ケーキの話 ドリー・バードン・ケーキ
イギリスの国民的作家、チャールズ・ディケンズ。
彼の著書『バーナビー・ラッジ』がきっかけで、
19世紀、ひとつのケーキが誕生した。
それが、ドリー・バードン。
砂糖漬けのドライフルーツを散りばめた、
カラフルで、大きなケーキ。
『バーナビー・ラッジ』に登場する
華やかなドレスを着た女の子、
その名もドリー・バードンに触発された読者が
考案したそうだ。
ドリー・バードンはその後ひとりでに広まり、
今では、ドレスを着た人形の形のバースデーケーキは
総じて「ドリー・バードン・ケーキ」と呼ばれている。
「笑いと上機嫌ほどうつりやすいものもこの世にない。」
そう語っていたディケンズがこのことを知ったら、
とても喜んだに違いない。