100を有に越える。

春は、花見。

夏は、花氷(はなごおり)

秋は、花薄(はなすすき)

冬は、風花(かざはな)

8000語ほどあると言われる季語は、
今も増えつづけている。

暦の上では、もう秋の夜。
さて、あなたの今日の季語は?

今日は、俳句の日。

執筆 仲澤南

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