武道派なふたり(収録記2011.11.23の5)

もう12月収録分も終わったというのに
いつまで11月のことを書いとるんじゃと言われそうですが、
写真は大川泰樹くんと地曳豪くんです。
この人たちは武闘派というか武道派です。
腹筋強いです。

地曳豪くんの先生は黒田鉄山という人です。
ニコ動に「黒田鉄山先生バリ演武」などという動画が
アップされているその人です。居合いの達人です。
youtubeだと下の動画がそうです。

私はこの動画を見て居合いは暗殺の技術だと思いました。
地曳くんが武器を持ってあなたの目の前に座ったら
もはや命はないと覚悟しなければなりません。

その地曳くんは私の原稿を読んでくれました。
あろうことか、ロンギヌスの槍のストーリーでした。
地曳くんに槍を持たせてしまいました。
たいへん物騒なことをしてしまいましたが
とてもいいナレーションでした。

大川くんは小室市太郎さんの「東北へ行こう」を3本読んでくれました。
2本はすでに公開中、1本はこれからです。
http://www.01-radio.com/tcs/columnindex/tohoku
この人も古川裕也さんの超長い原稿を読んだ実績があります。
これこれ、これです。
http://www.01-radio.com/tcs/archives/tag/古川裕也
これも12分近いものでした。
声は肉体です。長い原稿は腹筋が不可欠です。
えらいことです(さ)

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冬の会津から 1 鶴ヶ城

冬の会津から1  鶴ヶ城

             ストーリー 小室市太郎
                出演 大川泰樹

空気が、凛としています。

鶴ヶ城。
福島県会津若松市の象徴として知られるこの城は
600年以上の歴史を誇る、東北有数の名城です。

鶴ヶ城を訪ねると、多少の緊張を感じてしまうのは
厳しい冬の寒さのせいではなく
会津人の僕にとって、ここが
単なる観光地におさまらない、特別な場所だからかもしれません。

二の丸から、朱色の美しい廊下橋(ろうかばし)を渡り
高石垣に沿って歩くと、やがて名城はその勇姿を現します。
必見は、日本で唯一の赤瓦に葺きかえられた天守閣。
幕末、戊辰の頃の姿を、忠実に再現したものです。

でも、雪が瓦を隠してしまったら、ごめんなさい。

天守閣を仰ぎ見ながら、本丸の奥へ。
砂利を踏む足音が、すべての音を少しずつ消していきます。
立ち止まり、悠久の彼方へと想いをはせてみる。
今にも、会津の志士たちの咆哮が聞こえてくるようです。

ここは福島、会津若松。
過去と現在が交差する、古い歴史の街です。

会津若松観光公社http://www.tsurugajo.com/index.html

会津若松観光ナビhttp://www.aizukanko.com/

福島の旅http://www.tif.ne.jp/


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冬の会津から 3 酒屋

冬の会津から3  酒屋

          ストーリー 小室市太郎
             出演 大川泰樹

ここにまずい酒はないよ。
酒屋のおやじが無愛想に言った。

きっと、どれもお薦めということなのだろう。
ここは造り酒屋ではなく、ごく普通の、町の酒屋だ。

この無愛想、慣れない人は、気後れしてしまいそうなものだが
自分の目利きに間違いない、というおやじの自信
会津人特有の頑(かたくな)で、シャイな気質を読み取れば
どうってことはない。

店には会津の地酒がずらりと並ぶ。
奈良萬、会津娘、國権、飛露喜、会津中将、
宮泉、名倉山、まだある・・・。
都会ではお目にかかれない逸品もそろっている。
この酒屋、日本酒以外の酒をいっさい扱っていないところにも
おやじのこだわりが伺える。

選びかねている僕に、おやじが助け舟を出す。
これ、いいよ・・・。
無愛想が、一升瓶を突き出している。
それは、今年の新酒だった。冬は新酒の季節なのだ。

今年の一番を試してみる。たしかに、うまい。
振り返ると、だろ、というように、おやじが無言で頷いていた。

会津にはいい酒がある。
そして、会津の酒は、会津で飲む方がうまいと思う。

福島県酒造協同組合http://www.sake-fukushima.jp/

Save the 東北の酒http://save-sake.com/

植木屋酒店http://www.uekiya.net/
 *動画の写真を拝借しました。ありがとうございます


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藤本宗将 2011年11月20日

リセット

         ストーリー 藤本宗将
            出演 大川泰樹

気がつくと5人は後ろ手に縛り上げられ、
膝をついて座らされていた。
暗いために彼らの表情までは読み取れないが、
長く伸びた頭髪はひどく乱れており
激しく抵抗したことを示していた。
しかし今はみな声を発することもできず、
ただ恨めしそうに襲撃者たちを見上げている。
自分たちがなにをしたというのだ。
深くくぼんだ眼窩の奥で、眼がそう訴えていた。
森の中から眩しい光とともに
突如現れた異形の集団は
見たこともない銀色の服を身にまとい、
見たこともない武器を肩からさげていた。
どうやって捕えられたのか、まさに一瞬の出来事だった。
「悪く思わないでくれ。
君たちに罪はないが仕方ないんだ」
銀色の連中のうち、
リーダー格とおぼしき1人がそう話しかけた。
しかしあくまでもその口調は、
相手との会話を望んでいるようには思えない
きわめて一方的なものだった。
判決理由を言い渡す裁判官のように、男は淡々と続ける。
「それのせいさ」
男は傍らの焚火のほうに視線を向けた。
表情は冷ややかなままだが、
瞳に映ったオレンジ色の炎がぎらりと光った。
「君たちが火を手に入れたことで、
人類は文明を飛躍的に発達させた。
しかしそれは人類自身を狂わせもした。
われわれとしては、
破滅を回避する必要があったんだ。
そのために、この時代へと送り込まれたんだよ。
もういちど進化をやり直せば、
違う道を歩むことができるかもしれないからね」
いったいなんなのだ?こいつはなにを言っている?
5人に理解することはできなかったが、
動物的本能が身の危険を告げていた。
縛られたまま必死で叫んだものの、
それは言葉にならない。
やがて5発の銃声がひびきわたると、
森はふたたび深い闇と静寂に包まれた。
そのままにされた焚火の残り火が、
あたりを弱々しく照らしていた。
1929 年に北京市房山区
ぼうさんく
周口店
しゅうこうてん
で発掘された
約78 万年前の人類は、考古学者によって
「ホモ・エレクトス・ペキネンシス」と名付けられ、
その周辺からは、ほぼ完全な頭蓋骨5個と
彼らが火を利用していたことを示す跡が発見された。
しかしその化石骨のすべては、
第二次世界大戦の混乱の中で忽然と消えてしまう。
まるで、もとより存在しなかったかのように。

出演者情報:大川泰樹 http://yasuki.seesaa.net/  03-3478-3780 MMP

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八戸みろく横丁

八戸 みろく横丁
          ストーリー 葛西洋介
             出演 大川泰樹

イカが透き通っています。

朝穫れのイカ、夕穫れのイカ、
地元の漁師さんは
イカは少し時間を置いた方が甘くなるといって
朝撮れのイカを夕方に食べるのが好きだそうです。
醤油には肝を混ぜます。
新鮮でないとこんな食べかたはできません。

八戸市内の屋台村、みろく横丁は
細い路地を挟んで左右に20を超える屋台が並びます。
カウンターのみ、7席しかない店のメニューには
これでもかと魚の名前が並んでいます。
ホワイトボードに八戸が凝縮しているようです。

押し合いへし合いの狭い店で
量の多いひと皿を出されると
つい隣の人にどうぞとすすめてしまいます。
この狭さが、お客同士を仲良くさせるシステムに
なっているのでした。

今日、地元民に人気だったのは「どんこ」と呼ばれる
エゾイソアイナメの刺身。
これにもとびきり新鮮な肝がついていました。

青森はおいしい。

みろく横丁http://www.36yokocho.com/

八戸ど〜楽http://www.ukipal.jp/asayokosen/index.html


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ハナサケニッポン

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ふるさとにチカラを/ふるさとに元気を

声:大川泰樹

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