2012 年 のアーカイブ

小野麻利江 12年11月04日放送


yoppy
空のはなし メキシコの青い空

10月26日。
サッカーワールドカップメキシコ大会
アジア最終予選 「日本対韓国」の初戦。

このタイトルマッチに日本が勝てば、
長年の悲願、ワールドカップ出場が決まる。
その期待感を、
アナウンサーの山本浩はこう実況した。

東京千駄ヶ谷の国立競技場の曇り空の向こうに、
メキシコの青い空が近づいてきているような気がします。

夢は惜しくも潰えたが、
この一戦が、日本サッカー界の発展に
大きな影響を与えた。

ヒトは空に希望を見る。
その希望が、エネルギーになる。

topへ

茂木彩海 12年11月04日放送



空のはなし オウムの空

空を飛ぶ鳥を見ると、つい思い出す。
ライト兄弟の兄、ウィルバー・ライトの言葉。

 言葉をしゃべる鳥はオウムしか知らない。
 オウムはあまり高く飛べない。


言葉を忘れて、頭をからっぽにして、ただ風に身を任せてみる。
そんな時、わたしたちはいちばん空に近いのかもしれない。

topへ

薄景子 12年11月04日放送


Bill Liao
空のはなし B-Pの空

ボーイスカウト・ガールスカウトの生みの父、
ロバート・ベーデン-ポウエル男爵。

イギリスの英雄として称えられた彼も、
少年少女にとっては野外の英雄。
空の下では、名前の頭文字をとって
B-P(ビーピー)と呼び親しまれた。

彼は子どもたちを夢中にさせる
冒険やひみつを次々と生み出し
楽しみながら生きる力を育てるスカウト活動を広めていく。

世界中が第二次世界大戦にむけてひた走った暗雲の時代も、
B-Pは、他人を幸福にしなければ人は幸福になれないことを
子どもたちに伝えつづけた。

そんなB-Pが残した言葉。

 真っ黒な雲を見ても、
 その後ろに明るい空のあることを
 忘れないようにしよう。

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送



ムーミン谷の住人たち1

ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンは、
フィンランドの首都、ヘルシンキで生まれた。

父親は彫刻家、母親は画家という芸術一家。
小さいころから、ひとりで絵を描いては、
それにお話をつけて遊んでいたという。

ある日、弟とケンカし、トイレの壁紙に落書きをした。
タイトルは、「ものすごくみっともない小さな怒った顔」。

それがムーミントロールのルーツだと言われている。

昔、誰の心の中にも住んでいた小さな妖精の姿を、
彼女は忘れなかった。

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送



ムーミン谷の住人たち2

ムーミンは、世界中で読まれている、子ども向けの作品だ。

ひとりでいることの大切さや、
夜は決して怖くないこと、
世の中は不条理で満ちている、
そんなことを感覚的に教えてくれた。

「ムーミン谷の冬」に登場する、おしゃまさんは語る。

  ものごとってものは、みんなとても曖昧なものよ。
  まさにそのことが私を安心させるんだけれどもね。

その意味がしっかりとわかるころ、
私たちは、一人前の大人になっている。

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送


t d
ムーミン谷の住人たち3

いつもせっせと働いて、人の世話が大好き。

ムーミンのお話に登場するムーミンママのモデルは、
作者トーベ・ヤンソンのお母さんだと言われている。

自慢のシルクハットをかぶり、海と冒険を好む。

ムーミンパパは、トーベのお父さんがモデルだ。

そしてフィンランドの長く冷たい冬が、
ムーミン谷という舞台をつくった。

ムーミンは、不思議な世界に暮らす、森の妖精たちの物語。
でもその中身は、トーベの体験が紡ぎ出したものだった。

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送



ムーミン谷の住人たち4

フィンランド湾には、大小さまざま、
何万もの島が浮かんでいる。
ここがムーミンの作者、トーベ・ヤンソンの遊び場だった。

幼いころは、毎年、家族みんなでやってきて、ひと夏を過ごした。
大人になると、小さな島に自分の小屋を建てた。

彼女の住処は、クルーヴ・ハル島。
水道も電気もガスもない、ただ海だけ広がる場所がアトリエになった。

それにしても、なぜ、島なのか。
理由は、「きっちり限られた場所だから」。
トーベは語る。

  ここは自分の世界であり、
  すべてをひとりで見渡すことができるし、
  細かいことまで知りつくしていられる。
  それに、海に守られて
  望めば、海で全世界へとつながっている。

一周するのに10分もかからない島。
それがムーミンの舞台、ムーミン谷そのものかもしれない。

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送


esaskar
ムーミン谷の住人たち5

トーベ・ヤンソンの童話「ムーミン」に登場する、スナフキン。

自由と孤独をこよなく愛する風来坊で、
ひとり気ままにテント暮らしをしている。

大人にもスナフキンのファンが多いのは、
その風貌と、心に響く言葉を持っているから。

  誰かを崇拝しすぎると、本当の自由は得られないんだよ

スナフキンのように生きてみたいけど、
今さらどうにもならない、とお考えの皆さん。
彼はこうも言っています。

  おだやかな人生なんて、あるわけがないですよ

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送



ムーミン谷の住人たち6

世界中で読まれている童話「ムーミン」。
その正体は、カバではなく、
北欧の民話に登場する森の生き物、トロールだ。

日常生活で、ふっと物がなくなったとき、
今でも北欧の人々は「トロールのいたずらだ」と言う。

作者のトーベ・ヤンソンは、
毛むくじゃらで醜い怪物を、愛くるしいキャラクターに変えてみせた。

topへ

佐藤延夫 12年11月03日放送



ムーミン谷の住人たち7

ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンは、
生涯独身だった。
しかし、ひとりぼっちではなく、
親友のグラフィックアーティスト、
トゥーリッキ・ピエティラと一緒に過ごした。
人里離れた、小さな島のアトリエで。

ふたりが暮らした小屋には、
トーベたちがいない間も、鍵がかけられていなかったそうだ。
船乗りが嵐から身を守れるように、
通りすがりの人がコーヒーを飲めるように、
その扉はいつも開けられていた。

まるで、ムーミン谷でいつもたくさんの人を迎え入れる
ムーミン屋敷のように。

  秋になると、旅に出るものと、
  のこるものとにわかれます。
  いつだって、そうでした。
  めいめいの、すきずきでいいんです。

ムーミンのお話の中に、こんなセリフがあった。
この物語は、誰かを静かに、あたたかく見守るトーベの優しさで溢れている。

topへ


login