津軽・七つの雪

「津軽・七つの雪」篇

         ストーリー 山中貴裕
            出演 内田慈

拝啓 あなたへ

こんなメールやケータイの時代に
ぎょうぎょうしく手紙をしたためて送ることを驚かないでください。
なにか深刻な告白や、初めて明かされる新事実があるわけではなく、
ただ、なんとなく、
津軽の冬が私をそういう気分にさせただけなのです。

津軽に降る「七つの雪」を小説に書いたのは、太宰治です。

こな雪
つぶ雪
わた雪
みず雪
かた雪
ざらめ雪
こおり雪

私がこの町に辿り着いた日は、
こな雪が地吹雪になって吹き荒れていて
息もできないほどでした。
乗っていたストーブ列車がぐらぐら揺れたりして
ちょっと怖かった。

きのうの夜は、ざらめ雪が降りました。
宿のトタン屋根にぱちぱちと何かが爆ぜるような音がして、
おもわず窓をあけて外を見ました。
てのひらで受け止めると、
確かにざらめのような荒い雪の粒が
肌にあたって弾んで、やがて私の体温に溶けてゆきます。
しばらく暗闇に手をさしのべて
雪の冷たさをたのしみました。

毎朝、宿の前を
キシリキシリとこおり雪を踏んで
新聞配達の少年が通ります。
「こどもの頃に新聞配達をしていた」と
あなたが言っていたことを思い出して、
少年時代のあなたを想像したりしています。

津軽の七つの雪をぜんぶ見たら、
私はこの旅を終えてあなたの町へ帰ります。

それまで、
プロポーズの返事は待ってもらえますか?

―――東北へ行こう。

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