佐藤理人 14年7月13日放送

140713-02

絵と服と男たち②「モーツァルトの礼服」

モーツァルトがオシャレの歓びを知ったのは
6歳のときだった。

彼の天才的な演奏に感動した
オーストリアのマリア・テレジア女帝は、
ご褒美として息子のマクシミリアン皇子の礼服を与えた。

太い金モールで縁取られた藤色の上着とベスト、
華やかなレースのシャツやたくさんのボタンに
幼い少年は心を奪われた。

その姿を描いたのがアントニオ・ロレンツォーニの
『大礼服姿の少年モーツァルト』。

片手を懐に入れるポーズは
ナポレオンや坂本竜馬が有名だが、
この絵の彼が最初だと言われている。

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