大友美有紀

大友美有紀 20年1月5日放送

Massimo Catarinella
シャンデリア 語源

シャンデリア。
照明器具の一つなのに、
豊かさと、豪華さを感じる言葉。
シャンデリアの語源は、
ラテン語のシャンデルと言われている。
輝く、明るくするという意味だ。
ローマ時代に
広い部屋をまんべんなく照らすため、
多数のロウソクやランプが灯せる燭台を、
天井から吊り下げた。
それが原型だという。

今のようにきらびやかな
照明器具になったのは、
ガラス工芸が発達したから。

さて、今年は、
明るく照らされる年になるだろうか。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送


シャンデリア 舞台のシャンデリア

シャンデリア。
原型は「吊り燭台」。
広間や聖堂全体を照らすための
照明器具だった。

ロウソクや獣脂が使われていた時代には、
芯が煤けてしまうと、火が消えてしまうことがあった。
そのため「芯を切る」仕事が存在した。
たとえば、劇場で上演中の舞台でも、
その作業が発生する。
灯火係は上演中の舞台に上がっていき、
堂々とランプの芯切りを行なった。
観客は、それも劇の一部と考え、
「ロウソクの芯切り番=ムシュール」は
誰もが見たがる人気者だったらしい。
ムシュールが手際よく仕事をすますと、
拍手喝采を浴びたという。

シャンデリアは、
非日常を演出する
不思議な魅力がある。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送

Andrea Kirkby
シャンデリア デザイン

シャンデリア。
そのデザインは、ヨーロッパの文明や
生活様式の変化とともに発展してきた。
11世紀の初め頃は、車輪状の燭台にロウソクを並べて
天井から吊り下げるスタイル。
ロマネスク建築の教会によく使われていたことから、
ロマネスク様式と呼ばれている。
その後、ゴシック様式やルネッサンス様式と発展していく。

ガラスや水晶のかけらが飾られるようになったのは、
17世紀後半だったという。
ヴェルサイユ宮殿の鏡の間には、
クリスタルのシャンデリアが3列で吊り下げられている。
私たちが「シャンデリア」と聞いて思い浮かべるのは、
そういった煌めくデザインのものだろう。
フランスのクリスタルメーカー、バカラ社は
1764年、国王ルイ15世の認可を受けて誕生した。
1855年のパリ万博では、140灯のシャンデリアを披露している。

クリスタルの装飾が揺らぐ「シャンデリア」のイメージは、
ここから始まったのかもしれない。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送


シャンデリア 迎賓館

ヴェルサイユ宮殿のように、
煌めくシャンデリアが並ぶ場所が日本にもある。
迎賓館赤坂離宮。
日本で唯一のネオ・バロック様式の宮殿建築物。
「朝日の間」、「彩鸞(さいらん)の間」、「花鳥の間」。
いくつもの広間がシャンデリアで照らされている。
なかでも「羽衣の間」のシャンデリアは、
クリスタルガラスをメインに約7000のパーツを
組み合わせたもので、とても大きく豪華。

シャンデリアをきかっけに、
迎賓館に行くのもいいかもしれない。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送


シャンデリア 芝居小屋のシャンデリア

熊本の芝居小屋にシャンデリアがある。
明治43年建築の「八千代座」だ。
廻り舞台、花道、桟敷席、升席。
江戸時代の歌舞伎小屋の様式で建築された。
天井には広告画、真鍮のシャンデリアがあった。
しかし昭和40年代に入ると芝居人気が下火になり、閉鎖状態に。
戦時中の金属供出で、シャンデリアもなくなっていた。
それを惜しんだ老人会が「八千代座」復活の運動を始める。
若者たちもそれに続いた。
昭和63年、国の重要文化財に指定。
シャンデリアも復元された。

洋館やコンサートホールのシャンデリアもいいけれど。
芝居小屋のシャンデリアも趣がある。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送


Getty Images|Patrick McMullan Sean Zanni
シャンデリア METガラ

毎年5月の第1月曜日に、
ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催される
「METガラ」。
メトロポリタン美術館のコスチューム・インスティテュートの
ファッションの展覧会のオープニング・イベントだ。
数多くのセレブが、工夫を凝らした衣装で登場し、
広くメディアにとりあげられる。
2019年のテーマは、
「不自然なもの、人工的で誇張されたものを愛好する感性、美学」。
アーティストのケイティ・ペリーは、
シャンデリアの帽子とスカートで登場した。
テーマの解釈にあっていない、
ただキッチュなだけ、という評価もあった。

けれども、シャンデリア好きは、
きっと真似したくなるだろう。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送

CMCbells
シャンデリア アクション

シャンデリアは、華やかな、
光り輝くだけの存在ではない。
時にアクションの道具になる。
シャンデリアにつかまり、
敵からの攻撃をかわす。
華奢で壊れそうなデザインの
シャンデリアにつかまるのだからハラハラする。
昨年公開された映画「ダンスウイズミー」でも、
そんなシーンがあった。
主人公が、シャンデリアにぶら下がって
気持ちよく歌い上げている。

最後に、シャンデリアが落ちてきて壊れる、
というオチつき。

やはりシャンデリアは非日常を演出する。


topへ

大友美有紀 20年1月5日放送

Yohei Yamashita
シャンデリア 世界最大級

景気が良くなると、シャンデリアが売れる、という。
今、恵比寿ガーデンプレイスでは、
バカラ社の、世界最大級のシャンデリアが展示されている。
高さ5メートル、幅3メートル。
クリスタルのパーツは、8500。
その華麗な輝きは1月13日まで見ることができる。

2020年の今年、はたして景気が良くなるのか。
シャンデリアを眺めて、ひととき贅沢な気分だけでも
味わってみたい。


topへ

大友美有紀 19年12月7日放送


与謝野晶子 いとはん

今日、12月7日は与謝野晶子の誕生日。
晶子の本名は「志よう」だが
「日」が3つの漢字、水晶の晶の漢字をあて、
晶子というペンネームが生まれた。

与謝野晶子、といえば、
情熱に身を任せた奔放な女流歌人、
自分の意思を貫くスーパーウーマン。
そんなイメージがある。

もともとは堺の和菓子屋のお嬢様だった。
誰かと一緒でなければ外出も許されない。箱入り娘。
その箱がきゅうくつで「志よう」は、
晶子になったのかもしれない。



topへ

大友美有紀 19年12月7日放送


与謝野晶子 みだれ髪

今日は、与謝野晶子の誕生日。
明治34年に出版した第一歌集「みだれ髪」は、
世に衝撃を与えた。
やわ肌、唇、乳ぶさという言葉の数々。
恋心を、情愛をほとばしるように歌う女性など、
この時代にはいなかった。

歌集を出す前から、
晶子は「みだれ髪の君」の愛称で呼ばれていた。
油をつけて髪を結うのを嫌い、いつもほつれ髪が、
2、3本、額にかかっていたからだった。
与謝野鉄幹はその「みだれ髪」を愛おしく思い
歌をおくっていたという



topへ


login