古居利康 13年8月25日放送



タルコフスキーの日記から ②1970年9月14日

『9月14日
 今日、日本のビザが送られてきた。
 また誰かが話をぶちこわしにしない限り、
 今週末に出発できる。』

映画監督タルコフスキーの日記から。
『惑星ソラリス』のための日本ロケを
ソヴィエト当局が許可したのは、皮肉にも、
大阪万博が閉幕した翌日のことだった。

『もちろんもうエキスポは終わってしまったが、
 もしかしたら夜明けの薄明かりの中で
 その建物を撮影することはできるかもしれない。』

しかし、タルコフスキーは結局、
日本に出発できなかった。
映画『惑星ソラリス』実現のためには、
海外ロケ以外にも山のような障害があった。

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