大友美有紀 20年5月3日放送



赤羽末吉 国際アンデルセン賞

5月3日は、「スーホの白い馬」の絵本作家・
赤羽末吉さんの誕生日。
1980年、「国際アンデルセン賞」を受賞。
その時70歳。
受賞式のスピーチでは、
今ようやく調子が出てきました、
80歳、90歳にかけていい仕事ができるのではないか、
と語っています。
けれど、その10年後亡くなってしまいます。
赤羽さんの「いい仕事」には、
今でもたくさん出会えます。

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佐藤延夫 20年5月2日放送


Starr Environmental
お茶の話  チャノキ

カメリア・シネンシスは、ツバキ科ツバキ属の常緑樹。
チャノキとも呼ばれるおなじみの植物は、
ツバキやサザンカの仲間だ。
緑茶も紅茶も烏龍茶も、
チャノキからつくられる。
ということは、
ツバキやサザンカからも
美味しいお茶ができるんじゃないか。
そう思ってしまうが、
旨味も、甘みも、
チャノキにはかなわないらしい。
そもそもサザンカは成長すると
3mはゆうに超えるため、
新芽を取るのが難しそうだ。

今日5月2日は、緑茶の日。
美味しいお茶をいただきましょう。

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佐藤延夫 20年5月2日放送


Christian Kaden
お茶の話  新茶の甘さ

新茶がなぜ甘く感じるか。
それは一番茶が、テアニンという
アミノ酸の成分を多く含んでいるから。
ちなみに、
甘みをさらに引き出す秘訣は、
ぬるめのお湯で淹れること。
沸騰させたお湯を一度湯飲みに移し、
少し待ってから急須に戻すのがポイント。
急須を2〜3回まわして茶葉を開き、
最後の一滴までしっかり注ぐ。
この最後の一滴は、ゴールデンドロップと呼ばれる。

今日5月2日は、緑茶の日。
新茶の甘みを、体験してください。

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佐藤延夫 20年5月2日放送


yamazensan
お茶の話  八十八夜

夏も近づく八十八夜。
立春から数えて88日目あたりが、
お茶の新芽の摘みごろと言われている。
このときに収穫されるものが新茶、一番茶と呼ばれる。
新茶を摘んでも芽はどんどん伸びていく。
地域によっても差はあるが、
二番茶は6月上旬から7月上旬にかけて。
三番茶は7月末から8月上旬。
ペットボトルのお茶は
このあたりの茶葉が使われるという。

今日5月2日は、緑茶の日。
茶葉でも、ペットボトルでも、お好きなほうでいただきましょう。

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佐藤延夫 20年5月2日放送



お茶の話  お茶の淹れ方

緑茶を淹れるときの水は、
軟水が適している。
という説がある。
硬水の場合は、鉄分、カルシウムなどのミネラル分が
お茶の成分と反応してしまうそうだ。

お湯の温度も、緑茶の風味に影響する。
渋みの元になるカテキンは、80度以上の温度で溶け出しやすくなる。
旨味成分のアミノ酸は、50度くらいで抽出するのがちょうどいい。

ほうじ茶や玄米茶など、香りが持ち味のお茶は、
100度に近い熱湯で、さっと淹れたほうが
香りが際立つという。

今日5月2日は、緑茶の日。
あなた好みの淹れ方で、お楽しみください。

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佐藤延夫 20年5月2日放送


Christian Kaden
お茶の話  お茶の種類

緑茶の種類は、実に多彩だ。

深蒸し煎茶は、
普通の煎茶よりも長い時間をかけて
茶葉を蒸してつくる。

かぶせ茶。
収穫の前に、茶葉が日光に当たらないようにして
旨味を引き出す。
玉露も同じ製法だが、日光を遮る期間が異なる。

茎茶。
新芽の茎だけを抽出したお茶。
甘みと爽やかな香りが特徴だ。

芽の先の細い部分だけを集めたのが、芽茶。
旨味を多く含んでいる。

5月2日は、緑茶の日。
今日はどのお茶にしましょうか。

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石橋涼子 20年4月26日放送



お風呂のはなし お風呂のことわざ

今日は26日、風呂の日。
昔から風呂好きが多い、日本人。
もちろんことわざだってある。

 湯の辞儀(じぎ)は水になる。

お辞儀と同じ漢字で、辞儀。
これは遠慮をする、ということ。

沸いたばかりのお風呂をすすめられて、
遠慮などしていたら
お湯が冷めてしまうという意味。

井戸から水を汲み上げ、薪で沸かした時代の風呂は
贅沢なもてなし。
ぐずぐずするのは失礼、という意味でもある。

追い炊きも手軽にできる現代ではあるが、
「お風呂湧いたよ」の言葉を聞いたら
面倒だとか後でいいとか思わずに
ありがたく頂戴しませんか。

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石橋涼子 20年4月26日放送



お風呂のはなし 身近な入浴剤

今日は26日、風呂の日。
たまには自宅のお風呂に入浴剤など入れて
ゆっくり長湯をするのはいかがでしょう。

入浴剤の歴史は意外と古く、
紀元前の中国ですでに記録が残っている。

日本でも、江戸時代には薬草を入れた薬湯(くすりゆ)が流行した。
端午の節句の菖蒲湯や、冬至のゆず湯のように
年中行事になっているものもあれば、
名産品のりんごやレモンを入れる変わり風呂が
有名な地域もある。

まだ入浴剤のない時代、
様々な植物を「入れるだけ」の季節風呂も
楽しまれたという。

試しやすいところでは、
みかんの皮、生しょうが、松の葉。
古来より愛用されているどくだみやよもぎ。
小袋に入れると後始末も簡単に済む。

お店に行けば品揃え豊富な入浴剤、
身近なもので試してみるのも楽しいかもしれない。

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熊埜御堂由香 20年4月26日放送


国立国会図書館デジタルコレクション
お風呂のはなし 湯船の由来

浴槽のことを、湯船とも言うが、その由来をご存じだろうか。

お風呂が一般化したのは江戸時代。
けれどまだ、家にお風呂があるのは一部の裕福な家だけだった。
多くの人は、たらいのお湯で行水をするくらいだった。
元禄時代になると銭湯ができ始めたが
まだまだ数が足りない。

そんなとき、舟に浴槽を積み込んだ移動式銭湯があらわれた。
お湯を積んだ舟だから「湯船」と呼ばれた。

のちに、湯屋と呼ばれる銭湯が増えていくと、
湯船は次第に、姿を消していった。
けれど言葉だけは残って、
なみなみとお湯がはられた浴槽を
私たちは今も、自然と湯船と呼ぶ。

今日は26日、風呂の日。
ひとり湯船に身を委ねたら、空想の世界へ
船旅に出かけてみるのもいいかもしれない。

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小野麻利江 20年4月26日放送



お風呂のはなし 「行水」の変化

桶やたらいにお湯や水をそそぎ、
それを浴びて身体を洗う、「行水(ぎょうずい)」。

この行水という言葉、
お釈迦様の教えが書かれた
『阿含経(あごんきょう)』の中では、
「食事が終わった後に、手で水を汲み、手や口を洗った」
という意味で使われており、

それが次第に、
「お経を読む前に、手や口をすすぐ」
「お参りの前に、水で身体を清める」など
いわば「みそぎ」の意味で使われるようになり
現在の意味になったそう。

でも今日は、26日、風呂の日。
「烏の行水」で済ませずに、
お家のお風呂を、ゆっくり楽しみましょう。

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