佐藤延夫 15年11月1日放送

151101-03

よくわかっていない 高島嘉右衛門

幕末のころの実業家、高島嘉右衛門。
本業の商売よりも、占い師、つまり易断家としての業績のほうが
有名だったようだ。
若くして父親の材木屋を継いだこの男、
横浜で外国人相手に伊万里焼を売っていたところ、
交換レートが違法だったことから牢に入れられてしまう。
そこで出会ったのが、易経だった。
5年後に出獄すると、嘉右衛門という名前に変え
横浜で本格的に材木商を始める。
外国公使館や外国人を受け入れる旅館の建設、
さらには鉄道事業への参加で巨万の富を得て
政府要人とのコネクションを手に入れる。
嘉右衛門の長女は伊藤博文の長男に嫁いだというから
その蜜月な関係が窺える。
そして彼が手がけたほとんどの事業は、
占いに従いながら成功を収めたと言われている。
当時の政治家たちも、有名な新聞も
彼の占いを頼りにしたという。
的中率が抜群だったという高島嘉右衛門の占い。
どうしてそこまで当たるのか。本当に当たったのか。
それはよくわかっていない。

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