2016 年 2 月 のアーカイブ

澁江俊一 16年2月28日放送

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バカヤロー解散

今日はバカヤローの日。
総理大臣が国会でバカヤローと発言して
解散のきっかけになった日。

張本人は、吉田茂。
戦争の危機が遠ざかりつつあるという
アメリカ、イギリス首相らの発言に同感だと語り、
他国の翻訳でなく自分の意見を言いなさい、
と煽られて生まれた言葉だ。

くだんのバカヤローは
実は吉田のつぶやきを
マイクが拾ってしまったもの。

1953年のこの年、テレビ放送がスタート。
テクノロジーの進化が
生み出した悲劇とも、言えるだろう。

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奥村広乃 16年2月28日放送

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Rubber Soul
バカヤローの天才

2月28日。
今日はバカヤローの日。

底抜けにバカヤローであろうとした
漫画『天才バカボン』の作者、赤塚不二夫。
彼はこんな言葉を残している。

「バカっていうのは自分がハダカになることだ。
 世の中の常識を無視して、
 純粋な自分だけのものの見方や生き方を
 押し通すことなんだよ。」

彼の描くギャグ漫画に登場するキャラクターが
笑いを誘いながらも、時にかっこ良く見えるのは、
ハダカになって「自分らしさ」を存分に
ぶつけてくるからかもしれない。

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松岡康 16年2月28日放送

160228-03
viinzography
世界を変えたバカヤロー

2月28日。
今日はバカヤローの日。

Appleコンピュータの創業者スティーブ・ジョブズ。
彼は常に当たり前のことに疑いの目を向け、
規制概念を壊してきた。

音楽CDを買うことが当然だった時代に、
データを流通させる大規模なプラットフォームiTunesを構築。
携帯電話のキーボード方式を一切排除して、
タッチ式のスマートフォンiPhoneを作った。

あまりにも馬鹿げた話をすると、
ジョブズを批判する部下も多かったという。

ジョブズは、スタンフォード大学のスピーチでこう語った。

 ハングリーであれ。愚か者であれ。

今や誰もがスマートフォンを持ち、
データで音楽を聴く時代になった。
愚か者が世界を変えたのだ。

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礒部建多 16年2月28日放送

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バカヤローとロックンロール

2月28日。
今日はバカヤローの日。

「愛し合ってるかい?」

奇抜な風貌で、
愛と平和を歌い続けたロックンローラー、
忌野清志郎。

本名は栗原清志。
その中身は、誰よりも純粋無垢。
心の底からにじみ出る詞で、貫く信念を、
真剣に、そして時におどけるように歌う。

 バンドマンは、どんなにまずしくたって
 働いちゃいけないんだぜ!

常に世の中のために、
「忌野清志郎」であり続けたその男は、
愛すべきバカヤローである。

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松岡康 16年2月28日放送

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幕末のバカヤロー

2月28日。
今日はバカヤローの日。

幕末の志士吉田松陰。
彼は行動派だった。

ペリーが黒船に乗ってやってきたときも
「自分の目で海外を見てみたい」と弟子と共に小舟で漕ぎ出し
「自分をアメリカに連れて行け」と交渉に向かった。
当然船を追い出されてしまうが
後にペリーにその好奇心と知識欲を高く評価されたほどだ。

そんな松陰は次世代の者たちに向けて、
こんな言葉を残している。

 諸君、狂いたまえ。

現状に満足せず、
常識という壁をいつも自らの行動で壊す。
バカヤローともいうべき
ほとばしる熱い思いが、時代を変えるのだ。

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礒部建多 16年2月28日放送

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バカヤローの曲作り

2月28日。
今日はバカヤローの日。

“何てモノを作っちゃったんだ。これで俺の人生は終わりだ”
若い頃、アルバムを完成させる度に
こう嘆いていたのは山下達郎。

「Ride on time」、「Melodies」
アルバムに収録された名曲たちに、
山下は一度もOKを出したことはない。
常に最後の1秒まであがいて、
タイムアップと同時に曲ができる。

ライブにおいても、
楽しんで演奏したことなど一度もないと言う。
バンドマスターとして、完璧に演奏がなされているか
気になって仕方ないのだ。

そんな職人気質で、バカがつくほどの生真面目さが、
山下の愛される理由でもある。

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澁江俊一 16年2月28日放送

160228-07

バカヤローの系譜

2月28日。
今日はバカヤローの日。

渥美清、萩本欽一、ビートたけしなど
日本を代表するコメディアンが
師と仰ぐ男、深見千三郎。

浅草のストリップ劇場の幕間で
不自由な手でギターをかき鳴らし
タップダンスとコントで観客を笑わせた。

世話好きで洒落者で人情家、弟子たちに愛された
深見の口癖は「バカヤローコノヤロー」

今はたけしの口癖だと思われているが
おそらく彼も若い頃さんざん聞かされた
愛ある師匠の口癖なのだ。

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奥村広乃 16年2月28日放送

160228-08
クワトロ@JZA80
元気になるバカヤロー

2月28日。
今日はバカヤローの日。

おそらくもっともバカヤロー!と
言われてみたい男といえば、アントニオ猪木。

彼は試合前のインタビューで
こう語ったことがある。

 「出る前に負けること考えるバカいるかよ」

負けようと思って挑むな。
プロレスだけではなく、すべての勝負に言えること。

人生には何度も勝負のタイミングが訪れる。
不安に思うこともあるだろう。

そんな時は、猪木の
バカヤロー!が元気をくれる。

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佐藤理人 16年2月27日放送

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イパネマの男① 「ボサノヴァ」

1957年のある晩、ブラジルの作曲家
アントニオ・カルロス・ジョビンは、
歌手ジョアン・ジルベルトのステージを見て閃いた。

 これだ!

彼の囁くような歌い方とサンバのギターこそ、
自分の理想の音楽を体現してくれるに違いない。

二人は早速レコーディングを開始。
1959年に発売されたアルバムの解説で、
ジョビンはジルベルトのことを

 ボサノヴァ(新しい才能)

と呼んだ。

それはジョビンの造語であったが、
彼の音楽がその名前で呼ばれるのに
さほど時間はかからなかった。

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佐藤理人 16年2月27日放送

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イパネマの男② 「イパネマの娘」

1962年のある日、ブラジルの作曲家
アントニオ・カルロス・ジョビンは、
作詞家ヴィニシウス・ヂ・モライスと
イパネマの海岸通りにあるバーに座っていた。

ぼんやり窓の外を眺めていると、
散歩をする一人の少女が見えた。

そのあまりの美しさに、
二人は即興で曲を書き始めた。

 彼女が歩いているだけで
 この世は愛を知り
 すべてが美しく光り輝く

ボサノヴァの名曲「イパネマの娘」の
モデルになった少女の名前は、
エロイーザ・ピニェイロ。
近所でも有名な美少女だったそうだ。

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