森由里佳 18年11月18日放送

181118-04 Chris Devers
AIと創造

AIが書いた小説や、AIによる芸術作品が
次々と評価され始めている。

AIと人間、どちらが優れているかはわからない。
ただ、過去の事象やデータから導いた答えこそが正しい
とされる世界は、すぐそこまで来ているように思う。

そんな時、思い出したい言葉を紹介します。

“we must keep our aim constantly focused on the future.”
私たちは、未来に焦点をあて続けなければならない。


これは、夢と希望を追い求めたウォルトディズニーの言葉。
そういえば、
彼が1匹のねずみをスクリーンにデビューさせたのは、
80年前の今日でした。

ミッキーなら、AIとどう向き合うのだろう。


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蛭田瑞穂 18年11月18日放送

181118-05
AIと創造

カルフォルニア大学サンタクルーズ校で
音楽学を教えるデイヴィッド・コープは
協奏曲や合唱曲、交響曲、オペラを作曲する
コンピュータプログラムを書いた。

「音楽的知能における実験」、
通称EMIと名づけられたこのプログラムは
書き上げるまでに7年の歳月を要したが、
完成するとたった1日で
ヨハン・セバスティアン・バッハ風の合唱曲を5000曲も作曲した。

コープはその中から選りすぐりの数曲を音楽フェスで実演すると、
コンピュータが作曲したとは知らない観客は絶賛した。

その後EMIは進歩を重ね、ベートーヴェン、ショパン、
ラフマニノフ、ストラヴィンスキーを完璧に真似ることも学習した。


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蛭田瑞穂 18年11月18日放送

181118-06 Ars Electronica
AIと芸術

カルフォルニア大学サンタクルーズ校の教授
デイヴィッド・コープは
EMIと呼ばれるクラシック音楽の自動作曲AIを成功させると
次に「アニー」というさらに高度なAIをつくった。

機械学習によって作曲するアニーは
新しい入力に応じて作風を変えるため、
どんな曲をつくるかコープ本人にも想像がつかない。

アニーの才能は作曲にとどまらず、俳句などの他の芸術も行う。
コープは2011年に『灼熱の夜が訪れる-機械と人間による二千句』
という詩集を刊行した。

そのうちの一部はアニーが詠んだものだが、
どれがアニーの句かは明かされていないため、
判別は非常に難しいという。


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星合摩美 18年11月18日放送

181118-07 daverson
AIと東大

ロボットは東大に合格できるのか。
国立情報学研究所は、AIの可能性を探るプロジェクトを開始した。
目標はAIを、センター試験の東大合格レベルにまで育てること。

学習には、ビックデータとディープラーニングを使用。
成績は伸び続け、4年後の模試では偏差値57.8をマーク。
このままいけば合格か?と思われた1年後、
プロジェクトの断念が発表された。
理由は、AIの読解力がそれ以上伸びなかったから。
答え以前に、問題の意味がわからないケースも多かったという。

人間の仕事を奪うとも言われるAIの意外な結末。
ホッとした人もいるかもしれないが、
わたしたちも油断せず、学び続ける必要がありそうだ。


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星合摩美 18年11月18日放送

181118-08
AIと読書

あなたにぴったりの本を探します。
近畿大学は、人工知能を使って、
おすすめの本を探し出すシステムを開発した。

SNSの投稿内容からひとり一人の性格を分析。
同時に7万冊の書評を分析し、
最も近いスコアの本を、おすすめ本として抽出する。

読書離れが進む学生に、
本を読んでもらおうとはじまったマッチングサービス。
実際、図書館の貸し出し冊数が160パーセントも増加したという。

このサービスは、学生だけでなく一般の人も利用することができる。
今年の秋は、AIのおすすめ本で読書なんてどうだろう。


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佐藤理人 18年11月17日放送

181117-01
巴里の灯

1926年、チャールズ・リンドバーグは一つの夢を抱いた。

大西洋を飛行機で横断してみせる。
だが当時5800kmも飛べる飛行機はなかった。

彼は地元の実業家たちから資金を獲得。飛行機の製造を始めた。

灯りも窓も捨て、燃料タンクを目一杯積んだ飛行機は、

 スピリット・オブ・セントルイス号

と名付けられた。

1年後、セントルイスの夢をのせた翼は、
ニューヨークからパリに向けて飛び立った。

リンドバーグ、25歳の春だった。


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佐藤理人 18年11月17日放送

181117-02 Joe, Jenn and Corrilyn
巴里の灯

1927年5月20日の夜。
チャールズ・リンドバーグは猛烈な睡魔と戦っていた。

世界初の大西洋単独横断を目指し、
ニューヨークを飛び立ってから12時間。

辺りは暗くて何も見えず、下は嵐で荒れ狂う海。
一瞬でも眠れば命はない。だが疲労は容赦がなかった。

彼は眠気覚ましに海の上スレスレに低空飛行し、
夜明けまでの7時間を乗り切った。

翌日、ついにヨーロッパの海岸が見えた。
驚いたことに予定より2時間半も早く着いていた。


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佐藤理人 18年11月17日放送

181117-03 Photo by Josh Wilburne
巴里の灯

1927年5月21日の夜。チャールズ・リンドバーグをのせた
スピリット・オブ・セントルイス号はフランス国境を超えた。

人類初、大西洋単独無着陸飛行。
ニューヨークからパリまで33時間かけた
不眠不休の冒険がようやく終わろうとしている。

眠気は冷め、エンジンも快調。あとは着陸するだけ。
しかし肝心の空港が見つからなかった。

滑走路の灯を探してリンドバーグが見たもの。
それはエッフェル塔と彼の栄誉を称えるために集まった自動車の、
何万ものヘッドライトだった。


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佐藤理人 18年11月17日放送

181117-04
巴里の灯

1927年5月21日午後10時21分。

チャールズ・リンドバーグをのせた
スピリット・オブ・セントルイス号が、
パリのル・ブルジェ空港に着陸した。

世界初の大西洋単独無着陸飛行。
ニューヨークからの5,810kmを、
33時間29分30秒かけて飛びきった。

パリの上空で を見たとき、

 翼よ、あれが巴里の灯だ!

と叫んだというのは作り話。実際に発した言葉は、

 英語を話せる人はいませんか?

または

 トイレはどこですか?

だったそうだ。どちらにせよ、
パリ市民の大歓声にかきされてしまったことだろう。


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佐藤理人 18年11月17日放送

181117-05
巴里の灯

世界で初めて飛行機で大西洋を横断した、
チャールズ・リンドバーグにはもう一つの世界初があった。
それは人工心臓の開発。

彼には心臓弁膜症に苦しむ姉がいた。

 機械で全身に血液を送ることができないか

アメリカ初のノーベル賞受賞者アレクシス・カレル博士と協力し、
1935年、「カレル・リンドバーグポンプ」の開発に成功。

残念ながらその前年、姉は帰らぬ人になってしまったが、
彼は心臓病に悩む大勢の人の希望に灯をともした。


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