岩手の緑について

岩手の緑について

           ストーリー 岡村雅子
              出演 大川泰樹

私は、ロバート・バーンズ。
スコットランドの国民的詩人だが
天国の休暇を利用してふるさとスコットランドに帰るつもりが
なぜか岩手に到着してしまった。

それにしても岩手のこのあたり
つまり盛岡から宮古へ抜ける国道106号線の風景は
どうしてこんなにスコットランドに似ているのだろうか。
ここは私のふるさと同様、緑にあふれている。

いや、いやしくも私は詩人なのだから
緑というひと言で片付けるのは怠慢というものだろう。
岩手の山々は世界中の緑という色彩をすべて集めた絵のように
或いはゴブラン織りの刺繍のように
木々の緑が折り重なり、盛り上がっているのだ。

オウムの羽根のようなパロットグリーン、
ワサビの根のようなサーフグリーン。
いやいや、ここは日本なのだから日本語にしよう。
白い茶碗に汲みだした緑茶のようなひわ色。
芽吹いたばかりの草のような萌葱色。
説明無用の柳葉色。苔色、松葉色、青竹色。
若草色に若葉色…
岩手の緑の美しさにはさすがの私のペンも及ばない。

岩手は私の故郷スコットランド同様、冬が長い。
枝をおおった雪が溶ける春から夏が終わるまでが本当に短い。
だからきっと、岩手の山の緑は春の芽吹きの喜びの色なのだ。
短い夏を謳歌するエネルギーの色なのだ。

美しい緑の岩手に
私は天国に戻ったら一編の詩を捧げたい。
それはきっとこんな言葉ではじまる。

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