薄景子 18年3月25日放送

180325-06
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呼吸のはなし 長田弘の詩と呼吸

ふと気がつくと、
まともな呼吸ができないくらい
追われるように暮らしている。
そんな慌ただしい日々を
風のように吹き抜けることばがある。

詩人、長田弘の詩、「窓のある物語」

 ことばが信じられない日は、
 窓を開ける。それから、
 外にむかって、静かに息をととのえ、
 齢の数だけ、深呼吸をする。
 ゆっくり、まじないをかけるように。

その詩のままに、そっと目を閉じ
ただただ呼吸をゆったり深める。
齢の数まで呼吸しなくとも、
ひと息ごとに胸のざわめきが
静かにやさしくなってゆく。

そうだ。
ことばが信じられない日こそ
ことばを、呼吸を、信じてみよう。
めまぐるしさを時代のせいにするのは
もうやめて。

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コメント / トラックバック 1 件

  1. Oura より:

    薄様

    毎週楽しみに聞いております。
    本回は詩の内容と音楽がとても心に響き、長田さんの詩集を一度読んでみることにしました。
    Jwaveで使用されてたBGMについて情報を教えた頂けませんでしょうか?
    よろしくお願い致します。

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