中村直史 14年12月28日放送

141228-01
Marianne Bevis
言葉2014 ロジャー・フェデラー

「もうフェデラーの時代は終わった」
そんな観客たちの声を、彼は感じていただろうか。

2014年ウィンブルドン。

ピークを過ぎたはずのロジャー・フェデラーは躍動した。
体力が落ちた分は技と精神力でカバーした。
ピンチを何度ものりこえ、進んだ決勝戦。
第4セット。
対戦相手ジョコビッチのマッチポイント。
さすがに、フェデラーもここまでか。
だれもが思った。力の差は歴然に見えた。

けれど、ここからのフェデラーはすさまじかった。
毎日少しずつ何かをあきらめている僕らは、
決してあきらめちゃダメなんだと、
最終セットに突入するフェデラーを見て思った。

表彰式。チャンピオン、ジョコビッチの第一声。

 僕はフェデラーのありとあらゆるすべてを尊敬する。

それは場を盛り上げるための
賛辞なんかではなかった。

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