長谷川智子

長谷川智子 19年12月21日放送


ショパンの遠距離恋愛

今日、12月21日は遠距離恋愛の日。

ショパンの「ワルツ第9番 変イ長調」は
遠距離恋愛から生まれた。

故郷ポーランドから亡命途中の町で、
若きショパンは、少女マリア・ヴォジンスカと恋に落ちる。
旅立ちのとき、甘美なメロディのワルツを贈った。
二人の愛の時を忘れないで、と思いを込めて。

後にマリアは別の男性と結婚、
ショパンの遠距離恋愛はあえなく終わる。

この名曲、今は、「別れのワルツ」と呼ばれている。


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長谷川智子 19年12月21日放送

Ben Tubby
イワトビペンギンの遠距離恋愛

インド洋南部から南大西洋にかけて生息するイワトビペンギンは、
遠距離恋愛で知られる。

子育てが終わる秋、雄と雌は別々に海へ旅立ち半年を過ごす。

そして春、元の相手と巡り合い交尾するさまは
カップルが本当に喜び合うよう。
過酷な環境で、協力して子育てをする。

離れてこそ、強くなる絆。
愛の法則は、自然の摂理にも刻まれている。

今日、12月21日は遠距離恋愛の日。


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長谷川智子 19年12月21日放送


ロミオとジュリエットの遠距離恋愛

シェイクスピアの悲劇、ロミオとジュリエット。

たった一晩の別れが辛いと、ジュリエットは嘆く。

「おやすみ、おやすみ、
 別れがあまりに甘い悲しみだから、
 朝になるまでおやすみを言い続けていたい」

恋に落ちた二人にとって、
一夜離れることさえ、遠距離恋愛と感じたのかもしれない

一瞬も離れられないと、周囲に秘密で結婚。
幸せの絶頂から、悲劇は加速する。
遠距離恋愛に耐えられなかった若い二人の物語。


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長谷川智子 19年12月21日放送


松姫の遠距離恋愛

時は戦国。
武田信玄の娘・松姫と、織田信長の長男・信忠の婚約が調う。
7才の姫は、 婚約者と手紙を交わし恋心を募らせる。

4年後、両家の対立で婚約は解消。
10年後、武田家は織田家によって滅ぼされる。

逃げのびた松姫のもとに
「迎えに行きたい」という夫からの手紙が届く。
あらゆる障害を越え、戦国の遠距離恋愛が成就しかけたとき
本能寺の変で夫の命は奪われる。

顔も知らぬ婚約者のことばを胸に
松姫は生涯独身をとおした。


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長谷川智子 19年12月21日放送

Northern Ireland Office
王子の遠距離恋愛

現代を代表する遠距離恋愛カップルと言えば、
イギリス王室のヘンリー王子とメーガン妃。

ロンドンとカナダ・トロント、
大西洋を挟んで愛を実らせた。

その秘訣は?と問われると、
「2週間以上会わないことはなかった」と。

飛行機で8時間、さまざまな障害があっても会わずにはいられない。
熱い思いは、王子も、庶民もかわりはない。

今日12月21日は遠距離恋愛の日。
すべての遠距離恋愛カップルに幸せを。


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長谷川智子 19年10月19日放送

takeokahp
蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」
二十四節気を五日に分ける七十二侯で、
今日は、秋の虫が戸口で鳴くころ。

古くは、コオロギをキリギリスと呼んだので、
戸口に訪れるのもコオロギ、であろう。

鳴くのは雄。
一匹のときは、「コロコロ」と声を響かせて仲間を呼ぶ。
「チチチ」と短いのは、雄を威嚇する声。
そして、雌への求愛は、低くささやくように。

虫たちの、短い恋の季節である。



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長谷川智子 19年10月19日放送

amika_san
ツヅレサセコオロギ

秋の夜長
リッ、リッ、リッ、リッと鳴くのは
ツヅレサセコオロギ。

つづれは傷んだ着物、刺すは縫う、という意味。
昔の人は、このせわしない声を
「肩させ、裾させ、つづらさせ」と聞きなした。
ほつれた着物を早く縫って冬支度をしろ。
と、せかされる気分だったのだろう。

今よりも、人の暮らしと自然のうつろいは、
ずっと近かった。



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長谷川智子 19年10月19日放送


アリとキリギリス

イソップ物語、アリとキリギリス。
結末には2種類あるが
キリギリスがアリに食べ物をもらえず死んでしまう、というパターン。

「夏は歌っていたのだから、冬は踊れば?」
キリギリスの頼みを断るアリの一言。
まじめなアリにしては、嫌味も効いてユーモアがある。

キリギリスも黙って死んだりはしない。
「歌うべき歌はすべて歌った。
君は僕の亡骸を食べて生き延びればいいよ」

まさに、一寸の虫にも五分の魂。
両者、自分の生き方に自負がある。



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長谷川智子 19年10月19日放送

Citron
太宰治きりぎりす

太宰治の短編「きりぎりす」。

貧乏画家だった夫が、
成功し金と名声にまみれる俗人になったのに嫌気がさし、
離婚を切り出す妻。

物語は、
妻が、布団の中で虫の音を聞きつつ終わる。

「この小さい、幽かな声を一生忘れずに背骨にしまって生きていこう」

きりぎりすの澄んだ声に
背筋をただし、俗世と決別するという一般的な解釈だが。

一人寝の夜のきりぎりすの声は
これからの人生の寂しさを示すようでもある。
秋の一夜の物語。



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長谷川智子 19年10月19日放送

風の花
虫の音と気温

暦の上では、秋の虫が戸口で鳴くころ。

虫が鳴く気温は、30度~15度の間らしい。
暑さがおさまるころ、夜、鳴きはじめ、
秋が深まるにつれ、昼間に鳴くようになる。
まさに、季節のバロメーター。

ところで、日本の平均気温は、
100年あたり約1.2度の割合で上昇している。
暦と季節のずれを感じるのも、無理はない。

漫画家水木しげるは言う。
「虫とか草とかが吐くことばは、地球のことばなんです」



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