つや姫




「つや姫」

              ストーリー 大越智明(東北芸術工科大学)
                 出演 村木仁

山形を南北に流れる最上川は
やがて東西に流れを変え、庄内平野に至る。
山のブナ林が育む水は日照りの夏でも涸れず
養分を含んで甘い。

その水で米をつくる。

形は、ふっくら、ちょっと大きめ。
そして粒ぞろい。
炊きあがったときの芳醇な香り。
美しい艶ととびぬけた白さ。
適度な粘りと歯ごたえ。
口いっぱいに広がる旨味。
飽きの来ない、程よい甘さ。
そして冷めても美味しいご飯。

そんな特徴を持ったのがつや姫だ。
「山形のお米美味しいね」
「山形のお米最高だね」
「日本の米どころといえば、山形だ!」
そういってもらえる米「つや姫」を
いま山形県は育てている。

山よし。
水よし。
そして、米よし。
人よし。
それが、私の出身地「山形」だ。

東北へ行こう


つや姫.comhttp://www.tsuyahime.com/

つや姫.jphttp://www.tuyahime.jp/

おいしい山形http://www.yamagata.nmai.org/

山形の郷土料理
http://www.city.yamagata.yamagata.jp/hoken/kyoudoryouri/



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中山佐知子 2012年8月19日



麦畑

         ストーリー 中山佐知子
            出演 村木仁

あたり一面の麦畑だったな。
ところどころに背の低い柳の木があった。

その細い一本道を
馬と一緒に行軍しているときだったな。
耳元でバリバリと音がしたかと思ったら
馬とおまえが血を流して倒れていたんだよ。

麦畑なんて
隠れるところもないもんだから
何十頭の馬はみんな撃たれて死んで
兵隊もずいぶん死んで
威張ってた連隊長も死んだけど、おまえも死んだ。

それから
知らない間に戦争が終わって
知らない国に置き去りにされて
それでもなんとか船に乗って帰って来たら
村の麦畑は石ころだらけで土もボロボロになっていた。

これはきっと
知らない国の麦畑で鉄砲を撃ち合って
死んだ馬とおまえを置き去りにした報いだと思ったんだ。

それから
石をどけ、麦をつくり、麦わらを鋤きこんで土を肥やして
三年たったら、麦の穂は重く実り
麦わらはお日さまにつやつやと輝くいい色になった。

その麦わらを水につけると柔らかくなる。
やわらかくなったら帽子が編める。

かぶるとだぶだぶの麦わら帽子。
大きくて、風が吹くとすぐに飛ばされて
狭いところでは邪魔になって
帽子のなかでいちばん戦争に向いていない麦わら帽子。

どこにもいかず
ずっと麦わら帽子をかぶって働いていればよかったな。
戦争になんか行かなきゃよかったな。

麦わら帽子を編んでいると
おまえが死んだ麦畑を思い出す。
踏み荒らされた麦畑、
機関銃の弾や人や馬の死体でいっぱいだった
あの麦畑はいまも麦畑なんだろうか。
誰かが世話をして、いい麦がとれて
残った麦わらで麦わら帽子を編んでいるだろうか。

そうだといいなあ。



出演者情報:村木仁 03-5361-3031 ヴィレッヂ所属



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村木仁から「ひと言」



初めまして、村木仁(47才、男性)です。

昨年、初めてTokyo Copywriters’ Streetのライブを観て、
何とも捉えどころのない魅力を感じました。
同時に、その魅力を自分も読む側になって体感してみたいという
衝動にかられました。
そして先日、配信用の収録で中山佐知子さん作『麦畑』を
読ませていただいたのでが、びっくりしました。
何でしょう?この感覚。
身ぐるみ剥がされた様な感覚とでもいいましょうか。
身ぐるみ剥がされ、醜い中年男の裸体をさらしてしまいました。
醜くてすいません。
あー、もう少し上手くなりたいです。

9月のライブに初めて参加させていただきます。
まず間違いなく無防備な素っ裸な中年男のままでしょうね。
決して露出狂ではありません。
何卒、よろしくお願いします。

村木 仁

* Tokyo Copywriters’ Street ライブ:http://www.01-radio.com/guild/

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