水下さんは演出中で(収録記2012.01.21-1)

Tokyo Copywriters’ Street 2月分の収録は1月21日だった。
朝はまた雪が降っていたが
14時からですが12時過ぎに新富町の会社に着いたときは
さすがに中央区のせいか雨になっていた。

暖房をつけ、お茶とコーヒーの用意をし、パンを並べ
デパ地下の弁当を食べていたらミキサーの森田が登場。
13時15分、この寒いのにいつもより早い。
少しは部屋が暖まっていたからよかった。

さて、それからだった。
14時スタートのはずでしたが、トップバッターの水下きよしさんが来ない。
んんんん〜〜〜、どうしちゃったのかな〜〜〜
しばらくぼ〜っと待っていて、そうだ電話をしてみようと気づいた。
こういうところは我ながら実にアホだ。
電話電話…ダメだ、出ない。
14時40分、あきらめかけていたら到着。大荷物
稽古場運ぶスピーカーを肩に担ぎ、その上にカバンがふたつ。

水下さんはいま劇団ハイリンドの「春を待つ草」という芝居の稽古中なのだ。
出演ではなく演出で、チラシも何枚かいただいた。
劇場は下北沢の「劇」小劇場で、私は行ったことないけれど
行ってみようかな。
芝居の詳細はこちらでどうぞ。
http://www.hylind.net/play20120203.html

水下さんが読んだのは阿部光史さんのストーリー「トンネル」
2月5日の掲載予定だ。
収録の最中にふと気配を感じてドアを開けたら
二番バッター瀬川亮くんがいた。
読んでいる最中にドアを開けるとノイズが入るので
外で待機していてくれたのだ。
寒いのにごめんね、瀬川くん。
(またしても写真を撮り忘れてファンのかたもごめんなさい)

そして、今日パソコンのメールを見たら
水下さんから「10分遅れます」という知らせが入っていたのだった(なかやま)

下の写真はセッティングをはじめたばかりの弊社。

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福里真一くんと大川泰樹くん(収録記2011.11.23の6)

福里真一くんにはライブも含めていままで6本の原稿を書いてもらった。
最初のは「駅前のラーメン屋の息子」というもので
これは駅前のラーメン屋の息子が漁師になったりホストになったり
坊さんになったりのややこしい人生をおくる話で、
これを読んでもらうために私は沼津で鍼灸師になっていた和久田理人くんを
わざわざ呼び寄せた。

これが福里くんの変な原稿と私の最初の出会いだった。

そうこうしているうちに「五月の空」という原稿が登場した。
これには「五月らしいさわやかさを心がけてみました」という
福里くんのメッセージが添えられていたが
内容は発狂マンという渾名のついたキレやすい男の話だった。
ちっとも爽やかではなかった。私は笑い転げた。
が、この原稿は熱狂して読むとたいへんまずいことになる。
内容の面白怖さに気づかないフリをして読んでもらいたい。
そこでキャスティングしたのが大川泰樹くんだった。

大川くんのナレーションは基本繊細でキレイだ。
アルファ波のでる「1/f ゆらぎ」の存在する声だ。
しかし、やろうとするととぼけた味も出せる。
いかにもとぼけています、というとぼけかたではないのがいい。
あくまでも「1/f ゆらぎ」のおとぼけなのがいい。

今回の福里真一くんの原稿のタイトルは「人類、やる気をなくす」
私はそれを読んでまたしても笑い転げ、
笑いがおさまった後に大川くんに電話をして
「これ読んで」と言ったのだった(なかやま)

人類、やる気をなくすhttp://www.01-radio.com/tcs/archives/20473
2012年1月5日以降、上記のリンクで表示されます

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地曵豪くんのレギュラー化(収録記2011.11.23の5)

地曵豪くんはとても清潔感のある人でしかも正直だ。
若松孝二監督に怒られまくった話も平気でしてくれる。
地曵豪くんはおおむねナイスガイで落ち着いている人柄で
もっとも驚いたときの言葉が「マジっすか」だけれども
「マジッすか」のキャパの限界ラインあたりのゆらぎで
ときに異常な表情を見せるときがある。
その異常の説明に困るのだが
人の顔つきからフレンドリーな部分を取り去ったというか、
要するに朝起きて電車に乗って通勤する会社員にはない表情だ。
そんなときを垣間見ると、
ああもしかして常人ではないのかもと思うし
若松監督が地曳くんを呼ぶのもそういう部分を持つからだと
妙に納得もする。

上の話とは何の関係もないが
地曵くんは若いし武道派なのでよく食べる。
地曵くんは癖のない声で何でも読めそうな印象を与えるので
(実は苦手なものもあるようだが)
Tokyo Copywriters’ Street のレギュラーとなりつつあり
2011年最後の収録日の忘年会にも参加したのだが
一次会が終わり、二次会が下の写真状態になったとき
地曵くんはすでに順調に満腹して寝ていた(なかやま)

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小野田隆雄さんと坂東工(収録記2011.12.23の4)

坂東工くんは今更「くん」もつけたくないほど
酒の回数を重ねている。
もはや「バンド〜」と呼び捨てであり、漢字ですらない。

小野田隆雄さんは紳士であられるが
それでも「坂東さん」とはお呼びになっていないと思う。
「坂東くん」だったような気がする。
ちなみに一倉宏さんは「坂東」とお呼びになる。
一応は漢字になっている。

さて、そのバンド〜が(あくまでもバンド〜)読んだのは
小野田隆雄さんのストーリーで「銀座の柳」
銀座の街路樹の変遷の物語だった。
銀座といえば柳と思っていた私にとって
思いがけない話がいっぱい出てきて面白かった。

そういえば小野田亜さんがお書きになったとおり
銀座通りの8丁目あたりは樅の木になってしまった。
「山だと40メートルにもなる木を狭い間隔で植えて
街路樹にするのは少々無謀ではありませんか、お役人さま」と
言いたい気持ちは私も同じだ(なかやま)

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お金の話をキレイに読む皆戸麻衣さん(収録記2011.12.23-3)

さて、1月2週めは坂本和加さんのストーリー
「お金と幸せになる方法」でした。

これ、意外とキャスティングに悩むんです。
「私はお金が好きだ」という一行から始まるストーリーを
本当にお金が好きそうな人が読むと困ります。
ここはやっぱり「お金って何のこと?」
という人がいいわけです。

これを読んでくれたのは皆戸麻衣さん。
実は三井明子さんの原稿でキャスティングしていましたが
坂本さんの原稿を読む人のスケジュールがむづかしくなって
急遽代役をお願いしました。
代役にもかかわらず、これが大成功ででした。
とてもキレイにお金の話を読んでくれています。

ところで皆戸さんは2月に本多劇場に出演します。
ペンギンプルペイルパイルズ「ベルが鳴る
2月16日が初日です。
この劇団のチケット、とりにくいようです。

そうそう、そういえば
皆戸さんが帰ろうとしたときに
私は「あっ写真を撮らねば」と思い出したのです。
なので玄関先の一枚になりました。

坂本和加・皆戸麻衣の「お金としあわせになる方法」は
1月2日に掲載されます(なかやま)

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一倉宏さんの原稿は瀬川亮くん(収録記2011.12.23の2)

寒くても元気な瀬川亮くんです。
収録日の2011年12月23日は極端に寒い日でした。
段ボールスタジオは単なる会社の一室なので
録音中は暖房を消さねばならず、日暮れともなると冷え込みます。
しかし瀬川くんは「今日は寒いですよ〜」というその声からして
たいへん元気です。

この日、瀬川くんが読んでくれたのは一倉宏さんの原稿で
百人一首をテーマにしたストーリーですが
珍解釈が抱腹絶倒でありました。

ところで日本語の文法はたいへんむづかしいのですが
百人一首の解釈には古語の文法が欠かせないのであります。
ここに「もが」という終助詞があります。
終助詞とは文章の末尾にひっついて
疑問や禁止や感動や強調の意味を付加します。
「もが」は願望をあらわします。
これに「な」という間投助詞が参加すると「もがな」ができます。
これ、試験に…ではなく一倉さんの原稿に
このような形で登場します。

 君がため 惜しからざりし 命さへ
     ながくもがなと 思ひけるかな

ほらね「もがな」がいるでしょう。
これを瀬川くんの言葉風に解釈するとこんな風です。

「おいらってば、あんたに会うためだったら命もいらないって
 思ってたんだけど
 こうしてせっかく会えたんだから
 長生きしていつまでもこうしていたいと思うようになったよ」

ここで「もがな」はたいへん重要な役割を果たしているのですが
さて、これを瀬川くんは(というか一倉さんですが)
どのような解釈を加えているでしょうか。
1月1日の掲載をお楽しみに。

下の写真は瀬川くんからの京都土産、ペンケースです。
もう使っています。ありがとう、瀬川くん(なかやま)

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