2020 年 6 月 6 日 のアーカイブ

佐藤延夫 20年6月6日放送



楽器の日  バンドネオン

ドイツで生まれた蛇腹楽器、
バンドネオン。
形はアコーディオンによく似ているが、
ピアノのような鍵盤はなく、
ボタンが71個並んでいる。
しかも配列は音階順ではないので、
同じボタンを押しても
蛇腹の具合で音色が変わってしまう。

演奏方法の難しさから、
「悪魔が発明した楽器」と呼ばれている。

しかしそのシャープな音色は、
悪魔というよりも、魔術師に近い。

今日6月6日は、楽器の日。
素敵な音楽に包まれたひとときを。

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佐藤延夫 20年6月6日放送



楽器の日  オンド・マルトノ

1920年、ロシアで発明された
世界初の電子楽器、テルミン。
その親戚のような楽器が、オンド・マルトノだ。
不可思議な音色はテルミンとあまり変わらないが、
最大の特徴は、正確な音階を出しやすいことにあった。

ロックとの相性がいいらしく、
数々の有名なロックバンドの楽曲にも用いられている。

今日6月6日は、楽器の日。
ひとつでもマスターした楽器があれば、
人生は、きっと豊かになる。

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佐藤延夫 20年6月6日放送



楽器の日  アルモニカ

アルモニカは、
1761年、アメリカで誕生した楽器だ。
グラス・ハープを応用したもので、
共鳴するガラスで音を奏でる。

パガニーニは「何たる天上的な声色」と喩え、
モーツァルトやベートーヴェンも、
この楽器を用いた曲をつくった。

発明したのは、政治家のベンジャミン・フランクリン。
彼は、こんな言葉を残している。

「他人に楽しみを与える者は、喜びを受け取ることになる。」

今日6月6日は、楽器の日。
素敵な音楽が与えてくれる楽しみは、計り知れない。

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佐藤延夫 20年6月6日放送



楽器の日  フォトプレイヤー

時代とともに、消えていく楽器がある。
フォトプレイヤーもそのひとつだろう。
サイレント映画全盛の時代、
音楽や効果音をその場でつけるために、
映画館で演奏された。
穴の空いた巻き取り式の紙をセットすると、
ピアノやパイプオルガンが自動で鳴り響く。
そのつくりは、オルゴールに似ている。
そのほか紐を引っ張ったりボタンを押したりすると
シンバルやカスタネット、チャイムなどが鳴る仕組みだ。

活躍できる場所を失ったフォトプレイヤーは、
展示用として何台か残るのみ。
楽器にも、運命がある。

今日6月6日は、楽器の日。
あなたの思い出の曲は、なんですか。

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佐藤延夫 20年6月6日放送



楽器の日  楽器じゃなくても

楽器と名のつくものだけが、楽器ではない。
ビリヤードの玉。
笑い袋。
バケツ。
塩化ビニールの管。
音の出るおもちゃ。
グラス。
鍋。
フライパン。
自転車。
野菜。

叩いた瞬間、吹いた瞬間、音が出れば、
それはもう立派な楽器だ。
R.E.M.、デヴィッド・ボウイ、キング・クリムゾン。
何人ものアーティストが、
楽器ではない楽器を使い、
新しい音楽を切り開いた。

今日6月6日は、楽器の日。
とりあえず目の前のものを叩いてみよう。

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