2010 年 のアーカイブ

五島のはなし(99)

後輩のコピーライター
三國さんから聞いたのだが、
なんとこのたび
コンビニエンスストア「スリーエフ」のおにぎりが
「五島灘の塩、使用」になったらしい。

みなさん、いま
おにぎりを食べるならスリーエフですよ。

「塩でこんなにおにぎりが変わるのか!」
「いままで食べていたおにぎりは何だったんだ!」

そんな声がスリーエフに寄せられている、
かどうかは知らない。

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中村組・三島邦彦 参戦

三島邦彦くんは五島の出身です。
中村直史組長のもと、五島のイメージアップに
邁進していただきたいです(玉子)
(あ、原稿もね)
下の写真はいつの頃か知らねど三島くんの写真です。

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古田組・坂本仁 参戦

上の写真は2005年カンヌヤングクリエイティブコンペティション
応募作品です。

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Vision の新メンバー登場

写真がないのが残念ですが
6月からチームVisionに2名加わりました。

古田チームに坂本仁くん。
それから、中村直史くんが後輩の三島邦彦くんを加えて
中村直史チームをつくりました。
こちらは「中村直史チーム」と呼ぼうか
「五島チーム」と呼ぶべきか悩ましいところです。

よろしくお願いいたします(玉子)

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五島のはなし(98)

五島の義母からあれやこれや送ってきました。
五島のタコ、ウニ、イカ、ヒラス。
よく東京の魚はおいしくない、という人がいますが
僕はそんなことぜんぜん思わず、
いつも美味しくいただいてますが
こうやって五島から送ってきたものをたべると
「やっぱ五島の魚はうまい!」と思います。

ちなみに「ヒラス」というのは
一般的には「ヒラマサ」と呼ばれるブリに似た高級魚です。
味はブリよりもたんぱくで、歯ごたえがしっかりしています。
お刺身でいただきましたが、さすがにうまい。

けっこう量があったので、
残った分はヅケにしてお茶漬けで食べました。
ちなみにこのヅケ茶漬け、五島では一般的です。
魚の種類に関わらず、たいていおいしくつくれます。
夕食の刺身が残ったら、パッとつくれるので試してみてください。

僕んちの場合は、
余った刺身を、醤油+酒とみりん少々の中につけこみ、
さらにスリごまをたっぷり加える。
これを一晩冷蔵庫で寝かせます。

で、次の日、あつあつのごはんに、
4,5切れのせてお好みでワサビものせ、
そこに熱々の緑茶をたっぷりそそぎます。
すぐ食べてもよいのですが、ここで茶碗にふたをして
1分くらい待ってから食べるとより美味しいと思います。

ヒラスのヅケ茶漬け

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中村直史 10年05月23日放送



えらい人はいいこと言う/アンリ・ド・レニエ

人生のすべてにおいて、
ものを言うのは経験だ。

そう思っていたら、
遠くフランスから反対意見が聞こえてきた。

「燃え上る青春」を書いた
フランスの小説家、アンリ・ド・レニエは言う。


 恋には経験というものはない。
 なぜならその時にはもう恋していないのだから。

恋に落ちるたび初心者に戻ってしまうなんて
困ったものだ。



えらい人はいいこと言う/タヒチ人

座右の銘は何ですか?
と聞かれて
即座に答えられる人を尊敬してしまう。
それが立派な言葉だとなおさら。

でも
座右の銘が
とっても力が抜けてる
という人のほうが
友だちになれそう、とも思う。

たとえば私の友人の
座右の銘は、


 アイタ・ペアペア

タヒチ人がよく言う、
「気楽にやろうよ」。
という意味の言葉らしい。

毎日いろいろありますね。
でもまあ、アイタ・ペアペアってことで。



えらい人はいいこと言う/亀倉雄策

パソコンから目線をそらし
ふとまわりを見渡してみる。

壁、柱、CD、本、文具。

視界のすべては人工物で
人工物とはつまりすべてデザインされたものだ
と気づく。

目に映るものすべてのデザインが、
人を幸せにするほどステキならば
今日という一日も
ずいぶん変わるんじゃないか。

東京オリンピックの
ポスターをつくったことで知られる
デザイナー、亀倉雄策。

彼はそんなデザインに関する考えを
追求した人だった。


 デザインとは明るい生活の歌でなくてはならない。

同感です。
だって、人生は、
明るい生活の歌に満ちていたほうがいい。



えらい人はいいこと言う/マザー・テレサ

マザー・テレサ。

・・・いま、その名前を聞いて
どんな姿を思い浮かべましたか?

貧しい人々に手を
差し伸べている姿
ではありませんでしたか?

でも、マザー・テレサが
その人々を貧しいと思っていたかどうかは疑問。
彼女にとって貧困とは別のことだった。


 ほほえみ ふれあいを
忘れた人がいます。
 これはとても大きな貧困です。



えらい人はいいこと言う/小津安二郎

電車に乗って中づりを眺めるだけで
情報がどっと流れ込んでくる。

お金を儲けろ
生き方を変えろ
キレイになれ
そのままの自分でいろ
これを飲め
これを買え

通勤先の駅につくころには
情報が多すぎて
何をどうすべきか
よくわからなくなっている。

そんなときは、
小津安二郎の映画を思い出してみる。
落ち着きたいときには
彼の映画を思い出すようにしているのだ。

小津さんは言った。


 どうでもよいことは流行に従い、
 重大なことは道徳に従い、
 芸術のことは自分に従う

流されたってかまわないのだ。
大事なことで流されなければそれでよい。



えらい人はいいこと言う/曙太郎

彼がマットに沈む姿を何度見たことか。
どうせ、負けるだろう。
やめとけばいいのに。
と思う。

でも彼が、自身のことをそんな風に
見ていたことはないらしい。

曙太郎。
関取時代のことを振り返り、こう言った。


 全勝優勝は一度もなかった。
 いつも、序盤戦で土を付けられた。
 それでも、そこからガタガタ崩れることなく、
 気持ちを入れ直して優勝をつかんできた。
 それが、私の誇りだ。

これから彼を応援するときは、
きっと自分を応援するような気持ちで応援すると思う。

がんばれ、曙。



えらい人はいいこと言う/アインシュタイン

いやなニュースを聞いた。
いやなニュースを何種類も聞いた。
そんな日は人間が嫌いになりそうになる。

「でも」とアインシュタインは言う。


 人間性について絶望してはいけません。
 なぜなら、私たちは人間なのですから。

アインシュタインは
人生の定理も
見つけたのかもしれない。


えらい人はいいこと言う/モニカ・ボールドウィン

まいにちのことが
ちょっと憂鬱になる、
そんなとき
言葉に出会い、
何かがパッと変わることがある。

だれかが、
私の状況を見越して
わざわざ言葉を用意していたかのように。

たとえば、こんな言葉。


 朝目覚めるときが二十四時間のうち最も素晴らしい、
 といつも思います。
 どんなに疲れ切って、やるせなくても、
 きっと何かが起こるに違いないと思えるからです。
 絶対といってもいいくらい何も起こらないんですが、
 それでも、ちっとも構いません。
 絶対に起こらないとは言えませんから。

イギリスの作家
モニカ・ボールドウィンが残した言葉です。

それでは、おやすみなさい。
そして、よい目覚めを。

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宮田知明 10年05月22日放送


アーサー・コナン・ドイル

シャーロックホームズの産みの親、
アーサー・コナン・ドイル。

彼は推理小説を書く傍ら、
ロンドンで眼科専門医として診療所を開いていた。

その難しいかけもちを可能にできたワケ。
それはコナンドイル自身ではなく、
ホームズが語っていた。

 ワトソン君。君はただ眼で見るだけで、
 観察ということをしない。
 見るのと観察するのでは大違いなんだぜ。

なるほど、探偵と医者には、そんな共通点が。
彼は、現実社会においても、その観察眼を駆使して、
二人の被疑者の冤罪を晴らすことに貢献した。

今日は、ホームズの父、コナンドイルの誕生日です。


小峰元

小峰元「アルキメデスは手を汚さない」
青春推理小説という、ミステリーの新しいジャンルは、
この本から始まったと言っても過言ではない。

ただの謎解きではない、青春推理小説。
若いっていいな、そんな言葉では表せない、
青春という時代のもつ魅力は、
登場人物のこんな言葉に集約されている。

 いいかい?いまの日本で、知能指数が一番高いのは、
 われわれ高校二年生なんだぜ。
 ノーベル物理学賞の受賞者だって、万葉集を読ませれば
 君たちほどの学力があるかどうか怪しいものさ。

高校生のみなさん、人生でいちばん知能指数の高い今を、
大事に使っていますか?


宮部みゆき

ミステリー作家、宮部みゆきは、
もともとは速記者だった。

対談や講演などの発言内容を、
早く正確に記号で筆者して、
元のきちんとした言葉にする仕事。

彼女はそこで文章を伝わるように書く、
ということを覚えた。
そして好きなミステリーを読んでるうちに、
ちょっと書いてみたくなった、
というのがきっかけ。

どんな仕事も、何か別の
すごい仕事の入り口になっていることがある。
そう、きっと、あなたの仕事も。


東野圭吾

東野圭吾の「新参者」
そのストーリーは、
そのまま彼の歩いた道でもある。

人形町を舞台にすることは決めていた。
ただ、何を書くかは決めていなかった。

その日、人形町は暑かった。
喫茶店で、街を行き交うサラリーマンを眺めながら、
第一話、煎餅屋の娘の話が作られていった。

 ひとりの人間を描こうとすると
 そばにいる人々の姿も描かざるを得なくなった。
 そうしてドラマが繋がっていった。

東野圭吾がこの小説について語っていることを要約すると
シャーロック・ホームズの言葉に限りなく近づく。

 ワトソン君、ただ見ることと観察することは大違いだぜ


湊かなえ

才能。
英語に訳すと、GIFT。
つまり「天からの贈り物」

2009年の本屋大賞をデビュー作「告白」で受賞し、
その才能でミステリー界に彗星のように現れた、湊かなえ。

でも彼女に言わせると・・・

 才能とは、天からの贈り物ではなく、
 期間限定で貸し出されるものだ。

はた目にすごい才能を持ってる人ほど、
陰で努力をしてるのは、言うまでもないこと。
彼女も天からの贈り物を返却する前に、
とことん使い尽くすだろう。


西村京太郎

「それだけは勘弁してください。」

国家公務員として11年働き、
上司から係長にしてやると言われたときの
西村京太郎の言葉。

権威的な官僚生活に嫌気がさし、
そこから数年間は、私立探偵やトラックの運転手、
警備員などの仕事をしながら小説家を目指した。

トラベルミステリーの第一人者、西村京太郎は言う。

 「人間、なんとかなるサって開き直ることがないとね」


名探偵コナン

体は子ども、頭脳は大人。
コナン・ドイルとエドガー・アラン・ポーの名前から生まれた
漫画の主人公、名探偵コナン。
彼は平成のシャーロック・ホームズをめざして
日々、事件と取り組んでいる。

名探偵コナンシリーズの魅力のひとつは
セリフらしい。
名言集をコレクションしている人までいる。
そのいくつかを抜き出してみよう。

 人が人を助けるのに論理的思考は存在しねえだろ。

 真実はいつもたったひとつしかねーんだからな

 逃げるなよ、自分の運命から

 Fear of death is worse than death itself

 世の中には謎のままにしておいた方がいいこともある。

そして、漫画の第一巻ではこんなことを宣言している。
 なりたいんだ! 平成のシャーロック・ホームズにな!

がんばれ、コナン。

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薄景子 10年05月16日放送



走る人 小出義男監督

走ることが、好きで好きでたまらなかった。
高校卒業後、農業の道を歩んだものの、
マラソンへの思いは断ちきれず。
苦学の末、走りつづけるために大学に入った。

小出義男。
その名は、陸上選手としてよりも
高橋尚子や有森裕子をメダリストに育て上げた
名監督として知られる。

選手をのばす言葉を知り尽くした小出監督には、
こんな名言がある。


 牛乳を飲む人より牛乳を配る人のほうがよっぽど丈夫だ。

薬やサプリメントに頼るより、
移りかわる空の下を走ることで
健康を手にいれる人をふやしたい。

小出監督が夢みた「銀座マラソン」は
のちに都知事によって「東京マラソン」として実現した。



走る人 間寛平

マラソンとヨットで
地球を一周する、アースマラソン。
この、人類初のとてつもない試みに、
ひとりのコメディアンがチャレンジしている。

寛平ちゃんこと、間寛平、60歳。

心臓疾患を克服するために走りはじめ、
陸上選手並みの強靭な心臓を手にいれた。
世界中のマラソン大会に出場すること70回以上。
いまや3万6千kmの地球一周をめざす男だ。

しかしスタートから約1年、トルコで癌が判明する。
治療しながらマラソンは継続できる、と医師に告げられ、
「めっちゃ嬉しい」と語った寛平ちゃん。

その後、このアースマラソンを必ず完走するために
2か月間治療に専念することを決意。
現在アメリカで療養にはげんでいる。

そんな寛平ちゃんの言葉は、
いつも前を向いている。


 走らんでも、毎日、歩けばいい。

きのうより、気持ちが1㎜でも前進していれば
いつかゴールにたどり着く。

天性のボケでお茶の間を笑わせた一芸人は
いま、自分と地球と向き合うことで
日本に勇気を送りつづけている。

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熊埜御堂由香 10年05月16日放送



走る人 谷口浩美


 「こけちゃいましたぁ。」

彼の笑顔に、
日本中のお茶の間が、ほんわかした。
1991年の世界陸上、金メダリスト谷口浩美。
翌年のバルセロナ五輪で、転倒する。
20人抜きを見せるが結果は8位。

くやしさも、あったはず。でも笑った。
谷口は現在も、マラソン界で、
日本人男子として、唯一の金メダリスト。

彼は言った。


 踏まれても踏まれても、雑草のごとく。

ずっこけた笑顔は、谷口の強さの証にちがいない。



走る人 鬼塚喜八郎

昭和26年、夏。ひらめきは、
キュウリとタコの酢の物からもたらされた。

鬼塚喜八郎。
シューズブランド
オニツカタイガーの創始者だ。

タコの足の吸盤にヒントを得た靴底の
鬼塚式バスケットシューズを考案。
全国を営業して走り回り、ブランドを育てていった。

やがて、東京オリンピックのときには
オニヅカタイガーのスポーツシューズを履いた選手が
計46個のメダルを獲得し
オニヅカの名前はさらに高まった。

彼は言った


 「持てる力を一点に集中させれば、必ず穴があく。」

突破していくひとは、迷わずに走り続けられるひと。

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石橋涼子 10年05月16日放送



走る人 ジョイス・キャロル・オーツ

小説家とは、
酒とたばこを好み、不摂生で、破滅的。

なんてイメージは古臭いけど、
毎日ジョギングを欠かさない小説家、
というのも、ちょっと意外だ。

書くことと、走ることをこよなく愛する女流作家、
ジョイス・キャロル・オーツは、こう語る。


 静かにきちんと仕事をしている人のことは
 あまりニュースにはならない

確かにそうでした。



走る人 今井譲二

年間36試合に出場、打席数はゼロ。
というふしぎな記録を持つ野球選手をご存知だろうか。

今井譲二。

彼のポジションは、代走。
仕事は、ピッチャーから盗塁を奪うこと。
打たず、守らず、ただ、走ることを極めた野球選手。

投手のビデオを集めて研究し、
あらゆる投球の瞬間のクセを覚えた。
ピッチャーは、今井が走る、と分かっていても
彼を止められなかったという。

試合の終盤、彼の名前が呼ばれると、
大人も子どもも、バッターボックスよりも
片足を塁に乗せた今井の方が気になった。

ある人は、彼をこう評した。


 箸にも棒にも引っかからない打撃と、
 ひたすらに速い足を持っている。

それは今井にとって、最高のホメ言葉。



走る人 あるトラック運転手

早朝の高速道路。
前を走る長距離トラックを見ると、
荷台にこう書かれていた。


 最大積載量、女房子どもが食えるだけ

あなたの仕事や、恋愛や、生活は、
重量オーバーになっていませんか?

何のために走り続けるのかを思い出すために
ときどき立ち止まるのも悪くない。

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