石橋涼子 18年1月28日放送

180128-03
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鍋の話 大人のためのどぜう鍋

江戸時代から庶民に親しまれてきた鍋といえば、
どじょう鍋がある。
うなぎ一匹、どじょう一匹
という古い言葉があるように、どじょうの小さなあの体には
うなぎ一匹に匹敵する栄養が詰まっているらしい。

鍋料理として確立したのは、1800年代、
11代将軍徳川家斉のころだ。
どじょうを捌いて煮込み、卵でとじたものが柳川鍋。
どじょうを酒に漬けて酔わせてからまるごと煮込むのが、
どじょう鍋。

どじょう鍋を考案したのは、浅草にある
駒形どぜう(読みはどじょう)の店主・越後屋助七で、
彼は「ど、じ、よ、う」の4文字が正しい仮名遣いのところ
「ど、ぜ、う」の3文字にしたことでも知られている。
4文字は縁起が悪いから、というのが理由だ。
そのおかげか店は繁盛し、他の店ものれんや看板に
「どぜう」と書くようになったという。

作家の池波正太郎は、どぜう鍋を食べに
数えきれないほど通ったと言うが、
初めて食べたときのことはこう振り返っている。

 何か一人前の大人になったようで、いい気分だったのである

初めてだと戸惑う人も多い見た目のどぜう鍋だが、
大人の料理だと考えると、一層魅力的に見える。

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