長谷川智子 20年7月11日放送
椿姫の夏
ヴェルディの名作オペラ椿姫。
高級娼婦ヴィオレッタと貴族アルフレードの恋は、
夏のパリからはじまる。
パーティーの夜、熱に浮かれ、歌い踊る人々に紛れ、
アルフレードは憧れの人へ愛を打ち明ける。
仮初の恋を楽しむばかりだったヴィオレッタは
真実の愛を知り、一輪の椿を差し出す。
「この花がしおれたときに、会いに来て」
「明日だね」
「ええ、明日」
ひと夏の、あつく、あまい、幸せ。
この恋は、決して悲劇だけではなかった