蛭田瑞穂

蛭田瑞穂 19年12月8日放送


こわい 幽霊塔

イギリス生まれの作家、アリス・マリエル・ウィリアムソンが
1898年に発表した小説『灰色の女』は
時計塔のある古い屋敷を舞台にしたミステリー。

これを明治の作家、黒岩涙香が『幽霊塔』という題名に変えて翻案した。

のちに江戸川乱歩が『幽霊塔』に独自のアレンジを加えて翻案、
さらに子ども向けには『時計塔の秘密』という作品に仕立てた。

『灰色の女』の流れを汲む作品はまだある。
『ルパン三世カリオストロの城』に登場する時計塔は
江戸川乱歩の『幽霊塔』に触発されたものだと宮崎駿は言う。



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蛭田瑞穂 19年12月8日放送


こわい 幽霊

江戸川乱歩の初期の作品に『幽霊』という短編がある。

富豪の男と彼に恨みを持つ老人。
ある日、富豪は老人が死んだという知らせを聞く。
ところが葬式から四日目の朝、
死んだはずの老人から手紙が届く。
怨霊になって祟ってやるという内容だった。

その後も富豪のまわりには
幽霊の仕業としか考えられない事件が立て続けに起こる。
幽霊は存在するのか、それとも周到に仕組まれた復讐なのか。

若き日の名探偵明智小五郎が事件の謎に迫る。



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森由里佳 19年12月8日放送


こわい 恐怖の意味

お化け屋敷、暗い夜道、ホラー映画。
怖いときって、
感覚が研ぎ澄まされ、
鼓動が早くなって、
ドキドキする感覚がありますよね。

実はこれ、心臓がたくさん血を送ることで
筋肉を活性化させているのだそう。

そうすると、感覚や聴覚が鋭くなって、
ちょっとしたことにもビクっとしたりする。

体が本能的に、
相手から逃げたり戦ったりするための準備をしているというわけです。

だから。

恐怖は、恐怖である前に、
相手に立ち向かう準備でもある。

なんだか、勇気が湧きますね



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森由里佳 19年12月8日放送


こわい 恐怖の克服

アナキン・スカイウォーカー。
言わずと知れたSF大作「スター・ウォーズ」の重要なキャラクターだ。

幼い彼が、マスター・ヨーダとの会話の中で
自らの抱える恐怖を言い当てられるシーンがある。

恐れはダークサイドへの道じゃ。
恐れは怒りへ、怒りは憎しみへ、憎しみは……苦しみへと通じる。
おぬしからは大いなる恐れを感じるぞ。

しかし、成長した彼は、
愛する妻を失うことを心の底から恐れてしまった。
その後のことはご存知の通りだ。

大きな恐怖を感じたら、心の中でこう唱えてみるのがいいかもしれない。
May the Force be with me.



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佐藤日登美 19年12月8日放送

kyu3
こわい お化け屋敷プロデューサー

遊園地の中では地味な存在だったお化け屋敷を、
大人気アトラクションに変えた男がいる。
お化け屋敷プロデューサー、五味弘文。

彼のお化け屋敷の中では、お客さんも演出の一部だ。
例えば、リアルな赤ちゃんの人形を渡され、出口まで届ける。
呪いの歯を素手で抜く。
靴を脱いで暗闇の中を歩く。

そこには物語があり、それを知った上で進むことで恐怖が倍増する。
五味はお化け屋敷に「ストーリー性」という概念を組み込むことで、
新たなエンターテイメントを生み出した。



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佐藤日登美 19年12月8日放送


こわい お化け屋敷プロデューサー

「人をいかに怖がらせるか」
そのことばかりを考えている男がいる。
お化け屋敷プロデューサー、五味弘文。

企画したお化け屋敷がオープンすると、
彼は裏でじっとお客さんの反応を見る。
期待通り驚いてくれると喜び、怖がってくれないとへこむ。

なぜ怖がってくれなかったのか。
どんなタイミングで人は不安になるのか。
考え続けることで「恐怖」の本質が見えてくる。

そこで見出したものを、またお化け屋敷に取り入れていく。
怖いと叫ぶお客さんたちを見る彼の顔は、いたずらっ子のようだ。



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星合摩美 19年12月8日放送

pinguino
こわい スティーブン・キング

モダンホラーの帝王「スティーブン・キング」
初の長編小説「キャリー」が映画化されると、
たちまちその名は世に知れ渡った。
以後45年、50本以上にわたる小説が映画化されてきた。

物語の多くは平凡な町、平凡な家庭が舞台。
彼が描く恐怖は、平凡な日常に潜む。

この冬はスティーブンキング原作の映画が、

立て続けに公開されている。

もしあなたが毎日を平凡だと感じていたら、映画館へどうぞ。
恐怖の世界の主人公になれるかも。



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星合摩美 19年12月8日放送

Sugar Pond
こわい 怖いもの見たさ

怖いけど見たい!
いわゆる「怖いもの見たさ」のワケは、
私たちの本能にあるらしい。

見てはいけないものを、見たくなる。
この心理は「カリギュラ効果」と呼ばれている。
鶴の恩返しで、開けてはいけないふすまを開けてしまうのもコレ。

人類は逃げずに、見て知るところから、
災害や病気などの恐怖と戦ってきた。

もしかすると「怖いもの見たさ」は、
人類最強の武器なのかもしれない。



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佐藤日登美 19年11月10日放送

Simonetta Di Zanutto
美食  サンセバスチャンに行ったならば①

スペイン、サンセバスチャン。
人口わずか18万人の都市は、世界一の美食の街と呼ばれる。
所狭しとバルが並び、人々は次から次へと店をはしごする。

バルに足を踏み入れたら、まずはピンチョスとチャコリをオーダーしよう。
ピンチョスは、パンの上に食材が乗った小さなオープンサンド。
海老やアンチョビなど、店によって個性が出る。
それに合わせるのが、チャコリという微発泡の白ワイン。
瓶を頭近くまで持ち上げ、コップに注ぎ落とすようにして入れる。
その様子を見るだけで、心が浮き足立つ。

ピンチョスをつまみ、チャコリを流し込んで次の店に向かう。
美食の街には美味なるものが多く、一日は短い。



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佐藤日登美 19年11月10日放送

WordRidden
美食  サンセバスチャンに行ったならば②

スペイン、サンセバスチャン。
バルセロナからもマドリードからも少し離れたこの場所は、
美食の街として名高い。

数ある店の中でも有名なのが、Bar Nestor。
メニューは4品ほどしかないが、すべてたまらなくおいしい。

予約しないと食べられないとろとろ卵のトルティーヤ。
塩とオリーブオイルをかけただけのぶつ切りトマトのサラダ。
どんどん口に運んでしまう、素揚げしたししとう。
そして岩塩をまぶした、肉の赤が美しいステーキ。

シンプルだけど力強い料理たちが、
美食の街の実力を見せつけてくる。



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