澁江俊一 16年7月10日放送

160710-03

落語家と納豆

今日は、納豆の日。

その人間性を含めて
多くの落語好きから愛された
昭和の名人、古今亭志ん生

関東大震災では
酒がこぼれては困ると居酒屋に飛び込んだり、
酔っぱらったまま高座に上がり
居眠りをしたこともあるほど
酒好きだった志ん生は
納豆もまた、こよなく愛していた。

若かりし頃、
落語界から追い出されて
仕事がなかった時に
納豆売りで生計を立てようとした志ん生。

ところが「納豆ぉ~納豆ぉ~」の声が
恥ずかしくてなかなか出せずに、
人のいないところばかり
売り歩いていてまったく売れなかった。
大量に売れ残った納豆を
家族とともに朝昼晩と食べていたという。

そんな苦い思い出があってもなお
好きと言える好物に出会えるなんて、
なんと幸せな人生だろう。

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