道山智之 14年7月12日放送

140712-04

北原白秋 4

詩人、北原白秋。
「赤い鳥」や「コドモノクニ」など多くの雑誌で、
投稿されてくる詩の選評を担当した。

作家・新美南吉も「赤い鳥」に投稿して来たひとり。
代用教員をしていた18才のときに書いた童謡「窓」が
白秋に選ばれる。
その後「ごんぎつね」などの名作を書いた南吉のスタートラインとなった。

今年2月に旅立った詩人、まど・みちおも、
公務員だった25才のときに「コドモノクニ」に投稿し、
白秋が特選にした。
その後「ぞうさん」「ふしぎなポケット」などの
名曲をつくった詩人の才能は、ここに初めて見出された。

白秋はほかにも、萩原朔太郎や室生犀星を世に送り出し、
たくさんの一般の子どもたちの作品を丁寧に見て、
よいところをほめたたえた。

蛍とすずめ、そして子どもの無垢な心を愛した詩人、
北原白秋。
彼のやさしいまなざしは、多くの門下生に受けつがれ、
その歌をうたう今の子どもたちにも、きっとつながっている。
純粋であることの尊さを信じる気持ちは、
今の私たちの心のなかのどこかにも、生きている。

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