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蛭田組・佐藤日登美

佐藤日登美 17年7月9日放送

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叫び 花の叫び1

「廃棄花」。
パーティーやテレビ番組、イベントなどで
一日、ときには数時間だけ飾られ、捨てられる花のことをこう呼ぶ。

この花を助けたい、と立ち上がった女性がいた。

コピーライター・古橋あや香。

古橋は「廃棄花」に「SHY FLOWER」という可愛らしい名前をつけ、
「SHY FLOWER PROJECT」を立ち上げた。
捨てられる運命だった花を回収し、クリエーティブに再生することで
価値を変えるアートプロジェクト。

コンセプトは、
「助けてと叫ぶ事のできないすべての花のために」。


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佐藤日登美 17年7月9日放送

170709-05
叫び 花の叫び2

きれいなまま捨てられる運命にある装飾花をクリエーティブに再生させる、
「SHY FLOWER PROJECT」。

その活動は、花の「救出」からスタートする。
結婚式場や会社の受付などへ赴き、廃棄花を回収。
ドライフラワーや押し花に加工し、新たなアート作品として生まれ変わらせる。

発起人である古橋あや香は当初160軒の花屋に電話したが、
棄てる花を譲ってくれたのはたった1軒だった。
でも、そこからがはじまり。
今ではワークショップやコラボレーションの依頼があとを絶たない。

古橋は言う。

 「わたし、執着心が強いんです」

声なき花の叫びが聞けるのは、勢いと情熱があるからこそ。


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佐藤日登美 17年7月9日放送

170709-06
叫び 花の叫び3

「助けてと叫ぶ事のできないすべての花のために」をコンセプトに据える、
「SHY FLOWER PROJECT」。
廃棄される花を回収し、アート作品として再生させる活動だ。

代表の古橋あや香は言う。

 私たちの活動を通じて、すべてのお花を救えるとも、
 このプロジェクトが世界を変えるとも思っていません。
 ただ、大量の生花が捨てられている事実を知り、
 いままで当たり前に捨てていたもの、
 当たり前に無駄にしていたものを、
 ちょっと見つめ直していただけるとうれしい。


古橋が聞いたのは、花の叫び。
耳をすませば、自分の周りにも
声なき叫びを発しているものがいるかもしれない。
それに気付くことも、また才能。


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佐藤日登美 17年3月19日放送

170319-04
出会いと別れ ハローグッバイ

春は、出会いと別れの季節。
ロックバンドのくるりは、別れの切なさを
「ハロー」「グッバイ」という言葉に閉じ込めようとした。

 ハロー&グッバイ

 この気持ち説明できる言葉も覚えた
 やるせなくて
 今日も夜が明けるのを待っている


かみしめるように、彼らは何度も何度も「ハロー&グッバイ」を重ねる。
出会いと別れは、ときに苦しい。


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佐藤日登美 17年3月19日放送

170319-05 Stephan Geyer
出会いと別れ ハローグッバイ

春は、出会いと別れの季節。
この時期に渦巻く切ない感情を、
ミュージシャンのYUKIは「ハロー」「グッバイ」と明るく歌う。

 私が見てきたすべてのこと
 むだじゃないよって君に言ってほしい
 人は誰かとかかわるハローグッバイ


この曲について、彼女はあるインタビューでこう話した。

 新しい物事を始める時には、自分のなかに新しい血を入れようとする。
 一方で愛着があるけど捨てなければいけないものもある。
 それはちょっと切ないのだけれど、
 何か月か先の自分を思い描いたときに、
 それを捨てて良かったと思えるような選択を私はしてきたつもりです。


YUKIは知っている。
出会いと別れは、未来の自分を創るということを。


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佐藤日登美 17年3月19日放送

170319-06 lukask
出会いと別れ ハローグッバイ

春は、出会いと別れの季節。
出会いと別れを「Hello」「Goodbye」と歌った最も有名なバンドは、
きっとビートルズだ。

 ハロー ハロー
 なぜ君がグッドバイを言ったのかはわからない
 それでも僕はハローと言うよ


さよならを告げる彼女に対して、
それでも彼は高らかにハローと言う。

出会いと別れを決めるのは、自分次第なのかもしれない。


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佐藤日登美 17年2月12日放送

170212-07 jerryfergusonphotography
ファッションの言葉 夫のことば

ブライダルファッションデザイナー、桂由美。
彼女は42歳のときに、11歳年上の旧大蔵省官僚、結城義人と結婚した。

結城はある取材で、桂についてこう話した。

 ウエディングドレスに自分のすべてを賭ける生き方があるんだと、
 感心しましたよ。
 だけど、この人程度の才能の持ち主なら大勢いるでしょうね。


ブライダル業界のレジェンドとも呼べる桂を捕まえて
「この人程度」と形容する夫。
だが、彼はこう続ける。

 由美はたいした能力はないが、一筋の道を脇目もふらずにやってきた。
 ずば抜けた能力はなくても、一生懸命に一つの道を進んでいれば、
 一流と呼べるレベルになれるという良い例ではないでしょうか。


桂の、ウエディングドレスに対する熱意を称賛しての言葉だった。



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佐藤日登美 17年2月12日放送

170212-08 waitscm
ファッションの言葉 上品なセクシーさ

和装婚全盛期の日本にウエディングドレスをもたらした、桂由美。

あるとき、アメリカのバイヤーが
彼女のデザインしたドレスについてこう述べた。

「マダム・カツラはなぜ『可愛い』ドレスばかりつくるのですか?
 『セクシー』さが足りない。」


当時の日本女性の結婚適齢期は25歳までとされ、
花嫁には若さと可愛らしさが求められた。
だが、今後は社会で活躍し、年齢を重ねて結婚する女性が増える。
そんな女性たちには可愛いだけにとどまらない魅力が必要だ。

そのバイヤーの言葉をヒントに、桂はどんな年齢の女性が着ても美しい
「上品なセクシーさ」を持つドレスを生み出した。

彼女が日本に提案したのはウエディングドレスだけでなく、
女性の新しい生き方だったのかもしれない。



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佐藤日登美 17年1月8日放送

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おとな 鈴木一朗の卒業文集

おとなになったら、なりたいもの。
小学六年の卒業文集に、こう書いた少年がいる。

 僕の夢は一流のプロ野球選手になることです。
 (中略)
 三年生の時から今までは三百六十五日中三百六十日は激しい練習をやっています。


その少年は、鈴木一朗。
今メジャーリーグで活躍しているイチロー選手である。

その文集からは、イチロー選手が小学生のときから
状況を正しく分析し、
しっかりと目標を定め、
誰よりも努力していたことが伺える。
それは、おとなになった今も変わらない。

2016年、イチローは日米通算4300安打の記録を打ち立てた。


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佐藤日登美 17年1月8日放送

170107-02 aaron_anderer
おとな 安心とは

漫画「スヌーピー」のなかで、
主人公のチャーリーブラウンと、
その友だち、ペパーミント・パティが大きな木の下で話している。

テーマは、「安心」。

小学生にしてはなかなか大きなテーマだが、
チャーリーブラウンはこう答える。

 安心っていうのは、
 車の後部座席に寝ているときのことだよ。
 君は子どもで、お父さんとお母さんは前の席に座っていて、
 心配することはなんにもない。


けれど、そのすてきな答えが気に入ったペパーミント・パティに対して
チャーリーブラウンはこう続ける。

 でもそんなのはずっと続かない!
 君は突然おとなになって、そしたら
 もう二度と車の後部座席でなんか寝れなくなっちゃうんだ!


おとなって、なんだかちょっと窮屈そう。
哲学的な回答をするチャーリーブラウンも、
本当のおとなになるのはもう少し先のようです。


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