直川隆久 2015年9月20日

1509naokawa

答 弁

       ストーリー 直川隆久
          出演 遠藤守哉

えー、ただいまご質問にありましたような、いわゆる戦争への利用というのは、
これは、まったくあたらないわけであります。

わかりやすいように、このフリップを見ていただきたいのですけれども、
たとえばですね、公海上において日本のご家族が乗り込まれたクルーズ船が
台風に遭遇したとします。
このとき、おかあさん、そして子どもたちの命を誰が守るのかという問題なんですね。

そのためにこそですね、この台風を吹き飛ばすために、
核爆弾の平和的爆発措置をとるわけですね。
国民の生命が重大かつ緊急な危機にさらされている状態なわけですから、
国としてこのような措置を講じるのは、当然であります。

(間)

台風というのは、待ってはくれないわけですね。
ですから、この核の平和的爆発措置を講じるにあたっては、
迅速かつ柔軟な運用が鍵となります。その都度都度の判断はですね、
総理大臣である私が、法律にもとづいてしっかりと行ってまいります。

(間)

はい。クルーズ船が台風にまきこまれるという事態が、
そんなに頻繁に生じるのか、というご質問ですけれども、
先の震災で我々が得た教訓というのはですね、
やはり、自然というものは人間の予測を超えている。
それに対し、考えうるかぎりあらゆることを想定して、
ことにあたらねばならないということですね。

(間)

はい。台風を核爆弾で消滅させたら、
船も巻き添えを食うのではないかというご質問ですけれども、
これについてはですね、個々の状況において専門家の意見をいれながら、
台風と船の間の距離をですね、十分にとりながら、慎重に判断してまいります。

何度も申しておりますが、
これは、戦闘行為に核を使うという話ではなくてですね、
国民のですね、繰り返しになりますけれども、
国民の生命が緊急かつ重大な危機にさらされ、
その危機を取り去るのに、ほかに有効な手立てがない、
その場合においてのみ、使用を許されるということは、
きちんと条文に書かれております。
個別具体的な状況においては、この定義にもとづいて、
総理大臣である私が、全責任をもって、フィーリングで判断いたします。

(間)

「フィーリングで」などとは申しておりません。

(間)

ですから、そのようなことは申し上げておりません。

(間)

もちろんわが国は、非核三原則は堅持していくわけです。
しかし、この場合の平和的爆発措置にもちいる核は、
非核三原則でいうところの核にはあたらないわけですね。
なぜなら、兵器ではないわけですから。
兵器でないもので、他国の攻撃はできないわけですね。
兵器ではないですから。兵器ではないもので連中をギッタギタにしても、
これは攻撃にはあたらないわけですね。

(間)

「ギッタギタ」などとは申しておりません。

(間)

言ってない。

(間)

もういいでしょ。
やめましょうよ。
こういう形式主義。
結論は決まってんだから。

(かなり長い間)

ええ、ただいまのですね。
発言は、取り消させていただきます。
議事録からは削除をお願いいたします。

議事録からは削除をお願いいたします。

出演者情報:遠藤守哉 青二プロダクション http://www.aoni.co.jp/

 


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