2015 年 4 月 4 日 のアーカイブ

佐藤延夫 15年4月4日放送

150404-01
まあぽん
空海と桜

真言宗の教えを広めるため、東北地方を巡っていた空海。
岩手山が間近に見える場所で農民たちに説法を始めた。
その後、空海は村人の用意した握り飯を食べて休むと
ここに来た記念として、
桜の枝でつくった杖を地面に突き刺した。
杖はすぐに芽を出し、村人たちは大切に育てたそうだ。

そんな伝説の残る桜は、
岩手県雫石に行けば会える。
その名を、七つ田の弘法桜という。

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佐藤延夫 15年4月4日放送

150404-02

謙信と桜

越後の春日山城を本拠としていた上杉謙信は、
ひとたび武田氏や北条氏の軍勢が近づくと
手勢を従えて出兵し、激しい戦闘を繰り返した。

初めて群馬の地、相俣(あいまた)を訪れた際、
謙信は手にした桜の枝を逆さに地面に刺し、
「この枝が芽吹けば幸先良し」と
自らの運命を占ったという。

群馬県の天然記念物にも指定されている桜、
謙信の逆さ桜は、赤谷湖のほとりに
悠然とそびえ立っている。

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佐藤延夫 15年4月4日放送

150404-03
mimin☆
又兵衛と桜

大坂夏の陣に出陣した後藤又兵衛は、
乱戦の中で討ち死にしたというのが通説だが
実は、ひとり落ち延びていた。
そんな伝説が残っている。
頭を丸め僧侶となり、
奈良のとある村で余生を送る又兵衛は
桜を慈しみ、我が子のように大切に育てたそうだ。
後藤家の屋敷跡に今でも残るのは、
樹齢300年を超える枝垂れ桜。

奈良県宇陀市にあるこの老木は、
又兵衛桜と呼ばれ、
毎年、多くの観光客が訪れている。

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佐藤延夫 15年4月4日放送

150404-04
いなぴょん
政宗と桜

わずか23歳で奥州を制覇した伊達政宗。
初陣を飾ったのは、弱冠15歳のときだった。
戦いには多くの家臣が付き添ったが
戦況は芳しくなく、
たったひとりの家来と敗走する羽目になる。
そして辿り着いたのが、桜の巨木の前だった。
大きな桜の根元には空洞があり、
中に潜み身を隠して敵の目をかわし
九死に一生を得たという。
のちに大名にまで出世した政宗は、
このときの恩を忘れず
家臣を遣わし、桜の保護にあたらせたそうだ。

山形県長井市に立つ草岡の大明神桜は
樹齢1200年。
歴史を一身に背負う風格を持っている。

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