Photo by gsiener
美しい村 ソーリオ
その村を、「天国への入り口」と呼んだのは、
イタリアの画家、ジョヴァンニ・セガンティーニだ。
スイス東南部、マローヤ峠から続くブレガリアの谷。
その奥にある小さな村、ソーリオ。
険しい山々に囲まれた隠れ里には、
石葺き屋根の家が並ぶ。
このあたりは古くから栗を主食にしてきた地域で、
あたりにはヨーロッパ最大級の栗林が広がっている。
ちょうど今の季節は、
栗粉でつくったパンやパスタなど、
採れたての栗料理が楽しめるそうだ。
この秋、癒しの旅へ。
2018 年 10 月 6 日 のアーカイブ
佐藤延夫 18年10月6日放送
佐藤延夫 18年10月6日放送
Photo by mariusz kluzniak
美しい村 レーヌ
ノルウェーで最も美しい村と言われる、レーヌ。
ロフォーテン諸島にある人口300人ほどの小さな村だ。
氷河によって侵食されたフィヨルドが、
絶景をつくりだす。
水面に映るレーヌブリンゲン山、
そしてカラフルなコテージに目を奪われる。
もしも冬に訪れたとき、
オーロラを眺めることができたら、
それは、世界で最も美しい景色かもしれない。
佐藤延夫 18年10月6日放送
Photo by Saffron Blaze
美しい村 バイブリー
19世紀イギリスの詩人ウィリアム・モリスが、
「イギリスで最も美しい村」と称えたのは、
コッツウォルズの中央に位置する村、バイブリーだ。
有名なアーリントン・ロウは、
羊毛の生産地として栄えた14世紀ごろ、
修道院のウール倉庫として建てられたものだ。
17世紀になるとコテージに改築され、
今でも村人が暮らしているという。
秋の夕暮れ。
蜂蜜色の家々にオレンジ色の夕陽があたる瞬間、
多くの人が息を飲むことだろう。
佐藤延夫 18年10月6日放送
Photo by Koocheekoo
美しい村 サン・ポール・ド・ヴァンス
フランス、プロヴァンス地方の山間にある
芸術に愛された村、サン・ポール・ド・ヴァンス。
のどかな村というよりも、
堅牢な壁に囲まれた中世の城塞都市だ。
門をくぐって中に入ると、いくつものギャラリーが並ぶ。
クリーム色の壁。
石畳。
端正な路地。
城壁を包むように生い茂る植物。
芸術家たちがこの村に魅了される理由がよくわかる。
ピカソもマティスもコクトーもこの街を訪れ、
創作活動の拠点にしたそうだ。
この村を愛し、20年ほど暮らしたシャガールは、
村の墓地に埋葬されている。
アートに選ばれた村は、偉大だ。
佐藤延夫 18年10月6日放送
Photo by gianfranco.vitolo
美しい村 ピティリアーノ
イタリアで最も美しい村に選ばれている、ピティリアーノ。
ローマの北西に位置するこの村は、
切り立つ崖の上に悠然と佇んでいる。
火山活動で堆積した凝灰岩が、この断崖絶壁をつくった。
昼間の風景はもちろん、
夜もまた美しい。
漆黒の森の中、
村だけがオレンジ色の明かりに照らされ、
まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような感覚に陥るだろう。