2019 年 4 月 14 日 のアーカイブ

佐藤日登美 19年4月14日放送



生まれるとき お腹の中の思い出

子どもは、
お母さんのお腹のなかにいたときの記憶を持っている。
…なんていうと、半信半疑になるだろうか。

「胎内記憶」と呼ばれる生まれる前の思い出、
3人に1人は覚えているという。

「ゆらゆらしたお風呂、あったかかった」
「お腹のなかの紐で遊んでた」
「空の上からママを選んでやってきた」

教えてくれることはさまざま。
でも、4歳ぐらいからその記憶は薄れてしまうのだとか。

一生に一度の記憶。せっかくだから、聞いてみたい。

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佐藤日登美 19年4月14日放送


Photo by Kate Krivanec on Unsplash
生まれるとき 二人の力

鼻からスイカが出る、とも例えられる出産の痛み。
お母さんが頑張っているとき、
お腹のなかの赤ちゃんも
一生懸命外の世界に出ようと格闘している。

狭い産道をうまく抜けられるよう、
赤ちゃんはあごをぐっと胸に近づけ、頭や体を回旋させる。
くるくる回る力に、陣痛という子宮が収縮する力が加わって
少しずつ、少しずつ、赤ちゃんはお腹から出てくるのだ。

お母さんと子ども、二人で息を合わせて。
ぴったり重なったとき、この世界に新しい命が生まれる。

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森由里佳 19年4月14日放送


Photo by Rose Elena on Unsplash
生まれるとき むすことむすめ

むすことむすめ。
どちらも「むす」がつきますね。

この「むす」って、いったい何なのでしょうか。
ヒントは、

苔むす。
草むす。

そう。
むすという言葉には、
生じる、生まれるという意味があり、
漢字でも、生む(産む)という字があてられます。

生まれてきてくれて、ありがとう、おめでとう。
むすこも、むすめも、
そんな祝福が込められた言葉だったのですね。

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森由里佳 19年4月14日放送


Photo by Kevin Keith on Unsplash
生まれるとき 人生の朝

ハッピーバースデー・トゥー・ユー♪
世界中で親しまれるこの曲が、
実は替え歌なのをご存じだろうか。

本当の歌詞はこうだ。

Good morning to you, good morning to you.
Good morning dear children.
Good morining to all.

これは、かわいい子供たちへの朝の挨拶。
あたらしい一日の始まりを告げる歌。

お母さんから生まれるその瞬間、
こどもたちは、まぶしく輝く人生の朝をむかえる。

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蛭田瑞穂 19年4月14日放送


Photo by Alex Hockett on Unsplash
生まれるとき モロー反射

大きな音がしたり、体が傾いたり、
外から刺激が与えられると、赤ちゃんは体をビクッとさせ、
万歳をするように両手を広げることがある。

この動きは「モロー反射」と呼ばれる。
オーストリアの小児科医エルンスト・モローが発見した。

モロー反射は危険を感じた赤ちゃんが
とっさに母親に抱きつこうとする動作とも言われる。

しゃべることも、ひとりで食べることもできない赤ちゃんだが、
小さな体で必死に生きようとしている。

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蛭田瑞穂 19年4月14日放送


Amy Nguyen Photography
生まれるとき 把握反射

生まれたばかりの赤ちゃんの手のひらを指で押すと、
その指を赤ちゃんが握りしめることがある。

この動作は「把握反射」と呼ばれる、
新生児に備わる原始反射のひとつ。

新生児は親に感情を伝えることができない。
しかし、原始反射という無意識の動作によって、
親と子の間に強い結びつきが生まれると考えられている。

把握反射は通常、生後5ヶ月から6ヶ月で消えていく。
赤ちゃんらしいその動きがなくなるのは寂しくもあるが、
成長のたしかな証でもある。

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星合摩美 19年4月14日放送



生まれるとき こんにちは赤ちゃん

昭和38年にリリースされた歌謡曲「こんにちは赤ちゃん」。
NHKの番組で紹介されると瞬く間にミリオンセラーを記録。
今でも耳にする昭和の名曲だ。

その歌詞は、生まれてきた赤ちゃんに
ママが優しく語りかけるというものだが、
元々はパパが赤ちゃんに語りかける歌詞だった。

作詞家は永六輔。
父親になった作曲家のために詞を書いた。
ところが、歌手に女性が起用されたため、
永は急遽、歌詞をママの視点に書き替えた。

子の幸せを願う気持ちは、

ママもパパも変わらないということ。

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星合摩美 19年4月14日放送


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生まれるとき 御子守帯

中央区日本橋に鎮座する水天宮。
暦の戌の日には、境内は多くの妊婦さんで賑わう。

この神社の安産祈願のお守りは
「御子守帯(みすずおび)」と呼ばれるさらしの帯。

江戸時代、社殿の鈴の紐で作った腹帯を巻いた妊婦が
安産だったことに由来する。

現代では腹帯を巻く習慣はほとんどなくなったが、
安産祈願の儀式として受け継がれている。

安産を願う儀式は、母になる決意の儀式でもある。

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