佐藤延夫 14年7月5日放送

140705-04

ふたつめの人生  平賀源内

江戸時代の発明家、といえば
まず思い浮かぶのは、平賀源内だ。

13歳のころから本草学や儒教を学び、
25歳で長崎に遊学し、珍しい舶来品を目の当たりにした。
そして有名なエレキテルの発明、
土用の丑の日に鰻を食べる、という
広告プランナーのようなことまでやってのけた。

ここまでが、華やかな最初の人生だとすると、
第二の人生は、決して幸せではなかったようだ。

秩父で金山を採掘するも失敗。
炭焼き事業、焼き物、毛織物事業なども、ことごとく外れ、
晩年は殺人容疑で投獄されたうえ、一年後に病死してしまう。
亡くなる数年前に、こんな句を残した。

  功ならず 名ばかり逐いて 年暮れぬ

器用な人ほど、人生は難しそうだ。

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