2019 年 9 月 8 日 のアーカイブ

蛭田瑞穂 19年9月8日放送


dalbera
ダンス エトワール

1661年にルイ14世が設立したロイヤルダンスアカデミーを起源に持つ、
パリ国立オペラ。通称「オペラ座」。

オペラ座に所属するダンサーはおよそ150人。
年に一度の試験によってダンサーたちは5つの階級に分けられる。
カドリーユ、コリフェ、スジェ、プルミエ・ダンスールと位が上がり、
最高位がエトワール。

現在のエトワールは男女合わせてわずか16人。

フランス語で「星」を意味するエトワールは
際立った個性や天性の才能を持つダンサーと認められた者だけが
手にできる称号である。

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蛭田瑞穂 19年9月8日放送


thisisbossi
ダンス 白鳥の湖

チャイコフスキーによるバレエ音楽『白鳥の湖』には
オデットという名の主役の白鳥と
オディールという名の悪役の黒鳥が登場する。
『白鳥の湖』ではふたつの役をひとりのダンサーが演じるのが
習わしとなっている。

優雅なオデットと妖艶なオディール。
正反対の役を演じ分けなければならないため、
ダンサーにはバレエの高い技術と巧みな演技力が要求される。

ひとりで二役を初めて演じたのが、19世紀に活躍し、
今なお史上最高のバレリーナと呼ばれる、
ピエリーナ・レニャーニと言われている。

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佐藤日登美 19年9月8日放送



ダンス タップダンス

18世紀、アメリカ南部。
人種差別がまだ色濃かった時代、
多くの黒人たちが奴隷としてアフリカから連れてこられた。
彼らのささやかな楽しみは、ドラムに合わせて踊ること。
ところが暴動を恐れた白人たちは、
黒人が集まる場所でのドラム禁止令を出してしまう。

それでも、彼らは踊ることを諦めなかった。
黒人たちはみんなで足を踏みならし、拍子を刻み始めた。

これが、タップダンスの起源と言われている。

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森由里佳 19年9月8日放送


S. Weiss
ダンス 自分たちにしかできないダンス

慶應義塾大学のジャズダンスサークル「SIG(シグ)」は今年創設20年を迎える。
サークルで振付を指導する振付家、高柳明子は言う。
「ただのダンスなら、やる意味がない」。

高柳によれば、ダンスは音楽に合わせてただ体を動かすことではない。
振付は、体に込めたエネルギーの移動そのものであり、
そのエネルギーのうねりをダンサー全員で共有し、大きくしていく。
それこそが、そのメンバーでやる意味のあるダンスなのだと。

高柳、そしてSIGの目指すダンスは、一人よがりでは決して踊ることができない。
その時、そこに集うメンバーでグルーヴを生んでこそ、
ほんとうの意味で、全員で踊るダンスになるのだ。

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森由里佳 19年9月8日放送


kaetidh
ダンス 伝わるダンス

みなさんは、ダンス作品を見たことがあるだろうか。
どうやら、振付家の指示通りに踊ればいい作品ができる、
というわけではないようだ。

慶應義塾大学のジャズダンスサークルSIG(シグ)で振付を指導する
振付家・高柳明子はある時、練習中のダンサーたちの動きを止めた。
「それでは伝わらない」。

しんと静まり返るダンススタジオ。
汗をぬぐうダンサーたちの荒い息遣いだけが聞こえる中、高柳は言った。
「与えられた世界観を再現するのではなく、自分の世界を表現してほしい。」

一人ひとり、思い思いの表現があってこそ、
想像以上の作品が生まれるということなのだろう。

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森由里佳 19年9月8日放送


Mark-Strozier
ダンス バタフライ・エフェクト

今年で20周年を迎える、ジャズダンスサークル、慶應義塾大学SIG(シグ)。
その節目を記念する公演がある。

現役の大学生と卒業生が一緒に舞台に上がるこの公演のタイトルは、「バタフライ」。
一匹の蝶のはばたきが、
遠くの場所で大きな竜巻を起こすかもしれないという、
「バタフライ・エフェクト」と呼ばれる言葉に由来する。

小さな出会いや、少しの時間の積み重ねが、大きな奇跡を巻き起こす。
そんな希望を込め、およそ170人のダンサーたちが今日、
世代を超えて、ともにステージの上で舞い踊る。

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星合摩美 19年9月8日放送



ダンス ダンスの神様

ダンスの神様と呼ばれた男、フレッド・アステア。
5歳からダンスを習い始め、34歳でハリウッドデビュー。
脇役だったものの、見事なダンスシーンで一躍銀幕のスターに。
次々とヒットを飛ばし、ミュージカル映画全盛期の立役者となった。

晩年、アステアはテレビで見たある青年のダンスに感動。
すぐさま「すごいな!」と電話をかけた。

彼が見たダンスは「ムーンウォーク」
マイケルもまた、幼い頃からアステアの大ファンだったという。

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星合摩美 19年9月8日放送



ダンス 裸足のイザドラ

アメリカ生まれのイザドラ・ダンカンは幼い頃、古典舞踊を学んだ。

やがて彼女は古典の枠にとらわれないダンスを模索。
1900年パリへと渡り、最高芸術とされるバレエに対し、
「トューシューズやチュチュは窮屈だし、号令に合わせるレッスンは刑務所の囚人みたい」
と言い放ち、ギリシア風の衣装に裸足という姿で即興のダンスを披露。
ダンスに衝撃と革命をもたらした。

裸足のイザドラは「モダンダンスの母」と呼ばれている。

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