2009 年 8 月 のアーカイブ

五島のはなし(39)

五島の観光パンフレットに
載っているキャッチフレーズあれこれを紹介します。

「西海国立公園。五島列島」 事実直球型ですね。
「雄大な自然と、歴史あふれる癒しの島・・・」 ・・・がミソです。
「蒼き海原が誘い、碧深き山が迎える」 きっとコピーライターが書いてるな。
「巡礼の旅 心安らぐ祈りの島へ」 教会めぐりのススメ。

今年見た中でいちばん僕にヒットしたのは、

「今から選ぶなら、五島がふるさと!!」

大胆です。戦略的でもあります。
今までのあなたのふるさと、それはそれでいいでしょう。
でも今から選ぶなら(この考えが大胆)。
第2の、いや第3、第4のふるさとでもいいから。
そして、「いかがですか?」という提案ではない。
言い切っているところが気持ちいい。びっくりマークも2つ。
したたかなキャッチフレーズです。

あ!見落としていた。
同じパンフレットの下の方に、小さく
「子守唄の流れるしま」
という別のキャッチフレーズも書いてある!
しかも五島椿をモチーフにロゴ化されている!
でも子守唄・・・?
よしこの際だ、島中に流れてることにしよう。

パンフ巡礼パンフ蒼きパンフ今からパンフ子守唄

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Vision収録見学記(3)



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石橋―前置き、またの名を脱線その2

厚焼玉子さんからは
「ヒルズはセキュリティが厳しい!
 トイレに出たら、もう戻れない~!!」
と5回くらいアドバイスされて、いや、脅されていました。

佐藤さんから来客用セキュリティカードをいただいた時は
これでトイレに行ける!!と感動したものです。

しかしトイレの恐怖はセキュリティだけではありません。

六本木ヒルズでは、目的地に着けずにおろおろしている
埼玉(仮)のおばちゃんをよく見かけますが、
オフィスフロアもかなり複雑なラビリンスなのです。
トイレに行ったら、もうJ-WAVEがどこにあるのかわからない。
案内のお姉さんもいないし、案内板もない。
これも一種のセキュリティ・・・!?

というわけで、私がトイレをどうしたかというと、
ガマンしました。はい。
冷えのキビしい冬だったらやばかったです。

またまた脱線してしまいました。
今度こそ・・・

収録は、J-WAVE内のスタジオで
プロデューサーさん、ディレクターさん、ミキサーさん、
そしてナレーターのVieVieさんの4名で進められます。

みなさんで、侃々諤々と意見をぶつけあったり
それぞれの解釈を述べたり、談笑したりしながら
Visionは作られているのです。
ラジオへの愛がだばだばと溢れる現場です。
森でマイナスイオンを浴びるより元気になれます。

われわれもご挨拶をさせて頂いて。
さあ、収録が始まります。

(つづく)

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名雪祐平 09年8月30日放送

やなせたかし


やなせたかし

ぼくの顔をたべてごらんよ。

そんな型破りなヒーロー、
アンパンマンは、
なぜ生まれたか。

作者やなせたかしが、
戦争体験によって、
こう思い知らされたから。

 正義はある日突然逆転する。
 正義は信じたがい。

 究極の正義とは、
 ひもじい人を救うことだと。

さて、きょう、衆議院選挙。

アンパンマンに、一票。
もちろん、立候補していないのだが。

090830-jiipan


ジーパン刑事

35年前のきょう。
一人の刑事が、
ちんぴらにピストルで撃たれ殉職した。

刑事のあだ名は、ジーパン。

ドラマ『太陽にほえろ』のジーパン、
つまり松田優作はずっと考えていた。

早くこの役を殺してくれ。

役柄も、人間関係にも、
完全に嫌気がさしていたから。

そうやって、ジーパンは殺されたけれど。

鬼気迫る演技のおかげで、
鮮烈な名シーンになってしまった。

ジーパンは亡霊のように
人々の残像のなかで
生きつづけている。

ゴーギャン


ゴーギャン

この地上に、楽園はあるだろうか。

画家ポール・ゴーギャンは、
タヒチに移り住む。

けれど、やがて貧しさと病気に絶望。
死を決意する。

遺書代わりに描いた作品のタイトルは。

 われわれはどこからきたのか
 われわれはなにものか
 われわれはどこへいくのか

 D’où venons-nous ?
 Que sommes-nous ?
 Où allons-nous ?

楽園を求めて、求めて、
ゴーギャンがたどりついたのは、
シリアスな精神世界だったのだ。

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渋谷三紀 09年8月29日放送

中川李枝子

ぐりとぐらと中川李枝子

おとなが思うより、こどもはおとなの策略に敏感。
教育にいいとか、教訓になるとか、
そんなことには
ぷいっとよそを向いてしまう。

だから、
「ママ、なにか読んで」といわれたとき
こんな絵本はいかがでしょう。


 ぼくらのなまえは ぐりとぐら
 このよで いちばん すきなのは
 おりょうりすること たべること

二匹のねずみが主人公。
40年以上も愛されつづける絵本「ぐりとぐら」。
作者の中川李枝子さんはいいます。


 本で何かを教えようなんてしてはいけないと、私は思うの。
 楽しめれば、それでいいのよ。

そうか、だから子供と仲良しなんですね。





笑福亭鶴瓶

アイツは、いい人じゃなくて、
いい人だと思われたい人なんだよ。

そう言ったのはタモリ。
アイツとは、ご存じ、笑福亭鶴瓶である。
本人みずからこんなことを言う。


 子供が「ツルベ!」って言ってくれるのは、
 「ツルベ!」って言ってもらおうと思ってやってることなの。
 だから自然じゃないよね。
 だけど、そうやってることが三十八年続くと、もう自然なの。
 だからよう言うの。
 俺、ホンマにどんな性格かもわからんようになってもうたって。

芸歴38年。いい人でいることも、鶴瓶の芸のひとつ。


ナンシー関

ナンシー関

オリンピックがはじまる前に
「感動をありがとう」っていう
番組編成しちゃうのがすごいよ。

消しゴム版画家にしてテレビ評論家、ナンシー関。

テレビの向こうに、ぼんやりと感じる違和感。
そのあいまいなものの正体を、
4センチ角の消しゴムと、原稿用紙のマス目の中に、
ナンシーは刻みつけた。

見えるものしか見ない。
しかし目を皿のようにして見る。そして見破る。

そんな目が私にも欲しい。


花森安治

花森安治(はなもりやすじ)

ある家庭のみそ汁の作り方を改めさせるほうが、
内閣の一つ二つを倒すより難しい。

それは花森安治の口ぐせだった。
もっと暮しを大切にとの思いを込めて
戦後まもなく創刊された
雑誌「暮しの手帳」の編集長。

実は花森、戦時中は国の標語の
開発にかかわっていた。
「ほしがりません、勝つまでは」
という有名な標語も花森がつくった。

でも、ある日のこと。
「贅沢は敵だ」と書かれたポスターに
一文字の落書きが見つかる。


「贅沢は素敵だ」

犯人は花森だという噂が流れた。
ほんとうだとしたら、なんて素敵。

誰より言葉のちからを信じた、
誰より言葉のちからを恐れた、
反骨とユーモアのひと、花森安治らしい。

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土居美由紀 09年8月29日放送

Noguchi_Hideyo

野口英世の母

明治45年
アメリカで研究を続ける野口英世に届いた一通の手紙がある。

文字というものをほとんど書いたことのなかった母が
一所懸命書いた手紙は
すべてひらがなで書いてあった。


 おまえの出世には、みなたまげました。
 わたくしもよろこんでをりまする。

 どか はやくきてくだされ
 はやくきてくだされ
 はやくきてくだされ
 はやくきてくだされ
 はやくきてくだされ

母の言葉は息子を呼び寄せる。
それから3年後、野口英世は最初で最後の帰国を果たした。

会いたい。早く会いたい。
人を想えば生まれる言葉の、なんと強きこと。

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宮田知明 09年8月29日放送

1

大塚保治(おおつかやすじ) 

関東大震災の火の手が迫ってきたとき
その人は大切にしてきた友人からの手紙を、
一枚一枚、焼き始めた。

夏目漱石が自分だけに打ち明けた悩みや相談の手紙が
万一他人の目に触れることがあってはいけない。

手紙を焼いた人の名前は、大塚保治。
漱石よりふたつ年下だったけれど
漱石より4年早くヨーロッパに留学し
漱石より3年早く東大の教授になっていた。

焼かれた手紙には、若き日の夏目漱石の、
恋の悩みが綴られていたと言われているが
それを人目にさらさない誠実さを信じて
漱石も悩みを打ち明けたのだろう。

大塚保治が大学で教えていたのは美学。
彼の人生もひとつの美学で貫かれていました。




三島由紀夫の言葉


 おじさんはもうすぐ死ぬけれど…

と、三島由紀夫が10歳の少女に語ったのは
その死の前の年の夏だったそうだ。


 おじさんはもうすぐ死ぬけれど…
 そんなおじさんが責任をもってあなたに読むことを勧められるのは
 辞書だけです。

三島は大学で文学ではなく法律を学んだ。
法律を学ぶには法律の用語を完全に理解しなければならなかった。
これを文学にあてはめるとこういうことになる。

文章を理解するためには
まず言葉を理解しなければならない。
文章を書くためには
言葉の意味を他人に説明できるまで理解する必要がある。

子供はどんな本を読めばいいですか、という
女の子の質問に
文学の心構えをやさしい言葉で語ったこのエピソードは
いかにも完璧主義の三島由紀夫らしい。

辞書を読むことをすすめられた女の子は
やがて作家になった。
神津カンナという名前だった。

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門田組・渋谷三紀

渋谷三紀

言葉と取っ組みあう仕事は、

苦しくて、楽しくて。

チャームポイントは足音。

食べ物をあたえるといい顔します。

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Vision収録見学記(2)



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石橋―前置き、またの名を脱線その1


みなさま(ほぼ)はじめまして。
薄組の石橋と申します。
今回は、麻布十番祭りも六本木ヒルズ盆踊りもスルーして
Vision収録現場をきゃぴきゃぴ見学させていただきました。
そのレポートを、まずは私から・・・

私はラジオが大好きで、聴くのも好きですが
投稿するのも応募するのも大好きです。
先日はJ-WAVEさんから生ビール1ケースが届きました。
ありがとうございます!

って、ふつうのリスナーですみません。

なので、Visionもリスナーとしてずっと聴いていました。
ステキだな楽しそうだなと思っていたので、
参加させて頂けることになって本当にうれしかったです。

とはいえ後発組ですから勉強すべきことはてんこ盛りです。
例えるならいつの間にか増えていたエグザイルの
後ろの方の人げほげほ何でもないです。
今後のためにも収録をしっかり見学させていただいて、
より良い原稿作りに活かしたいと思ったのです。

本音を言うと、
六本木ヒルズのオフィスってどんなオシャレなとこかしらドキドキ
と思ったのです。

前置きが長くて、しかも無意味ですみません。
そんなわけで、厚焼玉子事務局長にお願いして
六本木のJ-WAVEへ見学に伺わせていただいた次第です。
当日は事務局の佐藤さんが引率係としてお付き合いくださいました。
余談ですが、意外と年上だという事実にびっくり。

さて、いよいよ六本木ヒルズ森タワーオフィス棟に到着です。
(つづく)

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Vision収録見学記(1)



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Visionはコピーライターが書いた原稿を、
J-WAVEの放送局で演出、収録して放送されています。

紙原稿という素材がどんな風に、音に料理されていくのか、
はじめてVisionの原稿を書いた、
熊埜御堂&石橋が収録現場にお邪魔しました。

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五島のはなし(38)

お盆の時期には、
親戚や先祖の話になることが多く、
僕も一時期まわりに聞き込み調査をしては
勝手に家系図をつくったりしていました。

自分のルーツが知りたいというよりも、
たとえば祖父の兄弟たちがそれぞれどんな人生を送ったか
みたいな昔話には、必ずと言っていいほど、
単なる事実とはちょっと違う物語性がまとわりついてきて
それがおもしろいんです。

ガルシア・マルケスの「百年の孤独」という小説は
その事実だけど事実ではないような、
一族の神話みたいなもので埋め尽くされていて、
読むたび、五島のじいさんばあさんの話みたいだと思います。
というか、たぶん世界中のじいさんばあさんの話みたいな話なんでしょう。
そして、そういう話には否応なくのめりこんでしまう魔力があります。

そういえば。
数年前のやはりお盆の時期、母方の従兄弟が、
彼の叔父から見せられた家系図のことを話してくれました。
その家系図は、曾祖父の世代くらいまでは名前が書かれているのですが、
その先は「・・・・」と省略されて、突然「桓武天皇」になってたそうです。

こういう、「アバウトな家系図」みたいなものにも
たまらなく魅力を感じてしまいます。

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