寒いからこそ



出演者情報:大川泰樹(フリー) http://yasuki.seesaa.net/

寒いからこそ

     ストーリー 土屋里紗(東北芸術工科大学)
        出演 大川泰樹

全てが雪にこんもりと覆われてしまった夜を
見たことがありますか。
真っ白な雪は光を反射し、音という音を吸収します。
それはそれは寒い夜ですから、外に出ているのは自分だけ。
月の光でぼうっと光る雪と、永遠に続くような静寂のなかに
ぽつんと、自分がたったひとり。

恐ろしいほどの孤独のなかで
あなたがさがすのは
暖かくてにぎやかな、自分の「帰る場所」
いつのまにか忘れてしまったその価値を、
いつのまにか慣れきってしまったその優しさを、
思い出すはずです。

ぶるぶる、さあ帰ろう。

その場所はどこですか。
待っていてくれるその人は誰ですか。

寒いからこそ、東北へ。
幻想のような夜が、きっとあなたを待っています。

東北へ行こう

muhyou

*「東北へ行こう」は
自分のとっておきの東北を紹介し、あなたを東北におさそいする企画です
上下の写真やバナー、リンクもクリックしてみてください

東北の温泉ガイド:http://onsen.arukikata.co.jp/202/

東北温泉かけ流しガイド:http://www.onsen-shinsengumi.com/tohoku.html

16

hikakuWeb_bana

15
d000787520130401113443

Tagged: , ,   |  コメントを書く ページトップへ

猫になる



出演者情報:いせゆみこ 03-3460-5858 ダックスープ所属

猫になる

    ストーリー 小野杏奈(東北芸術工科大学)
       出演 いせゆみこ

週末、わたしは猫になる。

風の向くまま、気の向くまま。
仙台という大きな庭を悠々と散歩するのだ。

いつもの決められた大通りから神秘的な裏通りを歩くため、
人の波から外れてみる。
気分がいい。
ノラ猫タイムの始まりだ。

早足だった歩幅も自然とゆっくりゆったり縮んでいく。
賑やかな人混みがまだ微かに聞こえる裏通りは、
いつもの仙台じゃないみたい。
おしゃれな洋服店、味のあるお食事処。
ここにお店あったんだ!あ、ここのお店美味しそう…

若い人が作ったものと昔からそこにあるものが入り混じっている。
道に迷ったら、本能の赴く方へ。素敵なカフェが顔を出す。
うん、わたしだけの秘密基地。大切な人にだけ教えよう。

心地のいい笑い声と食器やグラスの音、
鼻をくすぐる美味しい匂い。
大通りじゃ味わえない、人と人の香りがする場所。
おっ、お仕事帰りのお父さんやお姉さんが
楽しそうにお酒を呑んでいる。
今日は、このお店でお世話になろうかな。

不思議な魅力が詰まった仙台の裏通り。
きっとここに来たくなる。

東北へ行こう

100605p

*「東北へ行こう」は
自分のとっておきの東北を紹介し、あなたを東北におさそいする企画です
上下の写真やバナー、リンクもクリックしてみてください

街ナビプレス仙台:http://navi-s.com/wp/

せんだい旅日和:http://www.sentabi.jp

miyagi_logo

Tagged: , ,   |  コメントを書く ページトップへ

ただいま



出演者情報:いせゆみこ 03-3460-5858 ダックスープ所属

ただいま

     ストーリー 門倉妙紀(東北芸術工科大学)
        出演 いせゆみこ

「大宮から山形まで。学割で一枚お願いします。あ、自由席でお願いします。」
慣れた顔で切符を買って、
キャリーバックをガラガラ引きながらホームへ向かった。
縁もゆかりもなかった土地、山形。
未知の土地にドキドキとしていた18歳の春から、もう三年経つ。
最初は戸惑った二重改札も、駅弁売りのおばさんの呼び込みも、
今ではもう慣れた。

友人との会話の中で「だよね、だよね」と言わずに
「だから、だから」と言っている自分に気がついた。
実家の姉に「あんたは絶対、あっちの方言がうつってくるよ」
なんて言われたのをふと思い出して、
本当だとこっそり笑ってしまった。

ホームで新幹線を待っていると母から電話がかかって来た。
「今どこ?今から山形帰るの?」「そう、今から帰るの。」
実家から山形へ行くのに、
母と自分の会話の中で自然と帰ると言っていた。
変なの。つい三年前まで山形ってどこだっけなんて言っていた私が、
山形に帰ると言っている。

今から、山形に帰る。
家族がいるわけでもないのに、帰る。

東北へ行こう。

縁もゆかりもなくても、そこが帰る場所になるかもしれない。

ただいまと言える場所が増えるのは、あんがい良いもんですから。

geikoudai
*「東北へ行こう」は
自分のとっておきの東北を紹介し、あなたを東北におさそいする企画です
上下の写真やバナー、リンクもクリックしてみてください

yamagata_tabi_logo

庄内エリア:http://www.mokkedano.net/

最上エリア:http://kanko-mogami.jp/

村山エリア:http://www.nihonnotabi.com/yamagata/murayama

置賜エリア:http://oki-tama.jp/

山形温泉めぐり:http://www.e-yamagata.com/top/onsen.htm

b-cm

Tagged: , ,   |  コメントを書く ページトップへ

だって、島だから



出演者情報:岡田優:https://www.facebook.com/masaru.okada2

だって、島だから

    ストーリー 小松大知(東北芸術工科大学)
       出演 岡田優

島の人が、見ず知らずの人を家にあげてもてなすなんて
バラエティ番組や映画の中だけだと思っていた。

ここは「ひょっこりひょうたん島」のモデルにもなった、
宮城県石巻市にある田代島。
別名は「猫の島」。人口よりも猫の数の方が多く、
島の中に猫の神様を祭っているぐらい。

石巻港からは定期船で渡る。
誰も居ない小さな漁港。早速、一匹の野良猫がお出迎え。
寂しさよりも、なんだか気の抜けたゆるさが全身を覆う。

田代島は、歩いて2~3時間で島を巡ることができる。
宮城県なのに、本土とは違って、どこか独特な南国系の植物。
木々の切れ目からは海に反射した光が差し込み、遠くで波の音が聞こえる。
人気のない道の上では、猫が日向ぼっこをしている。
こんなにも夏らしい夏を、初めて生きた気がした。

畑へ続く細い道で、ごみ焼き中のおばあちゃんに挨拶。
「アイスあっから、うちさ上がらいん」
軽々と、見ず知らずの私を誘う。
突然すぎて、こっちが動揺してしまった。

海の見える茶の間でイチゴのシャーベット。
隣にはおじいさんと仏壇。懐かしくて、とても居心地が良い。

それから饅頭、スイカ、お手製の五目ご飯。
自家製キュウリのお漬け物とラッキョウ。
本当に美味しくて、優しくて、心地よくて。
申し訳ないなと思いつつも、
東北にこんな島があることが嬉しくてたまらなかった。

なんで見ず知らずの人に、こんなにも優しいのですか?
おじいさんは恥ずかしそうに、笑って言った。
「だって、島だからね」

東北へ行こう

SONY DSC

*「東北へ行こう」は
自分のとっておきの東北を紹介し、あなたを東北におさそいする企画です
上下の写真やバナー、リンクもクリックしてみてください

hyakkei-logo

header2

miyagi_logo

Tagged: , ,   |  コメントを書く ページトップへ

思い出の故郷



出演者情報:岡田優:https://www.facebook.com/masaru.okada2

思い出の故郷
       
      ストーリー 萩原弘章(東北芸術工科大学)
         出演 岡田優

子供の頃は、よく夏になると祖父母の家に行っていた。
僕にとっては故郷といえばそこだった。
最近はほとんど帰らない。
あの日からも数える程しか帰っていない。

それでも、今もはっきりと憶えている。
狭く入り組んだ路地、高く苔むした石塀、揺れる陽炎、
どこに居ても磯の香りがしていた。
いざ帰ろうとすると、もと来た道が分からない。
目に涙をためて、家を探して歩き回る。
しばらくすると、遠くから父が私の名前を呼びながら、
こちらに駆けて来た姿をおぼろげにも憶えている。
迷ったのは自分なのに、迎えに来た父に文句ばかり言っていた。
父の背におぶさって、少し低くなった石塀を睨んで帰った。

あの塀も、今はもうない。
そんな景色を見た夏は、少し寒かった。
もう、しばらくあそこへは帰っていない。帰れていない。

「あの辺りから、ようやく蛙の声が聞こえるようになった」と父が言う。
故郷は、もうすぐ帰ってくるかもしれない。

東北へ行こう

a0002_011241

*「東北へ行こう」は
自分のとっておきの東北を紹介し、あなたを東北におさそいする企画です
上下の写真やバナー、リンクもクリックしてみてください

sitelogo_kankocho1

陸前高田かき小屋広田湾:
http://www.3riku.jp/kanko/new/kakigoya/kakigoya.html
大船渡市漁師のかき小屋:http://www.kakigoya.net/company.html
復興かき小屋唐桑番屋:http://www.karakuwa.jp/banya/
松島町さかな市場:http://www.sakana-ichiba.co.jp
かき小屋渡波(石巻):http://yakigaki.com
かき小屋仙台港:http://kakigoya.jp

Tagged: , ,   |  コメントを書く ページトップへ

おばあちゃんち



出演者情報:清水理沙 アクセント所属:http://aksent.co.jp/blog/

おばあちゃんち

     ストーリー 斎藤輝美(東北芸術工科大学)
        出演 清水理沙

東北はおばあちゃんちみたい。

昔ながらなものが残っていて、ちょっと土臭くて。
でもふるまわれる料理は懐かしくておいしい。
ゆっくり。まったり。穏やかな時間が流れる空間。

おばあちゃんちに泊まった朝は
いつもより空気が澄んでるように思えて
朝を告げる鳥の声がいつもよりはっきりと聞こえるようだった。

木々が風に煽られてさわさわと鳴る。
裏に流れる川がきらきらと輝く。

ぐつぐつことこと。いい匂い。
少し濃いめの味付けの煮物。
きらきらふっくらとしたごはん。
手づくりのお漬物。

おばあちゃんちでは時間を忘れて
畳の上で思いっきり背伸びして
いつもと違う生活リズムが心地いい。
誰も急かさないし誰も拒まない。

どこででも見れそうで
ここにしかない景色。

どこででも食べれそうで
ここでしか味わえない味。

新しいものが溢れる世の中。
東北はちょっとのんびり時間が流れています。
でもそのおかげで昔のものがたくさん残っていて
昔ながらのおいしいものもたくさんあります。

東北はおばあちゃんち。
いつでも帰ってけさいん。

東北へ行こう

normal_3022

*「東北へ行こう」は
自分のとっておきの東北を紹介し、あなたを東北におさそいする企画です
上下の写真やバナー、リンクもクリックしてみてください

旅・東北:http://www.tohokukanko.jp

tohokuwalker_logo

hikakuWeb_bana

sitelogo_kankocho1

Tagged: ,   |  コメントを書く ページトップへ