猫愚痴

三毛猫AとB




近所に似た柄の三毛猫Aと三毛猫Bがいる。
よく見ると一方は鼻のあたりにも模様がある。
もう一方はない。
鼻に模様のある方が美人で女性らしい顔をしており
表情になんともいえない情感がある。

しかし、遠目や後姿ではほぼ区別がつかない。

まあ、どっちにしろ会えるとうれしいのに変わりはないが
でもでも、どちらかというと美人の方により会いたい…
と、思いつつ
今日もキョロキョロ歩いている(玉子)

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いじめっこの猫



この猫はいじめっこで飼い主もちょっと困っているらしい。
欲しがるときに餌をあげないともう一匹の猫をいじめる。
出たがるときに出さないとやはりもう一匹をいじめる。
出たらこんどは外の猫をいじめる。

しかも堂々8kgの巨体なのだ。
年齢は2歳。
若くて強いが猫としての分別がつくにはもう少しかかる。

この猫が15歳くらいになったときの姿を
見てみたいな〜(玉子)

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フカフカくん

ご近所には珍しい長毛な猫。
しかも白地に茶虎。
カメラを持って近づくと案の定逃げたが
なにかに気を取られて逃げるのを忘れたところを
一枚撮らせていただいた。

猫は忘れっぽい。
あれ、いま俺はなにをしてたんだっけ??
ということがよくある。

うちの愚猫はドタドタと走って来たくせに
目的地に到着したときには
目的そのものを忘れ果てて「あれ?」という顔をすることが多い。
どうして猫ってそうなのだろう(玉子)

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撮らばひっかく

上の猫は友人宅の猫だが
写真が嫌いで、カメラを向けると怒る。
アップで撮ろうとすると前足が伸びてくる。
「いつでも引っ掻いたるぞ」の構えである。

しかしかわいい顔をしている。
撮りたくなる。
うーうー唸られ、シャーシャー威嚇され
やっと撮影させていただいた。

それにしても、完全に室内飼いの猫が
これほどまでに写真嫌いに育ったのはなぜなんだ(玉子)

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梅男くん

黒くて長い毛の猫がときどき庭に来るので
黒毛長丸と呼んでいたところ、迷子札に「梅男」と書いてあった。
区民農園の向こうのアパートに住むOLの飼い猫というのも判明した。

飼い猫とわかれば餌はあげない。
飼い主が何を食べさせているかわからないからだ。
たとえばドライフードで飼っている猫に缶詰をあげて
うっかりそれが気に入ってしまうと飼い主が困るからだ。

ところが、梅男くんは盗み食いをする。
うちで世話をしている迷い猫ハエタローが残したひと口を
知らない間に食っている。
わあぁ、いかんいかん。
取り上げるとうらめしそうな顔で見上げている。
猫に怨まれるのはどうも居心地が悪い。

しかも梅男くんは窓の外に30分くらい平気で座り込む。
なかなかあきらめない。
猫はどうしてそんなに暇なのだろう(玉子)

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黒猫は写真に撮りにくい

黒猫は写真に撮りにくい。
単なる黒いカタマリのような物体になってしまう。
正面を向いてじっとしていれば目鼻くらいはわかろうけれど
後向きや横向きだと茫洋としてとりとめがなく
ナメクジのようにも見えてくるから困る。

うちの黒猫は保護色を求めるのか
黒電話のそばで丸くなる癖がある。

それを称して「電話に化ける」と言うことにしている(玉子)

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サビ猫お母さん

この猫は通勤の途中でよく会う。
初対面からなんとなく野良だと思っていたし
実際にそうらしいが、毛並みは悪くないし
激しく人見知りというわけでもない。
ただ、一定の距離の置きかたをみて
「人嫌いではない野良」かなと思っていたのだ。

あるとき写真を撮ってブログに載せたら
猫に詳しいかたからコメントをいただいた。
「お腹が少し大きい様子、お母さんかな」

それからしばらく会わずにいて
ある夕方、この猫の縄張りのあたりを通りかかったら
ご近所さんが犬を散歩させていた。
するとこの猫があらわれた。もう一匹、茶色の大猫も一緒だ。
ご近所さんは2頭のハスキーを街路樹に繋ぐと
やおらカバンから猫缶を取り出した。
毎日決まった時間に餌をやりに来ているらしい。
猫も心得てその時間になるとやってくる。
犬がそばにいても全く気にしない。犬も気にしない。

この猫の茶色と黒の毛の色はサビ猫というらしい。
雌しかこの毛色は出ないそうだ。
ご近所さんの話によると、サビ猫がお母さん、茶色猫が娘だという。
写真を撮ったときにサビ猫のお腹にいたのが
いまや母より大きな猫になっていたのだった。

私の下手な写真を見ただけで妊娠を見破った猫好きの人の眼力に
いまさらながら敬服する(玉子)

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賢猫

この猫ともう15年以上も一緒にいる。
チビのときは病弱だったが、18ヶ月めあたりから
病気をしなくなった。

とはいえ、年を取ると免疫力が落ちるので
数年前にはワクチンに負けて片目が腫れて
血膿を流しつづけたことがあった。
正月休みだったのでほとんど寝ないで看病した。

賢猫は一日に二回、ストンストンと階段を降りた。
トイレでしゃがみ、ササミを半分食べて
またゆっくりと二階に上がって寝る毎日だった。
ときどき膿を出すために腫れた目の下を押すと
小さな声で「ウワン(痛い)」と鳴いた。
けれど、抵抗はしなかった。

飼い主は片目が見えなくなったらどうしようなどと
余計な心配をいっぱいしたが、猫はそんなことを考えない。
猫は過去を悔いることがない、未来を案じることもない。
猫は粛々と自分の運命をただ受け入れている。

この賢猫に教えられたことは多い(玉子)

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