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薄組・熊埜御堂由香

熊埜御堂由香 18年11月25日放送

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靴のはなし ブレア氏の高い靴

元イギリス首相のトニーブレアは
1997年の首相就任以来、定例の議会質疑応答で、いつも同じ靴をはいていた。
「安い靴は不経済だからね」と冗談交じりに語っていたそうだが、
その靴を18年間履き続けた。

さて、その靴のお値段は?
イギリスの老舗靴メーカー、チャーチでブレア氏が購入した当時は、
150ポンド、約3万7千円で売られていた革靴だそうだ。
今ではそのモデルは、約7万円で売られているという。

ブレアが履き続けることで靴の価値も上がったのだろうか。
いずれにせよ、一つの靴を大事に、大事に履き続ける。
その行為には、ブレア氏の素敵な生き方が宿っている。


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熊埜御堂由香 18年11月25日放送

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靴のはなし シューシャイナー井上源太郎

靴磨きは近頃では「シューシャイン」と呼ばれ、
2017年には靴磨きをするシューシャイナーの
技術を競う世界大会も行われている。

そんな靴磨きのステータスがピカピカに磨き上げられる前から、
「SHOE SHINE」という小さな靴磨きのお店を営む人がいる。
今年73歳になる井上源太郎さんだ。

今まで、歴代首相や、来日したビートルズやマイケル・ジクソンなど
名だたる著名人の靴を磨いてきた。戦後、ホテルのボーイ時代に将校たちの靴磨きを買って出たところ瞬く間に評判になった。

フランスの名門ブランド、ベルルッティにスカウトされ
専属の靴磨きアーティストとして、5年間活動したのちに、
2005年末に「SHOE SHINE」を開店した。

靴磨きは奥深いものじゃない、誰でもできる。
井上さんはそう語っている。
ただうまく磨けた時、お客さんの顔がパッと輝く、それが嬉しい。
だから今日も、世界で一番有名なシューシャイナーは店に立ち続ける。


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熊埜御堂由香 18年10月28日放送

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パンダのはなし 野生への夢

ガラス越しに数匹の動向をじっと見守る、
動物園の人気者、ジャイアントパンダと私たちはそんな風に接してきた。
けれど、もともとは四川省の山岳地帯の野生動物で、
今でも、四川省には、野生化を目指す研究基地が数多くある。

そのひとつ、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地は
1987年に設立された。始まりは6頭のパンダだった。
1970年代、野生の生息地である山脈の竹の葉が突然枯れる事態が相次ぎ、
10年間で250頭が餓死するという危機がおこった。
そんな中、成都市は63頭のパンダを救出し、食事を与え野生へと戻した。
しかし、体調的に戻すことができなかった6頭の野生パンダの人工飼育から、
この施設はスタートした。
現在まで、一度も野生のジャイアントパンダを捕獲しない状況で
繁殖を続けてきた。

成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地には、
今では200頭以上が生活し、
たくさんの子パンダたちが、まるで子犬のように、
じゃれあう姿も見ることができる。
その愛らしさから、世界中から観光客も多く訪れる。
その収益は、野生に帰りたいという
ジャイアントパンダたちの夢を叶えるために使われている。


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熊埜御堂由香 18年9月30日放送

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大地のはなし 大地の芸術祭

人間は、自然に内包される。
新潟県の越後妻有(えちごつまり)で
3年に1度開催される、
大地の芸術祭が掲げ続けてきたテーマだ。

この芸術祭は、美術館の白い壁で見るアートとは
一味違う体験をもたらしてくれる。
広大な自然の中に、点在するアート作品を
道しるべに里山を巡る。

もともとは、越後妻有は、過疎高齢化の進む豪雪地だった。
立ち上げ当初は、地元の住民の中には、戸惑いを感じる人もいた。
それがいつのまにか、
都会から来た若者のボランティアと、
一緒に芸術祭を盛り上げるようになった。
アーティストが滞在して、暮らしの中で作品を作っていく。
会を重ねるごとに制作したアート作品が増えて行き、
里山の中に溶け込む風景になっていく。

大地がまるごとよろこんでいる。
そんなお祭りは、2000年から今年で7回目を迎え、
50万人近くが世界中から来場する国際芸術祭になった。


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熊埜御堂由香 18年8月26日放送

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宿題のはなし 音読の効用

宿題をする子どもも大変だが、宿題を見る親も実は大変だ。
1年生の宿題の定番、「音読」。
子どもは文章を読む。親はそれを聴く。
この宿題、文字通り、お父さん、お母さんにとっても
もしかしたら耳が痛い宿題かもしれない。

姿勢良く読めたか?
声は大きかったか?
気持ちはこもっていたか?
親が採点をして学校に提出する。
全部マルで出すと、それはそれでちゃんと聴いていたのかと
先生に思われるかも・・・とたまにサンカクやバッテンも
織り交ぜながら、採点する。

繰り返し、繰り返し、なぜ毎日、
おんなじ文章を読み上げなければないならいのか?
諸説あって、声に出すと黙読では読み流していた
言葉に意識が向き理解が深まるだとか、
唾液が多く分泌されて、虫歯予防になり、成績もアップする
という説も。

ある先生は、こんな説を持っている。
「声を出す」ことを続けると、「自分の意見を言う」気持ちにつながる。
だから音読は毎日、コツコツやるんです。

なるほど、ルーティンだと思ってしまえばつまらない
音読も、いつか自分自身の言葉を持つための準備運動と
思うと、今日も一緒に頑張ろうとやる気も湧いてくる。


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熊埜御堂由香 18年6月24日放送

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空のはなし 虹の色、空の色

虹の色といえば、日本では7色。
けれど、アメリカでは6色、ドイツでは5色、
アフリカのバサ族には
赤と黒の2色に見えるそうだ。

虹だけでなく、空そのものも色も、
太陽の光量や、目の色など
さまざまな要因がからみあって感じ方が変化するらしい。

空は、人間の感性の違いをおおらかに受け止める
カラフルなパレット。
今日の空は、あなたにはどんな色に見えますか?


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熊埜御堂由香 18年5月27日放送

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うたのはなし

いいうたって、なんだろう。

世界最古と言われる歌がある。
3400年前にシュメール人が
石版に刻んだ賛美歌のメロディだ。

ひとが一番最初に音を奏でた時、
ひとは祈りをその心に抱いていた。

いいうた、それは心に宿るうた。



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熊埜御堂由香 18年5月27日放送

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うたのはなし 大阪うまいもんの歌

いいうたって、なんだろう。

関西人ならきっと誰もが知っている
「大阪うまいもんの歌」という手遊び歌がある。
保育園や幼稚園で子どもたちに歌い継がれてきた。

♪大阪にはうまいもんがいっぱいあるんやで〜
をはじまりに、たこ焼きや、もんじゃ焼き、かに道楽まで
紹介していく。

育ち盛りの子どもたちが思わず口ずさむ。
それは、大阪を代表する、花マルの「いいうた」だ。


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熊埜御堂由香 18年4月29日放送

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わたしのはなし 平野啓一郎とわたし

わたしとは、なんだろう。

この普遍的な問いに
作家の平野啓一郎さんこう答えた。

 他者との関わりで変化する複数の自分が「わたし」を
 構成していて、唯一無二の「本当の自分」は存在しない。


それは、「わたし」を「あなた」に
開いていくとっても素敵な回答だ。


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熊埜御堂由香 18年3月25日放送

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呼吸のはなし サン=テグジュペリの愛の言葉

星の王子様の作者、サン=テグジュペリが
愛について残した言葉がある。

 私たちは同じ目的によって隣人と結ばれるとき、
 初めて呼吸することができる。
 愛するとは、お互いに見つめあうことではなく、
 ともに同じ方向を見ることだ。


大事なひとと喧嘩になったら、
思ってもいないひどい言葉を投げるより、ひと呼吸。
窓をあけて、ふたりで深呼吸しよう。


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