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澁江俊一

澁江俊一 17年3月12日放送

170312-01
路上の行方

今日は小説家、
ジャック・ケルアックの誕生日。

彼の小説「On the road」が描いたのは
サル・パラダイスとディーン・モリアーティ、
二人の若者のアメリカ放浪の旅。

様々な風景を持つ
広大なアメリカでクルマを走らせ、
ここではないどこかを目指す旅の途中で、
多種多様な価値観や恋と出会う。
その路上にこそ、人生の輝きがある。

その旅に全米の若者が熱狂し
ジム・モリソンやボブ・ディランなど
数多くの表現者たちに大きな影響を与えた。

主人公たちが最後に目指したパラダイスは、
メキシコだった。
その国境に壁をつくろうとする
アメリカという国は
これから、どこを目指そうとしているのか?


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澁江俊一 17年3月12日放送

170312-02 mdalmuld
助手席のケルアック

今日は小説家、
ジャック・ケルアックの誕生日。

小説「On the road」では
ドライブやヒッチハイクで
アメリカ中を放浪した
主人公のサルとディーン。

クルマがもたらす移動のスピードが
疾走感ある文体にも強く影響している。

しかしケルアック自身は、
死ぬまで運転免許を持とうとしなかった。

助手席から眺めるアメリカの自然や
移り変わる街並みに想いを馳せるほうが
運転よりもはるかに
好きだったのかもしれない。


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澁江俊一 17年3月12日放送

170312-03
ケルアックの夢

今日は小説家、
ジャック・ケルアックの誕生日。

アメリカ中の若者が熱狂した
彼の小説「On the road」を実は
ケルアック自身が映画化しようとしていた。
彼が出演を依頼したのは
当時人気絶頂だったマーロン・ブランド。

ケルアックは手紙を送ったが
ブランドは断り、映画化は実現しなかった。

その後落ち目になったブランドを
ゴッド・ファーザーで帰り咲かせた
フランシス・フォード・コッポラが
「On the road」の映画化に挑んだ。

1979年に映画化権を獲得した
コッポラだが、なんども企画を重ねて
ようやく公開できたのは
出版から50年以上経った2012年のこと。

その間にアメリカは大きく変わり
若者の価値観も変わった。

もしも、ブランドの主演で
当時のアメリカで映画化されていたら。
原作を超える名作が、生まれていただろうか。


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澁江俊一 17年3月12日放送

170312-04
ケルアックと仲間たち

今日は小説家、
ジャック・ケルアックの誕生日。

1957年に出版された
「On the road」の大成功で
時の人となったケルアックのまわりには
「裸のランチ」の作家バロウズや
詩人のギンズバーグなど
切っても切れない仲間がいた。

ときに驚き、ときに笑い、ときに憤る。
友と語り合いながら
あてもない旅を繰り返す。
彼らは自らを
ビート・ジェネレーションと名乗った。

一人ではできないことも、
仲間とならできる。

友情を超えた魂のつながりこそ、
当時の若者たちを動かしたビート世代の
いちばんのメッセージかもしれない。


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澁江俊一 17年3月12日放送

170312-05
本屋の意地

今日は小説家、
ジャック・ケルアックの誕生日。

ケルアックとも深い親交があった
詩人アレン・ギンズバーグ。

彼の詩集「Howl」は1956年秋、
サンフランシスコの小さな本屋
「シティライツ ブックストア」によって出版された。

出版したのは詩人であり
本屋の店主だったローレンス・ファーリンゲティ。
「Howl」はわいせつ文書として
警察に押収されるが、
仲間たちの支援のもと裁判で勝利する。

それが話題になり、
ギンズバーグの詩は一気に
アメリカ中の若者たちに読まれるようになった。

ビートニクの扉を開いた小さな本屋は
サンフランシスコの街なかで
今日も本の虫たちを待っている。


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田中真輝 17年3月12日放送

170312-06
絶望という力

今日は、ヒッピーの父、ジャック・ケルアックの誕生日。

ヒッピー運動とともに反戦のシンボルとして
世界中に広まった、ピースマーク。
これをデザインしたイギリス人アーティスト、
ジェラード・ホルトムは、ピースマークが
表すものについて、こう語っている。

 それは、ゴヤの描いた銃殺される直前の農民の姿。
 腕を下ろし、手のひらを外側に向けている。
 わたしが描いたのは、絶望する人間の姿であり、
 わたし自身の姿でもあるのだ。


平和を象徴するマークは、実は絶望の象徴でもある。
浮ついた理想ではなく、悲しみと怒りに彩られた
デザインだからこそ、強い力を持ち得たのかもしれない。


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田中真輝 17年3月12日放送

170312-07
ヒッピーのおかげ

今日は、ヒッピーの父、ジャック・ケルアックの誕生日。

ヒッピーコミューンを支えるために生まれた
伝説的な雑誌、「ホール・アース・カタログ」。
この雑誌を創刊したスチュアート・ブランドは
「すべてはヒッピーのおかげ」というエッセイで
こう語っている。

 カウンターカルチャーが中央の権威に対して持つ軽蔑が、
 リーダーのいないインターネットばかりか、すべての
 パーソナル・コンピューター革命の哲学的基礎となった。


そして、この雑誌が廃刊するときに、裏表紙を
飾った言葉こそ、“Stay hungry, Stay foolish”
スティーブ・ジョブズがその言葉を引用したという
事実は、あまりに多くを物語っている。


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田中真輝 17年3月12日放送

170312-08 Winston J.Vargas
魂の歌声

今日は、ヒッピーの父、ジャック・ケルアックの誕生日。

彼がヒッピーの父なら、
ヒッピーの母とも呼ぶべき人物は、
ジャニス・ジョプリンかもしれない。

ボヘミアンファッションに身を包み、全身全霊で
愛と孤独を歌った女性シンガー、ジャニス・ジョプリンは
ヒッピー世代のアイコンとして、27年という短い人生を
駆け抜けた。

彼女は言う。
あなたは、あなたが妥協したものになる。
そして、妥協せず、戦い続ければ最後には
なりたいものになれる、と。

彼女の戦い続けた魂は、歌声となって、
今も、わたしたちに問いかける。
あなたは妥協せずに戦い続けているか、と。


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奥村広乃 17年2月19日放送

170219-01
プロレスの日

今日、2月19日は、プロレスの日。

1954年の今日、蔵前国技館で1つの試合が行われた。
力道山・木村政彦対シャープ兄弟。
日本で初めて行われた、
プロレスの本格的な国際試合であった。

その力強い戦いっぷりから力道山は、
あっという間に国民的人気者になる。
1953年に始まったテレビ放送がその人気を後押しした。

彼は、こんな言葉を残している。

『男が人の上に立って成功するには、
 方法はたった一つしかないぞ。
 それは過去に誰もやったことのないことを
 一生懸命やることだ』



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礒部建多 17年2月19日放送

170219-02
悪役の素顔

今日、2月19日は、プロレスの日。

悪役は、リングを降りても悪役でなければならない。
ただ、素顔はどうか。

190cm、120kgという大柄な体格。
「狂える虎」と呼ばれ、悪役として一世を風靡した、
タイガー・ジェット・シン。

プライベートで移動していたときのこと。
シンは、握手を求めてきたファンを蹴り倒したのだ。

バスに乗り込んでからのシンは俯き、無口のまま。
しかし少しして、スタッフにこう話しかけたと言う。

「さっきの彼、怪我しなかったかな。」

「稀代の悪役」であったことは、間違いない。
ただ、人の痛みが分かる人間であったことも、また事実なのだ。


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