いわたじゅんぺい 2023年12月10日「かんな 2023年冬」

かんな2023 冬

ストーリー いわたじゅんぺい
       出演 齋藤陽介

「なぞなぞで、
 上と下にしか行けないのりものなーんだ?
 ってもんだいがあって
 こたえはエレベーターだったの。
 わたしはシーソーだと思ったのに」
と納得のいかない顔でかんなは言った。
シーソーの方がいい答えだと
父は思う。

かんなは8歳だ。
なぞなぞが好きだ。
気になった謎も放置しない。

王様のブランチの
ほおずき市のロケを見ていた時
「ほおずきってたべられるの?」
と聞かれた。
「食べられないんじゃない?」
と答えると
「ただそだてるだけ?」
「・・ただ育てるだけ」
父はどう答えていいかわからず
とりあえず同意しておいた。

最近のトピックとしては
英語の教室に通い出した。

自転車で迎えに行った帰り道、
「今日は何を習ったの?」
と聞くと、

サンデー
マンデー
チュースデー
ウェンズデー
ファーズデー
フライデー
サタデー

と1週間をわりときれいな
発音で読み上げた。
が、
なんか一か所気になったので
もう一度聞いてみた。

サンデー
マンデー
チュースデー
ウェンズデー
ファーズデー
フライデー
サタデー

木曜日が
ファーズデー
になっている。

きっと
生まれて初めて聞いた
thの発音に
「???」
となり、
Thursdayを
聞こえたままに読んだら
フアーズデー
になったのだろう。

学校の英語の先生に習うと
サーズデイ
になってしまいそうだが
ファーズデー
の方がよっぽど
ネイティブイングリッシュな気がした。

先生にも
「GOOD!」
と言われたらしい。

あと、
生まれて初めて
インフルエンザになった。

コロナにもかからずにきたので、
伝染病が初めてだ。

我が家では
人にうつる病気にかかると
閉じ込められる隔離部屋がある。
半分物置なので、
布団を敷くのが精一杯な広さである。

ちょっと前までは
一人で寝るなんて
まったくできなかったのだが、
大人しく隔離部屋で
4日ほど寝起きしていた。

2日目からは熱も下がって
ほぼほぼ元気だったのだが、
絵を描いたり、
迷路を書いたり、
一人暮らしを満喫していたようだ。

でも居間の方で笑い声が起きると
気になるようで、
歯磨きなんかを持って行った時に
「さっきなんでわらってたの?」
と、すねたように聞いていた。

お絵描きも好きだが
工作も好きで、
家に帰ると
つくったものが
何かしら増えている。

ストローと爪楊枝と厚紙でつくった
クルマみたいなものだったり、
紙を切ってつくった
何に使うかわからない
細かなパーツだったり。
父からしたら
ゴミにしか見えないので
夜、かんなが寝た後に
勝手に捨てると
後々怒られたりする。

レゴも好きで
建物みたいなものを作っていたので
何を作っているのかと聞いたら
「サスケだよ」
と教えてくれた。
なかなかいい着眼点だと思った。

「インタビューごっこしよう」
と言われて、
最初は
「すきなたべものはなんですか?」
とか
「すきないろはなんですか?」
とか
オーソドックスな質問を受けていたのだが、
だんだん聞くことがなくなってきたのか、
「すきなかたちはなんですか?」
「すきなゆうぐ(遊具)はなんですか?」
「すきなてんきはなんですか?」
と後半はなかなかシュールな
インタビューになっていた。

質問をするのも好きだが、
答えるのも好きで、
「なんでもこたえるからきいてみて」
と聞かれたものを
瞬時に答える遊びを兄としていた。

中一になる兄は
とにかく負けず嫌いなので
なんとか答えられない
質問を出そうとするのだが、
それでもかんなは
瞬時に何かしらを答える。

「ルイビトンは何?」
「おべんとう!」
「エルメスは?」
「ヘルメット!」
「ロレックスは?」
「プロレス!」
「ウランバートルは?」
「しきしゃ(指揮者)でしょ」
という感じで
次々と突拍子もない答えを繰り出し、
兄は笑いすぎて
質問できなくなっていた。

この前、無印良品で
ソファーに座ったときは
「わあふかふか。
ゆめのなかにおっこちちゃう」
と言っていた。

「びょういんにいったらおいしゃさんが
おなかもしもしするでしょ」
と聴診器のことをお腹もしもしと言っていたり、

「どーメダルの『ど』って土?」
と聞いてきたり、

言葉を生業としている父としては
勉強になることばかりである。

僕は父の責務として
娘の独特な発想や発言を
メモしているのだが、
昔に比べると
その数はだいぶ減った。
それが成長なんだな
と実感する。

トランプが
逮捕されたニュースを見た時は、

「トランプは捕まったのに
なんでプーチンは捕まらないの?
ウクライナかわいそうじゃないかー」

と言っていた。
ゼレンスキーさんに
教えてあげたい。

明日は家族で
ディズニーランドに行く。
4年前に行った時は
プーさんのハニーハントでさえ
怖くて泣いていた。

そんな話をすると
「もうホーンテッドマンションでも
なかないよ」
と言って、余裕な顔で
♪パーフェクトスティ〜ック
とディズニーとは全く関係のない
CMソングを歌い出した。

子供の成長は
やっぱり
どこか切ない。
.


出演者情報:齋藤陽介 03-5456-3388 ヘリンボーン所属





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田中真輝 2023年9月24日「モヤモヤキッチン」

「モヤモヤキッチン」 

ストーリー 田中真輝
   出演 平間美貴

心にモヤモヤがたまってくると、
わたしはモヤモヤキッチンにいく。

その店は、わたしのモヤモヤを素敵な料理にしてくれるのだ。
さて今日のメニューは何だろう。

前菜は、ピリッと皮肉を効かせた、
部長のひとことテリーヌ。

そう、部長はいつも一言多い。
今日の提案よかったよー。
いつも、この調子で頼むよ。

そうだ、その一言が、わたしをモヤモヤさせて
いたのだ。こっちは、いつも全力だっての。
むしゃむしゃむしゃ。

続いては、元カレのインスタスープ。
匂わせアングルが香り立つポタージュ仕立て。

別に未練なんてないけれど、
別れてまだ間もないのに、
もうそんな笑顔できるんだ。ふーん。
ごくごくごく。

メインディッシュは、
友達が結婚したって噂、又聞きソテー。
バラ色のソースとともに。

親友だと思ってたのに、なんで直接連絡
くれなかったんだろう。素直におめでとうって
言いたかったのに、なんだか気がそがれてしまう。
そんな風に思ってしまう自分ってどうなの。
むしゃむしゃむしゃ。
モヤモヤを料理にして、どんどん平らげる。
辛いも、苦いも、酸っぱいも、ぜんぶ人生の味付けにして。
ひとつひとつ丁寧に味わえば、
ひとつひとつモヤモヤが溶けていく。

デザートは、甘い甘い片思いに、
自分を憐れむしょっぱい涙をひとしずく。

そうだ、何も始めなければ、何も壊れない、
そんな甘さに浸ってちゃだめなんだ。
ぱくぱくぱく。

言葉にならないモヤモヤを料理にして
味わい尽くせば、モヤモヤのモヤがすっきり
晴れていく。

ぜんぶおいしくいただきました。
ごちそうさまでした。
店を出たわたしは、ちょっと大きな歩幅で歩いていく。
.


出演者情報:平間美貴 03-5456-3388 ヘリンボーン所属

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櫻井暸 2023年9月10日「焼きうどん」

「やきうどん」

ストーリー 櫻井瞭
出演 齋藤陽介

キッチン込みで、六畳一間。
東京の外れ、せまいせまい、縦長の部屋。

ソファベッドで横になるボク。
その頭のすぐそばで、ピチパチと鳴り始める音、
ただよう醤油の香り。

やきうどん。
付き合いたての頃、彼女がよく作ってくれた。

なぜ、やきうどん、なのか?
やきそば、でも、やきめし、でもなく、
どうして、やきうどん、なのか?

一番かんたんで
一番おなかいっぱいになるから
と、彼女は言っていた。

当時、2人とも大学生だったので、
その言葉には妙な納得感があった。

ただ本当は、
それしか作れる料理がなかったらしい。

でも、そのやきうどんが、
妙にモチモチで、妙に味付けバツグンで、
妙においしかった。

当時のボクと彼女は、
遠距離恋愛だった。

彼女は秋田の大学に通っていて、
秋田でひとり暮らしをしていた。

だから会えるのは、3ヶ月に1回ほど。
遠路はるばる、東京まで来てくれていた。

なのに、当時のボクは、アホだった。

相手の気持ちなんか考えず、彼女が来てくれている日も、
夜の11時から、居酒屋の夜勤のバイトを入れていた。

大学生は忙しいから。
なんて、それっぽい本質めいたことを言い訳にして。

そんな日に、彼女はよく、やきうどんを作ってくれた。
これからバイトだからお夜食に、と。

それが本当においしくて、
本当におなかいっぱいになった。

あれから9年。
彼女は、妻になった。

部屋も少しだけ広くなった。
1Kから、1LDKになった。

キッチンにスペースができて、つい料理が楽しくなってしまい、
今は、2週間に1回、京都から野菜が届くサブスクに登録している。

それから妻も、ズッキーニを豚肉で巻いたりするようになったし、
ボクも、これには岩塩が合うね〜、と平気で言うようになった。

ただ、二人の関係が、
素朴で、自然で、仲良しであることは変わらない。

お風呂に入る前は、ふたりで腹踊りをするし、
お風呂から上がってからも、また腹踊りをする。

そんな感じで、
しっかり新婚をやっている。

これから僕たちは、
いっしょに生きていく。

同じお墓をめざして、
ゆっくり生きていく。

今、妻があの頃のように、
やきうどんを作ったら
どんな味になるんだろう。

当時の幼さや、切なさや、儚さに満ちた
やきうどんもおいしかったけれど、

これから夫婦として生きていく、
清々しさでいっぱいのやきうどんも、
ボクは目一杯ほおばりたい。
.


出演者情報:齋藤陽介 ヘリンボーン所属

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齋藤陽介くんが読んだ原稿は…(2023年9月の収録記)

写真は齋藤陽介くんです、
岩田純平くんの「かんな」シリーズを長いこと読んでもらっています。
今回は本当に久しぶりに「かんな」以外の原稿でした。
原稿の作者は今年TCCの新人賞を取った櫻井暸くんですが、
その原稿が何と言いますか、全編これ新婚の惚気というやつでした。
幸せそうだなあ、櫻井くん。
斎藤くんはその原稿をさらっといい感じで読んでくれました。
本当にうまい人です、この人は。

ところで、齋藤陽介くんが所属する劇団「ホッチキス」が10月に芝居をやるようです。
新国立劇場の小劇場で10月4日から9日まで。
https://hotchkiss.jp/galapagos/?_fsi=oY0lAL5J&_fsi=oY0lAL5J
斎藤くんももちろん出演します。
タイトルは「明後日のガラパゴス」
さて、どんな芝居なんだろう…..(なかやま)

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いわたじゅんぺい 2023年4月2日「かんな 2023春」

かんな2023 春

ストーリー いわたじゅんぺい
       出演 齋藤陽介

かんなは小学校一年生である。
素朴で素直で嘘が下手。
どこにでもいる小一の女子である。

最近一人称に
「ぼく」をよく使う。
友達の間で流行っているらしい。
ガールズトーク。
学校帰りはいつも
わちゃわちゃしている。
楽しそうで何よりである。

この前、
テレビを見ながら、
「ゆりかもめってなに?」
という話になった。

「モノレールみたいな乗り物だよ」
「ぶらさがってるやつ?」
「ん?ぶら下がってるモノレールもあるけど、ゆりかもめは違うな」
「たかいところをびゅーんっていく?」
「高いところは走ってるね」
「一人でのるもの?」
「一人でも乗るけど、みんなでも乗る」

という
ラチのあかないやりとりをした後、
スマホで画像を見せながら話を続けたところ、
かんなの想像していたゆりかもめは
スキー場の「リフト」だとわかった。

「ゆり」と「かもめ」の印象で
リフトを想像したようだ。

で、ゆりかもめが
電車みたいな乗り物だとはわかったのだが、
乗ってみたいというので、
二人でゆりかもめに乗るだけの旅に出かけた。

電車で新橋まで出て、
一本見送って
ゆりかもめの
先頭車両に乗る。
ゆりかもめは無人運転なので
運転手的な席がある。
一人席だったので、
膝の上にかんなを乗せた。
まだ膝の上に乗せても
嫌がらない。

目の前には汐留のビル。
そのうちの一つを指して
「あれパパの会社だよ。
あっちはじいじが最後に働いてたビル」
と教えてあげたら
「そうなんだ」
と言っていた。

かんなは素直なので
たいていのことは
「そうなんだ」
と受け入れる。

5つ上の兄に
何かを言った時に
否定されても、
反論せず
「そうなんだ」
と受け入れてくれるので
兄妹げんかが少なくてありがたい。

兄は価値観が基本
「勝ち負け」しかないので、
反論されるとなんでも
「ちがうよ」
と、とりあえず交戦する構えになる。

兄妹でも性格は
だいぶ違うようだ。

面白いもので、
そんな気性の荒い兄の方が、
情に厚くて、
涙もろい。

自由契約を言い渡されたプロ野球選手の
ドキュメンタリーなんかを見て
人知れず号泣していたりする。

朝、学校に行く時に玄関で見送ると、
兄はふり返って手を振ってくれるが、
かんなはふり返ることなく
すたすたと出ていってしまう。
意外とドライなのである。

話がそれたが
ゆりかもめの話に戻る。

ゆりかもめはビルの間を抜けて
竹芝方面へ進む。
途中カーブや
多少のアップダウンがあり、
ジェットコースター気分で
楽しめる。
かんなは
「つぎのえきが見えるよ」
などと言っている。

そこからは海沿いをまっすぐ。
フェリーの発着所なんかを見ながら
いくつかの駅を過ぎると、
ゆりかもめのクライマックスである
レインボーブリッジの
ぐるぐる回るところに差し掛かる。

「まわってるー」
だの
「クルマがとなりをはしってる!」
だの
「あの丸いのなに?」
とフジテレビを指さしたりと
忙しかったが、
いざレインボーブリッジを渡りはじめると
「レインボーブリッジはどこ?」
と聞いてきた。

レインボーブリッジは
渡りはじめると
見えなくなってしまう。

それどころか
薄暗い金網の中みたいなところを
走ることになる。
なんか想像してたんと違う、
というという顔をしている。

人生というものは
往々にして
叶うまでの過程の方が
楽しいものなのだ。

ゆりかもめが海を渡り、
お台場を走りはじめると、
唐突に
「パパ、やまのてせんゲームしよう」
と言い出した。
最近のマイブームらしい。
「じゃあぼくからね。うみでとれるもの。さかな」
パンパン
「いーか」
パンパン
「くじら」
パンパン
「えーび」
パンパン
「たーこ」
パンパン
「うーに」
パンパン
「ちんぼつせん」
パンパン
「え?沈没船?」
「はい、パパのまけー」
唐突な沈没船に
父の思考は停止し、
山手線ゲームは
かんなの圧勝に終わった。

その後も
ゆりかもめに揺られながら
実物大のガンダムや
アレグリアの青と黄色のテントなど
珍しいものを見つけるたびに
かんなは興奮し、
豊洲までの小旅行は終わった。

豊洲では
ゆりかもめの顔はめパネルで写真を撮り、
ママへのおみやげにパンと焼き鳥を買い、
バスに乗って帰宅した。

バス停からの帰り道、
「こんどリサイクルしたい」
と急に言い出した。
最近のSDGs的な教育は進んでるなあ、
と感心していたのだが、
話がどうにも噛み合わず
どうしたものかと思っていたら
自転車というヒントが出た。

「それリサイクルじゃなくてサイクリングじゃない?」
「そうだサイクリングだ。ごめんごめん」

次はサイクリングに行く約束をしながら
雨が降りそうな夕暮れを
手をつないで歩いた。
ちょっと風が出て肌寒い。
桜のつぼみはまだ固そうだった。

4月になれば、2年生になる。
将来の夢はファッションデザイナーに
なることらしい。

おみやげの焼き鳥は
レバーと砂肝以外
かんなが全部食べた。



出演者情報:齋藤陽介 03-5456-3388 ヘリンボーン所属





かんな 2022夏:http://www.01-radio.com/tcs/archives/32004
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かんな 2020夏:http://www.01-radio.com/tcs/archives/31699
かんな 2019冬:http://www.01-radio.com/tcs/archives/31528
かんな 2019夏:http://www.01-radio.com/tcs/archives/31025
かんな 2018秋 http://www.01-radio.com/tcs/archives/30559
かんな 2018春:http://www.01-radio.com/tcs/archives/30242
かんな 2017夏:http://www.01-radio.com/tcs/archives/29355
かんな:http://www.01-radio.com/tcs/archives/28077

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齋藤陽介くんの芝居が始まります。

芝居の稽古中、しかももうすぐ初日のときに
「かんなちゃん」を読みに来てくれた齋藤陽介くんの芝居が、
本当に間もなくはじまります。
上の写真がそのチラシです。
ちなみに、29日が通し稽古だったそうです。
詳細は…ええっと…
斎藤くんのTwitterを見るのが手っ取り早いかも。
https://twitter.com/saitoyosukebe

『播磨谷ムーンショット』は、4/7~16
@あうるすぽっと
詳細・ご予約→http://hotchkiss.jp/harimaya/
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