2013 年 7 月 のアーカイブ

1歳2カ月の育児の話し。

1歳2カ月になり、ようやく歩き始めました。
もうハイハイは卒業です。
赤ちゃんも卒業です。
人間すーさん、始まりました。

ところで私、子育てをする以前、
1歳前後の時期というものは
毎日が記念日だと思っていました。
「たっちした記念日!」
「あんよ記念日!」
「ママって言った記念日!」
みたいな。

ちがうんですね・・・。

実際は、とてもとてもゆるやかに、
でも着実に、成長していくんですね。
毎日の中では劇的な変化って無くて、
改めてふり返ってみると確実にコイツ成長してる!という。

というわけで文字通り一歩ずつ
地味~にあんよをマスターしたすーさん。
1歳1カ月になったころから、
ふとした瞬間に2、3歩あるいたり転んだり
前にも後ろにも進まなくなったりと、
試行錯誤(?)しながら成長し、
1歳2カ月の頃にようやくよちよち歩きが
できるようになりました。

そして!
すーさんはようやく「靴」というニューアイテムを
身につけるようになりました。
もうだっこの赤ちゃんじゃない!!

出産の際にお祝いで頂いていた
ファーストシューズを履き、
大地を踏みしめたすーさんなのです。

まだまだ残暑が厳しい9月なので、
洋服はグンゼの肌着一枚でしたが・・・。

レオタードタイプの肌着(白)に、靴下に、靴(紫)。

ドラゴンボールの亀仙人が観ていた
ちょっとエッチなエアロビ番組のお姉さんみたいだな、
と思っていました。

この例え、わかる人いますかね。

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 マリリン・モンロー

マリリン・モンローから
ケネディ大統領へ誕生日プレゼント。

ロレックスの時計が贈られた。

そこにそえられた言葉。

 Let me love or let me die.
 あなたを愛させて。さもなくば死を。

むしろこの言葉に
ロレックスをそえたのでは。

お伽噺のような主人公。
お伽噺のようなセリフ。

その3カ月後、マリリンは
自宅の寝室で全裸で死んでいた。

 or Let me die.
 さもなくば死を。

お伽噺のようなエンディング。

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 ナポレオン

1796年、フランスの英雄ナポレオンは
恋人ジョセフィーヌに
自筆のラブレターを送った。

それから200年以上たった2007年、
そのラブレターはオークションで
約6800万円という高額で落札。

こんな文があった。

 3つのキスを贈ります。
 1つはあなたの心に。
 1つは唇に。
 残りの1つは瞳に。

たった一人の女性に書いた
気障な言い回し。

いま、世界中の人が読むことができる。

それを止めるのは、
余の辞書に不可能の文字はない
と豪語したナポレオンにも、不可能。

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 カフカ

公園で少女が泣いている。
人形をなくして泣いている。

散歩をしていた作家カフカは
少女をなぐさめた。

 きみのお人形は、
 旅に出たんだよ。

どうしてわかるの?

 だって、ぼくのところに
 お人形から手紙が来たからさ。

次の日、手紙をもってきて
少女に読んで聞かせた。

もちろんカフカが書いたものだった。

それから毎日手紙を書いた。

旅先でお人形は
いろいろな冒険をする。
青年と愛し合い、森で結婚式をする。

お人形は少女にお別れを告げ、
手紙も終わった。

もう少女は泣かなかった。
ただお人形をなくしたのではないから。
お人形はすべてを自分に伝えてくれたのだから。

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名雪祐平 13年7月28日放送


Em and Ernie
手紙 フィンランドのサンタクロース

サンタクロースの仕事は
プレゼントを届けること。
そして、手紙の返事をせっせと書くこと。

毎年、世界150カ国の子どもたちから
数十万通もの手紙が
フィンランドのサンタ宛に届く。

フォンランドの人々が
子どもたちの夢を壊すわけにはいかないと、
サンタクロース中央郵便局を開設。

一気に返事は書けないから、
ずっと返事を書いている。

サンタクロース、年中無休。

それにしても、
サンタクロースは
日本語が読めたり、書けるのだ。

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 南極観測隊員の妻

寒い南極の、さらに冬。

1957年、日本初の南極観測隊が
南の果てに着く。

命がけで冬を越すまで
日本には帰れない。

モールス信号で
日本から届く電報が楽しみだった。

ある隊員に、妻から年賀電報が届いた。

そこにはたった三文字。こうあった。

 アナタ

愛情や淋しさや、
すべての感情があふれているような
胸つまる三文字。

夫だけでなく、
隊員たち全員で感動した。

ところが。

この「アナタ」は
そんな甘いラブレターではなかった。

夫の酒の飲み過ぎを注意するものだった。

注意にもかかわらず
後日、夫の酒のトラブルを伝え聞いた妻は
また電報を送ったらしい。

こんどは四文字で。

 プンプン

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 柳原白蓮

大正時代、
不倫を罰する姦通罪があった頃。

結婚している男女の恋は
命がけであった。

富豪の妻で歌人。
他人がうらやむような身分だった
柳原白蓮は年下の大学生に
こんな手紙を送る。

 覚悟していらっしゃいまし。
 こんな怖ろしい女、
 もう、いや、いやですか。
 いやならいやと早く仰い。

大正の三大美人といわれた
35歳の人妻は
不倫相手の子を宿し、
蒸発した。

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 トーマス・ヒューズ

85年前に出された手紙が
届いた。

こんな内容。

 愛する妻へ
 船の上でこの手紙を書いて、
 海に投げ込んでみる。
 君に届くだろうか。

手紙を書いたイギリス人兵士
トーマス・ヒューズは
手紙を清涼飲料水の瓶に入れ、
英仏海峡に流した。

そのわずか12日後、
彼は戦死した。

その65年後、
彼の妻は手紙の存在を知ることなく
亡くなった。

さらに20年後、
テムズ河で発見された手紙は、
ニュージーランドにいた娘のもとに届いた。

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名雪祐平 13年7月28日放送



手紙 谷崎潤一郎

まだ新婚だったくせに、
作家谷崎潤一郎は
人妻に惚れてしまった。

大阪で1,2を争う大商店の人妻は
根津松子。

松子に送った恋分の中で
谷崎はこんな言葉をつづった。

 たとえ離れておりましても
 あなた様の事を思っておりましたら
 それで私には無限の創作力が湧いて参ります。

 しかし誤解遊ばしては困ります。

 私に取りましては
 芸術のためのあなた様ではなく、
 あなた様ための芸術でございます。

そして新妻を捨て、
松子のもとにかけつける。

すぐ二人は深い仲になった。

松子は名作『細雪』の幸子のモデルとなる。

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阿部広太郎 13年7月27日放送



眠りの話 五代目古今亭志ん生と酒

20世紀の落語界を代表する
名人と称される五代目古今亭志ん生。
無類の酒好きとしても有名だった。

関東大震災発生時には、
「酒が地面にこぼれるといけない!」と言って、
真っ先に酒を買いに走ったくらいである。

酒に酔って高座に上がったこともある。
真っ赤な顔に、怪しい呂律、挙げ句の果てには、
うつらうつらと居眠りすることも。
当然、噺は支離滅裂。だが、
その見たこともない姿が笑いを誘い、
当日客の拍手をいちばん浴びたのは志ん生だったという。

それは酒の力さえも芸に変えてしまう、
五代目志ん生の名人芸だったのかもしれない。

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