‘熊埜御堂由香’ タグのついている投稿

熊埜御堂由香 19年5月26日放送

puffyjet
Beautiful Harmony 幼老複合施設

宮崎駿監督の映画、崖の上のポニョ。
主人公の宗介は、老人ホーム「ひまわりの家」の
お隣りの保育園、「ひまわり園」に通う。
これは宮崎さんが、ずっと構想していた
理想郷、イーハトーブ町を映画の設定にしたという。

そんな宮崎さんの未来予測がいま、
「幼老複合施設」と呼ばれ現実になっている。
老人ホームと、保育園や小学生の学童保育を併設するような、
子どもと高齢者が一緒に過ごせる施設だ。
そこではさまざまな調和が生まれている。

仕事で、お母さんの帰りが遅くなる時には
おばあちゃんが面倒を見てくれる。
昔あそびを教えてくれたり、
時には厳しく叱ってくれることもある。

学校が終わり、子どもたちが「ただいま」と言って
ホームに入ってくるとみんなで「おかえり」と出迎える。
すると、いままで、家に帰りたいと落ち込んでいた
おじいちゃんの表情がガラッと明るくなる。

令和は英語でBeautiful Harmony。
少子高齢化をネガティブに捉える見方もある。
でも、光の当て方を変えれば、
みんなが協力して生きていく時代とも言える。
さぁ、和気藹々と。令和の時が流れますように。


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熊埜御堂由香 19年4月28日放送

chrissam42
平成よ、ありがとう。 「平成30年–2018年」

平成30年に日本の「来訪神」が
ユネスコ無形文化遺産に登録された。
秋田のなまはげのような、
家まで来訪する神様たちだ。
全国の同じような風習の10の神様が登録された。

一部の地域では、過疎化と少子高齢化で、訪問する家が激減。
若手の神もなかなか募れず、身に応える。
それでも、次の時代に繋ぎたい。
「泣く子はいないか?」
という暖かい見守りの視点。

平成よ、ありがとう。
いよいよ、令和へ。


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熊埜御堂由香 19年3月31日放送

cyber
畑のはなし 綾町の畑

ふるさと納税で全国の畑の味を
食卓で味わうチャンスもぐっと増えた。
そんな中、注目される街がある。
宮崎県綾町だ。
2008年のふるさと納税開始時には300万円だった
寄付金が、現在では10億円以上の金額が集まる。
それは単に豪華な返礼品に理由があるのではない。

綾町は有機農業に力を入れていて、全国各地から
多くの農業を志す人が移住してくる街なのだ。
そこで役所の人が企画した返礼品は、綾町へのご招待の旅だった。
畑を巡り、美味しいものを食べてもらう。
目的は寄付金額を集めることではなかった。
ただ、綾町を好きになってもらいたい。
そう思い企画して、本当にみんなが綾町を好きになった。

その土地、その産地ならではの
畑の恵みを味わうこと。
それは、まるで、
故郷がまたひとつふえたような
喜びを私たちに与えてくれる。


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熊埜御堂由香 19年3月31日放送


畑のはなし スマート農業

スマート農業と言われるロボット技術や
人工知能を活用した農業が広がりを見せている。
ドローンで無人で畑を点検したり農薬散布する。
人手と労力のかかる収穫をロボットが請け負うなど
すでに実用化されひとの手を大いに助けている。

高価な機材と専門的な知識がないと
始められなかった農業が、
手に届く価格の機材の登場や、
農業の知見がデータ化されることで、
若い人も始められるようになった。
結果的に、農業人口減少の中で、
自給率の確保を助けるいい循環を生んでいる。

そのテクノロジーは、人間の仕事を奪うのではない。
人間が営んできた、
農業という営みを未来へ繋ぐ相棒だ。


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熊埜御堂由香 19年2月24日放送

Stagiairec
雪のはなし 雪のカーニバル

ハルビン、札幌、ケベック。
寒い、寒い、この街では、世界三大雪まつりに数えられる
祭典が毎年開かれている。

中でも一番歴史が古いお祭りが
1894年にはじまった
カナダのケベックウェインターカーニバルだ。
暑い、暑い、リオのカーニバルや
ニューオリンズのマルディグラと
並んで、世界第3位のカーニバルとも呼ばれている。

こちらのお祭りは、
雪の彫像で来場者を楽しませることはもちろん、
住民たち自身が冬を陽気に楽しみ尽くすための年中行事。
世界遺産にも指定されている美しい街が
冬を楽しむアクティビティに溢れる。

犬ぞりレースに、カヌーレース、水着姿でのバレーボール大会など
200以上のイベントで盛り上がる。
トナカイやバッファローの串焼きに、
メープルシロップのバーも開かれ、
ケベックならではの冬の味を食べ歩く。
会期中は、郊外にアイスホテルが期間限定でオープンして、
来場者も極寒ステイを満喫できる。

街中が熱気に包まれるこのお祭りは、
ケベックの人の、生まれ育った場所に
舞い降りる雪への愛情がつまっている。


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熊埜御堂由香 19年1月27日放送

Teddy Song
お茶のはなし 茶柱の奇跡

縁起がいい茶柱が立った。
お茶の時間に稀に起こる奇跡だ。
実際、ここ最近、茶柱に出会った
経験をしたひとは少ないのではないだろうか。

それもそのはず、
まず、茶葉に入っているお茶の茎が
急須の網の目をかいくぐり、湯飲みに入ること
自体が珍しい。

さらに最近の急須は、その手前で
茎をストップさせる網の目の細かい茶こしがセット
されていることも多い。

さらに、背伸びしてちょっと高いお茶に手を
伸ばしても、茶柱は遠ざかる。

茶柱の縁起担ぎは、
駿河の茶商人が、質が劣る茎茶を売るための
セールストークだったという説がある。

贅沢なお茶ではなく、番茶や茎茶を家で飲む。
そんなありふれた日常に、茶柱が小さな幸せを呼び込む。
とても温かなジンクスだ。


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熊埜御堂由香 19年1月27日放送


お茶のはなし ボストン茶会事件

アメリカ独立戦争のきっかけは、
お茶が起こした争いだった。

1773年の「ボストン茶会事件」だ。
当時、イギリスの植民地だった北アメリカで、大流行の紅茶に
一方的な通告で税金がかかることになった。

植民地政策へ不満が募る中、
ボストン港に茶葉を積んだ東インド会社の貿易船が停泊した。
その船を「ボストン港をティー・ポットにする」と叫びながら、
急進派市民が襲撃し、茶箱を海へ投げ捨てた。

この事件は、紅茶の不買運動も引き起こした。
アメリカに、紅茶派よりもコーヒー派が
多いのはそのためだと言われる。
どちら派であっても、お茶には平和が似合う。
お茶を穏やかに味わえる幸せを、今日も感じよう。


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熊埜御堂由香 18年12月23日放送

181223-02
愛のことば 愛の教科書

1956年に出版されてから、
世界中で読み継がれている愛の教科書がある。
ドイツの哲学者、エーリッヒ・フロムの「愛するということ」。
愛とは、修練で身につける技術であるとフロムは説き、
「他者を愛する」能力を身につける方法が体系的に記されている。

フロムはこう問いかける。
人々が愛を軽く見ているわけではない。
それどころか誰もが愛に飢えている。
ところが、愛について学ばなければならないことがあると考えている
人はほとんどいない。

その上で、こんな厳しい言葉を投げかけてくる。
愛というものは簡単に浸れるような感情ではない。
真の意味で人を愛するには、
自分の人格を発達させ、全力で努力しなければならない。

つまり、大事なのは、
愛されること、愛を受け取ることばかり求めるのではなく、
愛すること、愛を与えることをまず考えること。

何度読み返しても難しいけれど、
クリスマスの直前に、
フロムの教科書をもう一度、復習してみようか。


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熊埜御堂由香 18年11月25日放送

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靴のはなし ブレア氏の高い靴

元イギリス首相のトニーブレアは
1997年の首相就任以来、定例の議会質疑応答で、いつも同じ靴をはいていた。
「安い靴は不経済だからね」と冗談交じりに語っていたそうだが、
その靴を18年間履き続けた。

さて、その靴のお値段は?
イギリスの老舗靴メーカー、チャーチでブレア氏が購入した当時は、
150ポンド、約3万7千円で売られていた革靴だそうだ。
今ではそのモデルは、約7万円で売られているという。

ブレアが履き続けることで靴の価値も上がったのだろうか。
いずれにせよ、一つの靴を大事に、大事に履き続ける。
その行為には、ブレア氏の素敵な生き方が宿っている。


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熊埜御堂由香 18年11月25日放送

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靴のはなし シューシャイナー井上源太郎

靴磨きは近頃では「シューシャイン」と呼ばれ、
2017年には靴磨きをするシューシャイナーの
技術を競う世界大会も行われている。

そんな靴磨きのステータスがピカピカに磨き上げられる前から、
「SHOE SHINE」という小さな靴磨きのお店を営む人がいる。
今年73歳になる井上源太郎さんだ。

今まで、歴代首相や、来日したビートルズやマイケル・ジクソンなど
名だたる著名人の靴を磨いてきた。戦後、ホテルのボーイ時代に将校たちの靴磨きを買って出たところ瞬く間に評判になった。

フランスの名門ブランド、ベルルッティにスカウトされ
専属の靴磨きアーティストとして、5年間活動したのちに、
2005年末に「SHOE SHINE」を開店した。

靴磨きは奥深いものじゃない、誰でもできる。
井上さんはそう語っている。
ただうまく磨けた時、お客さんの顔がパッと輝く、それが嬉しい。
だから今日も、世界で一番有名なシューシャイナーは店に立ち続ける。


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