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小野麻利江 20年8月30日放送

モリッツィオ
冷たい麺の話  冷やし中華はじめました、の理由

冷やし中華 はじめました

夏に目にする、おなじみの貼り紙。
これを見ると、俄然夏を感じる、
という人も少なくないだろう。

しかしなぜ、冷やし中華にだけ
このような宣言があるのだろうか。

調べてみると、
中華料理店に来るお客さんは
同じメニューを繰り返し注文することが多いため
存在が忘れられないように。だとか、

他のメニューと比べて材料費も手間もかかるので、
なるべく売れてほしいから。
といった理由があるようだ。

日本の夏を、目でも舌でも彩ってくれる、冷たい麺。
あなたは今年、冷やし中華、はじめていますか?


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小野麻利江 20年8月30日放送

K14
冷たい麺の話  冷やし中華はじめました、のはじまり

冷やし中華 はじめました

夏に目にする、おなじみの貼り紙。

では、その冷やし中華のはじまりは
どこから?というと、
実は中国ではなく、日本生まれ。

東京の神保町発祥という説と
東北・仙台発祥という説が有名だが、
どちらも、昭和初期に親しまれはじめたようだ。

神保町のお店の冷やし中華は、
作家・池波正太郎が「上海焼きそば」と並んで
愛したメニューでもある。

あなたは今年、冷やし中華、はじめていますか?


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小野麻利江 20年6月28日放送


パフェの話  パフェとサンデー

今日6月28日は、パフェの日。

「パフェ」といえば、知っているようで知らないのが
「サンデー」との違い。

パフェの発祥はフランス。
「完全な」を意味する「パルフェ」が、日本で変化したもの。

一方、サンデーの発祥はアメリカ。

アイスクリームショップで毎週日曜に売られていたので
「サンデー」と呼ばれるようになり、
でも宗教的な理由から、商品のスペルは変えられた
という説や、

キリスト教の安息日にあたる日曜日に、
豪華なパフェを食べるのは良くないということで、
少しだけ質素なつくりのサンデーにした、という説がある。

そう聞くと確かに、
パフェは深めのグラスに入れられて、
フルーツやトッピングがたっぷり。

サンデーは、浅めのグラスに入れられて、
アイスクリームを中心に、シンプルなトッピングになっている。

今日はパフェの日。
でも今日は日曜、サンデーでもある。

あなたなら、どちらを食べますか?


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小野麻利江 20年5月31日放送


音楽の力 歌う国・イタリア

歌う国、イタリア。

古くからイタリア人は
「歌うこと」や「旋律をつくること」が得意だとされ、
西洋音楽の歴史の中で、
数多くの声楽曲を生み出してきた。

「グレゴリオ聖歌」などの聖歌を皮切りに、
中世の典礼劇、ラウダと呼ばれる宗教歌、
マドリガーレやバッラータ、カッチャと呼ばれる多声音楽、
近世に入って生まれたオペラ、
そして、カンタータ・・・

時代を経て音楽の様式は変わっても、
伝わりやすい歌詞と、流麗で抒情的な旋律。
この2つを愛する心が、失われることはなかった。

そして、2020年3月。
新型コロナウイルスの感染拡大で
イタリア全土が封鎖状態にある中、
ナポリやシエナで、
自宅に閉じ込められた住民が
窓から一斉に合唱する姿が報道された。
トリノでは、オペラ歌手が
ベランダからアリアを歌い上げる様子も話題になった。

歌う国、イタリア。
どんな状況にあっても、彼らは彼らの人生の中に、
美しい旋律が流れていることを忘れない。
さあ、音楽の力を、日々の力に。


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小野麻利江 20年4月26日放送


お風呂のはなし 「行水」の変化

桶やたらいにお湯や水をそそぎ、
それを浴びて身体を洗う、「行水(ぎょうずい)」。

この行水という言葉、
お釈迦様の教えが書かれた
『阿含経(あごんきょう)』の中では、
「食事が終わった後に、手で水を汲み、手や口を洗った」
という意味で使われており、

それが次第に、
「お経を読む前に、手や口をすすぐ」
「お参りの前に、水で身体を清める」など
いわば「みそぎ」の意味で使われるようになり
現在の意味になったそう。

でも今日は、26日、風呂の日。
「烏の行水」で済ませずに、
お家のお風呂を、ゆっくり楽しみましょう。


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小野麻利江 20年3月29日放送

Leeks ‘N’ Bounds
春野菜のはなし  「新」のつく春野菜

新じゃがに、新玉ねぎ。
春に出回るこれらの野菜は
水分を多く含み、柔らかい。
サラダなどの生食や、
軽く火を通して食べるのがおすすめだ。

一年を通して出回っている
じゃがいもや玉ねぎは、
貯蔵性を高めるために
十分に乾燥させてから出荷される。
しかし新じゃがや新玉ねぎは、
収穫時期の初期に出る「新物」を
貯蔵せずに出荷するため、
水分が多いというわけだ。

ちなみに、貯蔵して冬を越したじゃがいもは
「ひねじゃがいも」と呼ばれる。
「ひね」は「古くなったもの」「老成したもの」
という意味だ。
貯蔵することで糖分が増え、甘くなったひねじゃがいも。
「ひね」と言わずに「熟成」と呼びたい。


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小野麻利江 20年3月29日放送

yellow_bird_woodstock
春野菜のはなし  つくしで味わう春

桜が咲くよりも少し前に、
河原や土手に生えてくる「つくし」。

ハウス栽培などは殆どなく、
スーパーにはなかなか並ばない。
お散歩したり山歩きをした人だけが
手に入れることができる、春の味覚だ。

硬くて食べられない「袴(はかま)」の部分を
取り除き、水で洗う。
沸騰したお湯に入れて、水にさらしたら、
下処理完了。

佃煮、卵とじ、天ぷら。
春野菜ならではの苦味を楽しめるレシピにして、
さあ、春を召しあがれ。


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小野麻利江 20年1月26日放送


白のはなし  白いウサギにまつわる逸話

真っ白なウサギが出てくる夢が、
見た人に幸運をもたらす吉夢とされているように。

古今東西、「白い」ウサギが出てくる逸話は、
善きことの象徴であることが多い。

中世ヨーロッパの宗教画の中で
聖母マリアの足元に、ウサギが白い姿で描かれている場合、
ウサギが象徴する「色欲」に、
マリアの「純潔」が打ち勝つことを示している。

ブッダの教えに近いとされる「原始仏典」の中にも、
白ウサギとして生を受けたかつてのブッダが、
弱った聖者のために、みずから火の中に飛び込み
白ウサギの肉を食べさせた、という教えがある。

我が国で真っ先に思い浮かぶのは、「因幡の白兎」。
サメに体の皮を剥かれ、
真っ赤になって泣いているウサギに
真っ白な毛皮が戻る方法を教えた大国主命は、
美しい八上比売(やかみひめ)の心を射止めることができた。

新しい1年がはじまって、もうすぐ1ヶ月。
真っ白なウサギに出会った時のような素敵な予感に、
今年、あなたも出会えるといいですね。


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小野麻利江 19年12月29日放送

MO
年の瀬のはなし  俳人と年の暮れ

ちび墨と 我とありけり 年の暮

幸田露伴が詠んだ、年の瀬にまつわる一句。
1年の終わりを、静かに過ごす様子が目に浮かぶ。

しかし、この時期に家族親戚が
集まることも多い我が国。
露伴の句のように静謐な時間を
手に入れることは、中々に難しく。

夏目漱石の場合。
 やかましき 姑健なり 年の暮

尾崎紅葉の場合。
 癇癪よ 小言よ金よ 年の暮

服部嵐雪の場合。
 いづれもの 猫なで声に 年の暮 

そんな状況に置かれると、
もはや自分ひとりの手に負えず、
ままよ、とう気持ちになるもの。

小林一茶の場合。
 ともかくも あなたまかせの 年の暮

松尾芭蕉の場合。
 なりにけり なりのけりまで 年の暮

そんな年の暮の
人の心のあり方を、
正岡子規は、冷静でいて
どこかあたたかな眼差しで、
このように詠んでいる。

 人間を 笑ふが如し 年の暮

さて、令和元年も、そろそろ終わり。


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小野麻利江 19年11月24日放送


紅葉のはなし 紅葉狩りの由来

秋の終わり。
紅葉(こうよう)を見に出かけることを
「紅葉(もみじ)狩り」と言うのを、
聞いたことはありませんか。

これは、平安貴族が紅葉(こうよう)を見に行く時、
「狩りに行く」と、
同じく”山に入る行為”と掛けて
洒落で言ったのが、由来の一つだそう。

かつては、春のお花見を
「桜狩り」と言うこともあったそう。
でも今ではあまり使われず、
秋の風物詩だけに残る、
「狩り」という言葉。

秋の終わり。
落ちた紅葉(もみじ)を手にとって
狩りの成果を自慢し合ってみるのも、
乙なものかもしれません。



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