江口順也 09年12月19日放送

01-exile

Hiro(EXILE)

景気の二番底に怯える
大企業を尻目に、
今年、あるベンチャー企業が、
日本を騒がせている。

社長が踊り、社員が歌う。

EXILEだ。

ダンサー兼社長のHiroは、
こう信じているという。

  会社は、みんなの夢を叶える場所。

劇団を立ち上げ、アパレルを手がけ、
バラエティに出て、
居酒屋や学校までも運営する。
どれも、社員の夢を、
ひとつずつ叶えていっただけ。

永い不況から目を覚ますコツ。
夢は、布団ではなく、会社で見ること。

02-Ashley

アシュリー・ヘギ

今年もあっという間だったなんて、
木枯らしに身を縮めてつぶやいていては、
この子に怒られてしまう。

アシュリー・ヘギ。
1年で人の10倍歳をとる難病におかされた女の子。

ネイルを塗りたい。アルバイトもしたい。
17歳の心に、100歳の体が立ちはだかる。
けれど、いつも貪欲に、青春に挑んだアシュリー。

今年、高校を卒業する前に
人生を卒業することになった彼女は、
こんな言葉を置いていった。

  人生は、長さじゃない。どう生きるかなの。

みなさん。

2009年は、あと12日も残ってますよ。

03-radios

忌野清志郎

しゃがれた声で
兄さんはいつも、
こう声を掛けてくれた。

  愛してるぜ、ベイビー。

永遠の少年、キヨシロー兄さん。

社会という教室でギターをかき鳴らし、
まっすぐで透明な想いをファンキーに叫び続けた。

その、ラストシャウト。

  Ohラジオ、
  聴かせておくれ
  愛と平和のうたを。

癌におかされた喉で歌い上げた
Rockのタスキは、
しっかりとつながったのか。
ラジオのツマミを
僕らは回しつづけよう。

04-kureshin

クレヨンしんちゃん

早く大きくなりたい。
子どもたちがそう思えるような
世の中をつくること。
それが大人の仕事。

クレヨンしんちゃん、
5際のしんのすけは言った。

  おら大人になりたい。
  大人になってキレイなお姉さんとおデートしたいんだ。

この週末は、
ちょっとオシャレして街を歩きましょ。

05-misawa

三沢光晴

プロレスラー三沢光晴さん、
試合中の事故で亡くなる。
そんなマスコミの報道に、
ファンの誰かが怒った。

  事故なんて、言わないでほしい。
  まるで不注意みたいではないか。
  プロレスで死に、闘いで死んだのだから。
  それは戦死だ。

派手なパフォーマンスや
言葉を嫌うかわりに、
相手の技を真正面で受けて倍にして返す。
体で語るレスラーだった。

その最後のボディランゲージを、
まだ誰も、うまく読み解くことができない。

06-reiko

大原麗子

「かわいい」と
「かわいらしい」は、違う。

かわいらしい女といえば、
ずっと大原麗子のことだった。

  すこし愛して、ながーく愛して。

この名コピーは、
彼女を人々の記憶に
封じ込めることに成功する。

  死んだ女より、
  もっとかわいそうなのは、
  忘れられた女です。

という詩を書いたのは、
マリー・ローランサン。
その名も「鎮静剤」。

そろそろこの薬が、
麗子さんにも効いてるころだろうか。

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