2010 年 5 月 2 日 のアーカイブ

蛭田瑞穂 10年05月02日放送



知られざる発明家たち①「ナイロン」


合成繊維「ナイロン」を発明したのは、
ウォーレス・カロザースという研究者。

しかし、1939年にナイロンが発表された時、
彼はもう、この世にいなかった。

「ナイロン」という名前の由来は“no run”。
「伝線しない」という意味。

ほかの候補に“ワカラ(Wacara)”という
変わった名前があった。

“a tribute to Wallace Carothers”を略して「ワカラ」。
「ウォーレス・カロザースに捧ぐ」
という意味が込められていた。








知られざる発明家たち②「合成ゴム」


1844年、アメリカ人の発明家、
チャールズ・グッドイヤーは合成ゴムを考案した。

しかし、彼の人生にとって、それは早すぎる発明だった。

合成ゴムの特徴は強い耐久性。
だが当時の社会にはその特徴を活かす製品がなかった。

1860年、グッドイヤーは多額の負債を抱えたままこの世を去る。

合成ゴムが本当に必要になるのはそれから数十年後。
自動車が発明されてから。

現在、世界有数のタイヤメーカーに
「GOODYEAR」という名前の会社がある。
しかし、それはチャールズ・グッドイヤーが
つくった会社ではない。

彼の功績を讃え、グッドイヤーの名を社名につけたのだ。





知られざる発明家たち③「ポスト・イット」


1969年、アメリカの化学メーカーに勤める技術者、
スペンサー・シルバーが接着剤の開発をしていると
粘着力は強いのに、すぐに剥がせてしまう
変わった性質の接着剤ができあがった。

完全な失敗作だったが、
不思議な可能性を感じたシルバーは、
サンプルをつくって社内に見せて回った。

そのサンプルを見た者の中に、
アート・フライという技術者がいた。

5年後のある日曜日。
フライが教会で賛美歌を歌っていると、
歌集に挟んであったしおりが床に落ちた。

その瞬間、フライの頭に浮かんだのが
シルバーのつくった接着剤。


 あの接着剤を使えば、落ちないしおりがつくれるはずだ。


こうしてできあがったのが「ポスト・イット」。
今やどのオフィスでも見かける世界的ヒット商品。

「失敗は成功のもと」というけれど、全くその通り。





知られざる発明家たち④「万年筆」


現在の万年筆の原型をつくったのは、
ルイス・エドソン・ウォーターマンというアメリカ人。

保険の外交員をしていた彼は、
ある時、ペンから漏れ出したインクで、
契約書を汚してしまう。

大口の契約を取り逃がした彼は、
これをきっかけにインクの漏れない
万年筆の開発に乗り出す。

そして1883年に毛細管現象を応用した
ペン芯を考案する。

「必要は発明の母」とは、こういうこと。





知られざる発明家たち⑤「ゼムクリップ」


第2次世界大戦中、ドイツ占領下のノルウェーでは
服に付けられたゼムクリップが
国民団結のシンボルだった。

なぜゼムクリップなのか。

それは、ノルウェー人ヨハン・バーラーが
ゼムクリップを考案したことに由来する。

ところが。

誰がゼムクリップを発明したのか、
実ははっきりしない。
古代ローマの時代にすでに存在していたという話もある。

しかし、それはそれ。

ノルウェーの人々にとって、
ヨハン・バーラーは特別な存在。
戦後、彼の功績を讃え、首都オスロの郊外に
巨大なゼムクリップのオブジェがつくられた。





知られざる発明家たち⑥「カッターナイフ」


戦後間もない大阪。

印刷会社の社員田岡良男は
いつものようにカミソリの刃で
紙を裁断していた。

しかし、カミソリの刃はすぐにボロボロになる。
ボロボロになった刃は捨てるしかない。

この無駄をどうにかできないか。

その時、田岡の頭に、
進駐軍の兵士からもらった板チョコが浮かんだ。


 駄目になった刃を、板チョコのように折って使えばいい。


こうして世界で初めて、
刃を折って使う仕組みのカッターナイフが生まれた。





知られざる発明家たち⑦「消しゴム」


1770年、イギリス人のジョゼフ・プリーストリーが、
ゴムに鉛筆の字を消す性質があることを発見した。

これが消しゴムの始まりといわれている。

消しゴムが可能にしたのは、
単に字を消すことだけではない。

人の誤りを訂正し、
書きなおせることも可能にしたのだ。


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