中村直史 10年03月18日放送

1マーク・エイブラハムズ

イグノーベル賞/マーク・エイブラハムズ

ノーベル賞と同じノーベルの
名を持ちながら
全く権威のない賞がある。

その名を「イグノーベル賞」。
創設者、マーク・エイブラハムズ。

「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して贈られる賞だ。

権威がないといっても
あなどれない。
だって
世界で最も人を笑わせ、
考えさせてくれる研究って
気になるでしょう?

2アイヴァン・シュワブとフィリップ・メイ

イグノーベル賞/アイヴァン・シュワブとフィリップ・メイ

なぜリンゴは地上に落ちるのか?

万有引力を発見した
ニュートンのように
科学における発見は
「よくよく考えてみると不思議」
を解明することでなされてきた。

そう考えれば、
人々を笑わせ、考えさせてくれる研究
に与えられる「イグノーベル賞」も
すばらしい発見を後押ししている、と言える。

2006年、イグノーベル鳥類学賞。
受賞者はカリフォルニア大学の
アイヴァン・シュワブとフィリップ・メイ。

研究内容は
「なぜキツツキは頭痛を起こさないのか」
だった。

3井上大祐

イグノーベル賞/井上大祐

人々を笑わせ、
そして考えさせてくれる研究に
贈られる偉大な賞
イグノーベル賞。

2004年には
日本人が「イグノーベル平和賞」を受賞した。

その人は、
カラオケの発明者
井上大祐(いのうえ だいすけ)さん。

授賞理由は、
「他人の上手くもない歌を聞かなければならないことで養われる寛容な気持ち」
を世界中に根づかせたこと。

受賞会場の観客はスタンディングオベーションで
井上さんを称えたが、本人はいたって謙虚で。


 僕へのスタンディングオベーションじゃなくて、カラオケに対してやと思いますよ。

井上さん、
受賞スピーチの後には
ちゃっかり歌も披露した。

4ジャック・シラク

イグノーベル賞/ジャック・シラク

人々を笑わせ、
考えさせてくれる研究に
与えられる「イグノーベル賞」。

1996年、その平和賞は
フランスのジャック・シラク元大統領に
贈られた。

受賞理由は、
広島への原爆投下から
50周年にあたる年に、
半年で6回もの核実験を行ったこと。

ときに強烈な皮肉を込めるのも
イグノーベル賞のやり方。

5アストルフォ・ゴメス・デ・メロ・アラウージョ<br /> ジョゼ・カルロス・マルセリーノ

イグノーベル賞/アストルフォ・ゴメス・デ・メロ・アラウージョ
ジョゼ・カルロス・マルセリーノ


世界の歴史は
アルマジロによって
書きかえられている。

そんなバカな、
とも言えない話らしい。

ブラジルはサンパウロ大学の
アストルフォ・ゴメス・デ・メロ・アラウージョと
ジョゼ・カルロス・マルセリーノのふたりは
アルマジロの活動が遺跡発掘現場において
いかに遺物の順序を滅茶苦茶にするか、
またそのことで
どのように人類の歴史が書き変えられてしまうか
を調査した。

この功績により、
2008年、イグノーベル考古学賞を受賞。

あなたが知っている
世界の歴史にも
あのノソノソした生き物が
関与している。

そう考えたらワクワクしませんか。



6渡辺茂・坂本淳子・脇田真清

イグノーベル賞/渡辺茂・坂本淳子・脇田真清

人々を笑わせ、
考えさせてくれる研究に
与えられる「イグノーベル賞」。

受賞した研究の数々を
「バカバカしい」と一蹴する人もいるけれど・・・

1995年のイグノーベル心理学賞を
受賞した渡辺茂・坂本淳子・脇田真清さんの授賞理由は

「ピカソとモネの絵画を見分けられるようにハトを訓練し、成功したことについて」

もしかすると
人間の、鳥に対する見方さえ
変えてしまうような
すごい話。

7中松義郎

イグノーベル賞/中松義郎

突拍子もない研究に
エールを送りつづける
イグノーベル賞。

突拍子もないといえば、
代名詞みたいな日本人がいます。
ドクター中松こと、中松義郎。

と思ったら
やっぱり受賞していました。

2005年、イグノーベル栄養学賞。

「34年間、自分の食事を欠かさず撮影し、
食べたものが脳の働きや体調に与える影響を
分析し続けたこと」に対して。

・・・恐れ入ります。

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