2015 年 7 月 4 日 のアーカイブ

佐藤延夫 15年7月4日放送

150704-01 Ian Norman (Lonely Speck)
わたしの宇宙 ウィレム・ド・ジッター

20世紀初頭、アインシュタインの宇宙方程式は、
世界中の学者に影響を与えた。
そのひとりが、オランダの天文学者、
ウィレム・ド・ジッター。
彼の提唱する「ド・ジッター宇宙」とは、
理論的に言えば、密度と圧力がともにゼロで
宇宙項が正の値をとる宇宙。
常に加速しながら膨張し続け、始まりも終わりもない。
時をさかのぼればどんどん小さくなっていくが、
大きさがゼロになることはないという。

もうすぐ七夕。
あなたの頭上には、どんな宇宙が見えますか。



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佐藤延夫 15年7月4日放送

150704-02
わたしの宇宙/アレクサンドル・フリードマン

一般相対性理論を提唱したのは、物理学者のアインシュタイン。
それを天文学者のウィレム・ド・ジッターが探り、
次にこのゲームに参加したのは、数学者のアレクサンドル・フリードマンだった。
アインシュタインの示した問いを数学的にアプローチしようと試みた。
フリードマンの宇宙は、膨張と収縮のサイクルを果てしなく繰り返す。
まるで、バウンドするボールのように。
この説について天文学的な結論は求めなかったが、
のちにフリードマンの考える宇宙は、高く評価されることになる。

もうすぐ七夕。
宇宙は、あらゆる学問の坩堝だった。



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佐藤延夫 15年7月4日放送

150704-03 Ernie-e
わたしの宇宙 ジョルジュ・ルメートル

アインシュタインの理論を元にした宇宙研究とは、
むらがなく、あらゆる方向に同じ速度で膨張することを意味した。
「その宇宙は、いかにして始まったか」
という命題に対し、ベルギーの天文学者ジョルジュ・ルメートルは新たな説を唱えた。
宇宙は熱い状態で始まって膨張する。
いわゆるビッグバン理論である。
彼はそれを、こんな言葉で表現した。

 この世界の進化は、終わったばかりの花火にたとえられる。

もうすぐ七夕。
きっと宇宙は、花火の余韻のように静かだ。



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佐藤延夫 15年7月4日放送

150704-04
わたしの宇宙 クルト・ゲーデル

晩年のアインシュタインを夢中にさせた数学者は、クルト・ゲーデル。
彼の有名な業績のひとつが、数論の不完全性定理だ。
数学の理論は完全ではなく、
自分自身に矛盾がないことを証明できない、というもの。
そして彼は、アインシュタインの方程式に新たな解を見つけた。
ゲーデルの宇宙は、回転する宇宙だった。
膨張せず、物質はすべて軸のまわりを一定不変の速度で回転する。
この宇宙では、時間旅行が可能になるそうだ。
さすがのアインシュタインも肝をつぶしたというのも納得がいく。
ただし実際に時間旅行をするには、
光に近い速さと、不自然な形に配置された物質が必要になるそうだ。

もうすぐ七夕。
時間旅行をすれば、織姫と彦星に会えるだろうか。



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