海のむこう、広告のむこう。〜vol.3

シャトルバスに20分ほどゆられて
着いたホテルは薄暗いB&B。
玄関前にはアラブ人の若者たちが何かよくわからないものを吸いながら
うろうろしています。
こわごわフロントに行くと美人のお姉さんが、
4人部屋しか空いてないとにべもない態度。
絶対ウソだよ。
思いながらも、抵抗する気力もなく1人で4人部屋へ。
とにかくシャワーを浴びようとすると、
そこにはタオルもシャンプーも石けんすらない。
手荷物しかないんですけど、私。
仕方なくドロドロのままベッドで丸くなる。
あぁ日本が遠い。

翌朝5時。
全く疲れも取れないままホテルを出、
またどこをシャトルしているかわからないシャトルバスに乗り、
1時間前からゲートの前に座ってニース行きの飛行機に乗り、
ようやくカンヌだ、と思ったら甘かった。
ニース空港。
いくら待っても自分の荷物が回ってこない。

「ロストバゲージね。」

いま一番聞きたくない英単語を平然と言い放つ空港のお姉さん。
(何だってフランスの女の人はあんなに美人で
 あんなにぶっきらぼうなんでしょう。)
さすがにがまんしていた涙が頬をつたいます。

そのまま手荷物一つでカンヌに到着。
一番に行ったのは、
会場でもなく、ましてやビーチなんかでもなく、
下着を買うためのスーパーマーケットでした。

「サマータイムマジック。」
渡辺美里さんにぜひ歌ってほしい。
みなさん、カンヌに行かれる際はお気をつけください。

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コメント / トラックバック 2 件

  1. 中村直史 より:

    おもしろいです。
    はやくつづきが読みたいです。

  2. 厚焼玉子 より:

    出ばなをくじかれるとはまさしくこのことですね。
    おそろしやおそろしや。

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